【 異能の転生者 】勇者への道、救世主への道、英雄への道……

第398話 ボールドウィン王国と勇者クリス

魔物討伐の作戦指揮を任せられるなんて、初めての経験で、俺たちは今まで遊撃というか、自由に行動していたから、こんなことは初めてだ。

でも作戦室には多くの情報が入ってくるから、それを聞いているだけでも参考になる。

「みんな、聞いて、俺たちは瞬間転移の魔法が使えるから、すぐに現場に急行できるから、いつでも消えてしまうけど、現場にいる時と、この場にいるときの両方があるから、いない間も情報を集めてくれる？」

「はい、もちろんです、将軍」

そして情報は、こちらのエイミーと言うんだけど、特殊な才能があるから、この子に任せるから、この子も勇者メンバーの一員だからね

情報伝達をしてもらうからね」

とエイミーを前に出した。

エイミーが、「あの椅子をもらえますか？」というと一人の人が椅子を持ってきてくれた。

エイミーは持ってきてくれた椅子に座るのじゃなく、立って地図を見下ろしている。

全員よりも一段と高い位置より街を見下ろす。

ここの情報収集をエイミーに任せて、俺は検索魔法でサーチしていく。

もう、これ以上、人的な被害を出すわけにはいかない。

部屋の角の脳で王様とエレノアが見ている。

ここは情報収集だけなので、俺は街に出ようと思う。

全員に二人一組で行動してもらおう「

「みんな、いつものメンバーで二人一組になって」と言うと、１３人いるけど、エイミーを作戦室に残すので、１２人で組むことができる。

「じゃ、エイミー、後は念話で教えてね」

「はい、わかりました」

「じゃ、みんな頼んだよ」とそれぞれが別行動するために瞬間転移した。

メンバーが突然、消えたので、作戦室はガヤガヤ話し始めたけど、エイミーが、「みなさん、お静かに、仕事ですよ」と言うと静かになった。

最後に、それを見届けて、俺は単独で瞬間転移した。

エイミーの話だけど、俺がいなくなった後は、エレノアが近寄ってきて「素敵ですね」と言って顔を赤くしていたらしい。

エレノアが「もう、みなさん、街に？」

「はい、私と念話で繋がっていますのから、どこにいても話せます」と言うと

「じゃ、私もクリス様と話すことができる？」と言い出したそうだ。

エイミーは「それは、どうですかね？　今は作戦行動中ですし、私はこの場を任されていますから‥‥‥不要なことは　」と拒否したそうだ。

王様が「おいおい、エレノア」と宥めている。

それからのエイミーは、すごかった、作戦の情報を集めることに長けていることがわかった。

念話で『ご主人さま、そちらは、どうですか？』

『エイミー、こちらは今は異常なしだよ、それよりも上手くいっている？』と聞き返してみた。

『はい、大丈夫ですよ』と簡単に返答が返ってきた。

『じゃ、他に転移してみるね』と伝えて念話を切った。

怪しいやつと、人の騒ぎに注意する。

俺は遠くの方まで魔法で音声を聞いていく。

この声は違う、これも違う、これは昼間からしている声か、すごい声をあげているけど。

などの声を聞きながら探っていく。

いつ起きるか、わからないから、３時間捜査したら、お城に返って休憩したり食事を取ってもらうように連絡した。

そして俺も一度、戻って王様に部屋を用意してもらおうとして戻った。

「王様、俺たち用の部屋を、この近くに用意して、そこに休憩できるようにベットと食事と飲み物を用意してもらえますか？」

なぜかエレノアが、「はい、わかったわ」と言って部屋から出ていった。

王が「それで、どうかね？」ときてきたので、

「今は何も起きていませんので長期戦かと思いましたので」

「そ、そうか、任せる」と言って王も部屋から退出した。

今、街に行ったのは、街並みを見るためだから、様子見を言うところだから。

念話で「交代で休憩ね、後は街に捜索する時は、買い物もいいよ、後は情報を買い物しながら集めてね」と伝えた。

