第365話 魔法付与

俺は初めて魔法付与を行う。


それも本人の魔法を利用しない、画期的なものを、常時発動型の魔法を付与しようと思っている。


色々、考えたけど、俺ならできる気がする。


それを、自分にもつけることにするけど、ペンダントにするか、迷う。


女性たちには、なんでも良いけど、たまたま思いついたのがペンダントだったので、作ったものを今は利用しよう。


「ちょっと、聞きたいけど、俺は勝手に、これを作ったけど、今からしばらくは、このペンダントを付けてもらうけど、これで良いかな?」


そのペンダントは、鎖と赤い宝石でできている。


「もし、気に入らなければ、今のうちに言ってね」


全員を見渡してみたけど、反対する人はいないみたい。


そこで、俺は全部を両手に持って、思いを込める。


どんな思いかというと、魔法で偽装している状態でも、それが解除できるように、また、あらゆる魔法の攻撃を霧散できるようにイメージするだけ。


俺がイメージを強くすれば、するほど、光始める。


まずは、偽装魔法を解除する魔法から、初めて、その時には、黄色の光が強くなってきた。


次には、あらゆる魔法を霧散させる魔法の付与、この時には、より多くの精神集中で色は金色の色の輝きになる。


それも金色が濃密な色に変化していき、ペンダントの宝石の部分に収まっていく。


よし、これで完成だ。


俺はペンダントをアリシアに預けて、


それを、実験してみる「ソフィア、ちょっと、ペンダントを付けて立ってくれる」と俺が言うとアリシアの掌からペンダントを一つ受け取り、俺が指定した場所に立つ。


「なんだか、怖いですね」とソフィア


「まぁ、初めは、軽い魔法からね」と言って突風を発動してソフィアに放つ。


そしたら、ソフィアは、ちょっと突風に驚いて「キャッ」と言ったけど、俺が発動した突風は、ソフィアに当たることなく、霧散した。


「へ〜、なんだか、面白そう」とイザベラ


「ねぇ、クリス、私にもやらせて」


「うん、いいよ」と言って、俺は同じ突風を発動する。


それを見ていた、アリシアが突然、「あっ‥‥」と言う声を上げた。


アリシアの声を聞いたいたけど、俺は突風を発動してしまった。


突風は、無事にイザベラに当たることなく、霧散したけど、アリシアの声は、イザベラがヒラヒラのミニスカートを履いていたから、言った言葉だったんだけど、無事に魔法が発動して大丈夫だった。


