第380話 戴冠式
俺はメンバー全員を連れて空間で勇者のスキルの練習をしてきた。
今は、オズワルド王国の借りた部屋に戻ってきた。
遅くなったけど食事の用意をしてもらったけど、クッキーやケーキが美味しかったので、オズワルド王国の夕食は、美味しかった。
港が近いこともあり、魚料理を出されたけど、全員が完食した。
他の国も不味いというわけではないけど、この国の料理が、一番、美味しい。
今から数日は、同じことの繰り返しをしたけど、他のメンバーは、もう、ついてこなかった。
俺一人で空間に転移して練習することになった。
火魔法、風の魔法、電撃魔法、レーザー光線の魔法を特に念入りに練習した。
あとは合わせ技になる。
単独で使うより、風魔法と火魔法を、合体して使うことも有効だ。
そして麻痺させる魔法、他人の魔法を吸収する魔法、これは、黒いオーラだけは吸収したくないので、あまり練習しなかった。
そして聖属性の魔法が重要だと思う、
聖属性の浄化の魔法や、聖属性の光魔法なども有効かもしれないけど、試すことができない。
そして魔法陣のことを考えることも重要だ。魔法陣の他の使い方がないのか?
例えば、威力が増す魔法とか、火魔法を放って、縦に魔法陣を展開していると、そこを通ると、威力が増すとか?
あとは抑制の魔法とか? 抑制の魔法は、相手の動きを遅くすることができる魔法だ。
俺は抑制魔法を丹念に練習することにした。
名前なんか関係ないから俺を早く動かすことができる魔法、調べてみると縮地と言う名前がありみたいで、距離を縮める魔法らしい。
俺は縮地をイメージして、一瞬で消えるように動くことができる魔法を習得した。
瞬間転移じゃなく、線自体を縮める魔法なので、短距離で動くことができ、瞬間転移のように、消える魔法じゃない。
A地点からB地点へ、空間を縮める魔法だと思う、線を縮める魔法じゃないと思う。
以前、本で読んだけど、理論上は、『ワープ』と言うのがあるみたいだけど、それは瞬間転移に似ている。
しかし、縮地は、そうじゃない。動く過程を辿っているからだと思う。
あくまでも魔法の力で早く動いているだけだから。
消えたりしているわけではない。
ここ数日は練習に明け暮れる毎日だ。
*
そして今日が新国王になる戴冠式が執り行われる。
俺は、メンバーと別れて、あらかじめ用意した服に着替えることにした。俺は自分で揃えた服に着替える。
女性たちは、全員が、オズワルド王国が用意したドレスでもいいし、持ってきているドレスでもいいと言うことで、一度、見てみるそうだ。
こちらが持ってきている服ならウェストのサイズやバストのサイズ、お尻のサイズが合うだろうけど、用意したものは、どちらかが合わない場合もあるから。
座ったりして破れたら大変だから。
後はネックレスとかは収納から出しているけど、鎖を長くしてペンダントは、はめたままにしてもらった。
俺は用意ができたのでしばらくこの部屋で待っているんだけど、女性たちはお化粧や髪もあるだろうから時間がかかる。
俺よりも早く用意している部屋にいて、俺よりも遅く帰ってくるみたいだけど。
俺は用意が終わったのでテーブルに座って用意してもらったコーヒーを飲んでいるんだけど、ここのコーヒーも匂いも香ばしいし、酸味もおいしいなと思う。
一番、初めにアイリスとエイミーが部屋に戻ってきた。
顔には、ばっちりメイクをしているから、ちょっと大人びて見える。
二人のドレスは白色のドレスで、かわいいドレスを着ているのでスカートの部分にひらひらが付いている。
そして次に入ってきたのが、パトリシアとロゼッタだ。
パトリシアとロゼッタは俺のメンバーの中でも年長なので紫色の落ち着きのあるドレスを着ているけど胸元がすごく出ている。
そしてドレスを1番嫌われているセラフィーナとシャーロットが入ってきた。
この2人は豪華なネックレスをしているけど胸元が出ている赤系のドレスを着ている。
次に戻ってきたのはアレクとアデルだった。
この2人も歳が近いこともあり可愛いドレスを着ていて色はやはり白系だ。
そして次に戻ってきたのはイザベラとコリン。
イザベラは胸がすごく強調しているようなドレスを着ていて青いドレスを着ている。
コリンは胸があるわけでは無いけどかわいい感じのドレスを着ている。
次に部屋に戻ってきたのはアリシアとソフィアとジャネットだ。