俺が作戦室にいる時にはエイミーにも街に行ってもらい、買い物をしてもらうことにしたけど、エイミーの洋服はエレノアにかしているから、それを補充するためにも。

作戦室には情報が多く集まっているけど、その情報の中に、突然、人が現れて消える、という話が混じっている。

これは俺たちのことだろう。

まぁ、敵に情報をやる必要がないからトラブルにならない限りは、何もしないことにした。

俺たちが来ているということは簡単にわかることになると思うから。

もう俺が指揮権を取って行動していることは、上層部の人には知れ渡っているだろう。

俺たち以外の人間で、消えたり、急に現れたりする人がいないか、情報を集めてもらう。

俺も検索魔法でサーチをしているけど、引っかかってこない。

俺はエイミーに、作戦室は譲って、貸し出された部屋に移ったけど、その部屋は、高価な装飾してあり、広大な部屋だった。

急遽、言った割には、部屋にヘットが置いてあり、休めるようになっているし、広いテーブルの上にはフルーツやお菓子、パンが並べてあるし、飲み物も置いてある。

部屋には一人の女性が立っていたが、その女性は王女と一緒に旅に出たロリーだった。

「ここでは、私がみなさんのお世話をします、よろしくお願いします、クリス様」と挨拶してくれた。

「こちらこそ、よろしく」と言って挨拶して俺はテーブルの横の椅子に座った。

俺は椅子に座ると、今はアレクとアデルとロゼッタとソフィアとセラフィーナとシャーロットが座って、食事をしている。

シャーロット「街でのお買い物は楽しいですね、クリス様」

「楽しむのも良いけど、情報取集はお願いするよ」

「もちろん、わかっていますよ」

「それで、この街でシャーロットは何を買ってきたの」

「それはですね、秘密です」

「そ、そうなんだ」

「はい、下着の話なんか、できませんよ」

「下着、買ったんだ」

「はい、今までとは違うデザインですよ」

「そうだね、国が違うとデザインや布も違うからね」

「そうですよ、だから、いっぱい買っちゃいましたけど、後でお金くださいね」

「‥‥‥うん、わかっているよ」君、一国の王女様だろう、とは言えなかった。

「これも調査費ですからね」とルンルン気分なシャーロット

そんなシャーロットを見ていたセラフィーナが「私もシャーロットと同じように、いっぱい買い物をしてしまいました。

普段の洋服もいいのがありましたよ」と言ってくれる。

アレクも「私も、あのね、靴下とか、下着とか、ミニスカートとか可愛いのがあったの」と

アデルも参戦して「私も、やっぱり大陸が違うと文化も違うからいいのがあるよね」

そこにロゼッタが参戦して「私もご主人さまを悩殺するような派手な下着を買ったのじゃ」

「そ、そうなの？」

「そうじゃ、ご主人さまは色気がなくて、いかんからな」

「そう？」

「このブラ、見て、色気があるじゃろ」と言ってめくって見せてくれたのは、ほとんど、布がないようなものだ。

「ちょっと、俺たちだけじゃないでしょ」というと

「あっ、そうじゃった」と洋服を直した。

ロリーがクスクス笑い出した。

「なんだか、クリス様のメンバーは楽しいそうですね」

「そう？」

「みんなクリス様のことが好きみたいですね」

「そうかな？」

「もうご主人さまは、私たちには手をつけてくれないんじゃ」と言ってきた。

「えっ、誰にも手を出してないじゃない」というと

「まぁ、こんな人が勇者だから、いいのじゃな」とロゼッタ

「女に、だらしない勇者なんて、意味ないからのぅ

普段は優柔不断でも、いざと言う時に力をできるかが問題なんじゃよ

今までも多くの勇者を数世紀に渡り見てきたが、ご主人さまほどの根性がある勇者はいないのじゃ。

ご主人さまのいざと言う時の顔を見てみるがいい、最高な顔をしておる。

いつ死ぬかも知れぬことなのに、ご主人さまは、その時には怯えることもなく、堂々と悪い奴らと渡り合っておる。

おっと、君にいうようなことじゃなかった、忘れてくれ」とロゼッタ