アリシアとソフィアとジャネットは、胸が大きい方でドレスも胸元がすごく大きく開いたドレスを着ていて、色は赤ワインみたいな色を着ている。
戻ってきたメンバーの女の子たちは、戻ってくるたんびに同じ色のドレスを着ているから、そういう着付けをしてきているんだろうと思っている。
「さぁ、これから新国王になるランドルフの戴冠式だね。戴冠式の後に、俺たちの叙位があるからね。
これで加盟する国すべての貴族になるわけだ」
「でも、みんな緊張感は解かないように、ウルフの奴が、戴冠式を 狙っているかもわからないからね」
「 そして各メンバーは、担当する王族の近くに座るように
何かがあったときには、担当する王族を俺の空間に転移させてくれ
どこであろうと、一番、安全なところは空間だから。
そして空間には、食糧を用意しているからね」
そして俺はできたら不利の方がいいから、アリシアとエイミーが組んでくれる、そしてオズワルド王国の王と宰相を避難させて」
「うん」
「わかったわ」と二人が言ってきた。
「じゃ、行こうか」
と俺が言うと全員は立ち上がって、ドレスの裾を手に持ちながら、こけないように歩いていくけど、さすがはセラフィーナとシャーロットだ。
普段からも、着慣れていて、歩く時も慣れている。
他のメンバーは、歩き方がおかしい。
俺が最後尾を歩きながら、ついていくけど、面白くて笑いそうになる。
俺はヒールなんか履いていないし、ドレスでもないし普段通りだ。
俺たちは、会場について、飛び出たベランダから、大勢の声がしている。
そのベランダは国王就任してから、国民に姿を見せるベランダらしい。
その内側に広間があり、ここで就任式を行う。
ただし前国王はいないので、王冠を宰相から被せてもらうだけらしいけど、そこが重要らしい。
今、音楽が鳴り響いている、その中をランドルフ王子が、進んできている。
そして音楽が鳴り止んで、ランドルフ王子は床に膝を下ろす。
宰相が、「このたびランドルフ王子が新国王になられる、それに意義があるもの、申し出よ」と大きな声で言っている。
こんなことを言ったら、反発貴族の思うツボじゃないか?
でも、通らなければならない道みたいだ。
そうすると4人の手が上がってしまった。
「意義あり、ランドルフ王子には国王になることには反対する」
「そうだ、そうだ」と他の者が煽る。
「では、反対のものは、どう言う理由でランドルフ王子の国王就任に反対するのか、述べよ」と宰相。
「ランドルフ王子は、正室の子供ではない、そして軍の所属で、政務は今までしていない、こんな奴に国を任せられるか?。なぁ、みんな」
貴族たちがザワザワしてきたから。
多くの貴族が横にいるものや後ろにいるものと話をしている。
俺が連れてきた王族たちは、黙って静観している。
どうする、ランドルフ王子? 何か策はあるのか?
ランドルフ王子は、まだ、膝をついたままだけど‥‥‥
何か策はあるのか?
やはり国をまとめると言うことは大変なことだ。
人の意思は簡単には変わることはない。
前国王がいれば、正式に受け継ぐ時間があるが、今はないし、前国王は牢屋だ。
「俺が次の王になる」
と意味がわからないことを言ってきた。
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お読みくださりありがとうございます。
ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、ほんとうにありがとうございます。
本当に多くの方の支援には心より感謝しております。
そして、何よりも小説を書くための、なんと言っても見える励みになっています。
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誤字脱字がありましたらお知らせください、すぐに訂正を行っています。
また意味不明な文章があることもあるかと思いますが、なにぶん素人が書いている文章です。お知らせくだされば、訂正しています。
この物語は異世界の物語です、現実世界とは違いますので、その点はご容赦ください。
あくまでもファンタジー小説です。
前世の悪い記憶を持つ小心者の主人公が成長していく物語を書いています。
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