またイザベラから文句を言われるところだった。


あー、よかった〜


「うん、面白いわね」とイザベラ


「じゃ、これで、もう少し強い魔法を発動するよ」


「えっ」と言いながらイザベラが顔に汗をかいている。


「だって志願したんだから、付き合ってもらうよ」


「う、うん、まぁ、しょうがない‥‥わ‥ね、クリス、来なさいよ」


「じゃ、いくよ、今度はファイヤーボールね」と俺は言って、ファイヤーボールを掌に出した。


「ぇっ、ちょっとクリス、待ちなさいよ、本当に大丈夫なんでしょうね?」


「うん、大丈夫だよ」と俺は言って、イザベラに向けて、日頃の恨みは込めないで、ファイヤーボールを放った。


イザベラが目をギュッて閉じる。顔から汗をかいているいるのが見える。


放ったファイヤーボールは、音を立てることもなくイザベラの前で霧散してしまった。


「やった、成功だ」


イザベラは、放心状態だけど。


俺がイザベラの手をとって上下に上げたり下げたり喜んでいると、やっと起動した。


「本当、クリスって、すごかったのね、あんな短時間で、対抗魔法を編み出すなんて」


「いや〜、俺もできると言う自信はあったけど、なんせやったのは、初めてだからね」


「‥‥‥」イザベラ


「じゃ、全員に試してみようか? 色々な魔法で‥‥‥」


それをみんなが聞いていて「えっ」と言う声が多かった。


みんなが一歩下がった時に、前に出ていたのは、コリン。


「じゃ、コリンからね」


コリンは唖然としながら、アリシアからペンダントを受け取ると、それを首にかける。ちょっと震えているから、うまくペンダントが首にかからない。


それをソフィアが、はめてあげて、背中を押してくれる。


恨めしそうにソフィアを見ながら、コリンは前に進み出る。


「大丈夫だって、コリン、何かあれば回復魔法をかけてあげるから」


「う、うん‥‥‥クリスに任せる‥‥‥けど、死んだら、恨むからね」


「もう、心配性だね。じゃ、いくよ、コリン」


コリンの顔が青くなる、顔には汗が出てきている。


俺は、アイススピアを20個ほど、作って、コリンに向けて放った。


氷魔法のアイススピアはコリンの前で消え去った。


コリンがほっとしている。


「ねぇ大丈夫だったでしょ」


「うん、でも2度と嫌だ」


「もうコリンは怖がりだからな」


「じゃ、あと最後は、誰にしようか?」


「はい、じゃ、私」と言って手を挙げたのは、アレクだ。


「じゃ、アレクなら、瞬間転移をしてもらおうかな」


「えっ、瞬間転移ですか?」


「うん」俺が説明してしまうと、良くないと思い、説明はしなかった。


「どこに瞬間転移しますか?」


「そうだな、じゃ、みんなの前に」と言って、離れた位置に立っているメンバーを指した。


「わかりました、いつでもいいですよね」と言うのが早いか、瞬間転移しようとしたけど、「フンっ」と言うけど、一向に瞬間転移しない。


「あれっ、おかしいな」


何回も転移しようとしているけど、できない。


俺が対抗魔法を解除すると、アレクは、みんなの元に瞬間転移ができた。


「できた‥‥‥えっ、ご主人さま、何をしたんです」


「アレクが瞬間転移できないようんしたんだよ。

瞬間転移するときも魔法で発動させているからね、そのエネルギーを奪うか、霧散させてば転移はできなくなるからね」


「クリス、対抗魔法なんて、すごいこと考えたじゃない」とアリシア


アリシアは全員にペンダントを配っている。


最後の一つを俺のところに持ってきてくれる。


俺はアリシアから受け取り、首にかけるけど、そんなものかけたことがないから、うまくいかない。


アリシアが背中に回って、はめてくれた。


俺はペンダントを作る時、色々なお店で買ったネックレスを参考に作った。


その時に、思ったんだよ、へー、ネックレスを止める部分ってこうなっているんだと、ちゃんと役に立ったよ。


村ではネックレスなんて見たこともなかったしね。


お城に行くようになってから、シャーロットとかが、はめているのを見てからだよ、初めは、あれ、なんだろうな?って思っていたから、だって見たこともないものを首につけているんだよ、田舎者だね。


実験はシャーロットにも試さなければいけないし、セラフィーナにも試してもらう。


いざと言う時に、慌てないように、全員が今回の試練を受けることになる。


当然、俺にも、神獣たちが協力してくれる。


神獣たち 対 俺


初めて攻撃に参加する幼年組のアイリス、エイミー、アデルの3人から始める。


この3人も、最近はメキメキ実力をつけてきているからね。


「君たち3人で一斉に攻撃してくれる?」


「攻撃は、何をしますか?」


「う〜ん、そうだね、何が得意?」


アイリスは「私は、ファイヤーボールかな」

エイミーは「私も、ファイヤーボールです」

アデルは「私もファイヤーボールでいかせてもらいます」


「うん、いいよ、できるだけ、強力なのを頼むね」


「どうなっても知りませんよ」とアデル


「じゃ、みんな、行くっよ〜」と言って、掌にファイヤーボールを浮かべ

「セーノ」って言ってる。


おっ、結構、いつも練習しているだけあって、強力なファイヤーボールができている。


3人は俺に向けてファイヤーボールを放つ。


俺は実験のため、放たれたファイヤーボールに向かって前へ歩き出す。


でも近づいてくるファイヤーボールは、俺の目の前で霧散してしまった。


「よし、オッケイだね」


「次は、ジャネット、ロゼッタ、パトリシア、アレクの4人でいこうか?」


と4人で試してみる。


ジャネットとアレクは、雷魔法を使って見たいと言うことだった。二人は、雷の魔法を練習しているらしい、それを実践したいと言うことだった。


そしてロゼッタとパトリシアは、ファイヤーボールを巨大化して威力をあげる練習をしているので、それを実践で使ってみたいと言うことを聞いたので、この4人に、同時に魔法を発動してもらい、実験をすることにした。


「じゃ、行きますよ」


「うん、いいよ」


「せーの」とアレクが言って俺に向かって攻撃魔法が放たれる。


ほぼ、同時に、俺に向かっているけど、やや雷魔法の方が早いみたいだ。


俺は、それを目で追いながら、何もしない、ただ、立っているだけ。


初めに到着した雷魔法が音も立てずに霧散して消え去る。あとには粒子が残るだけ。

そして威力があるファイヤーボールも同じように霧散して火の粉を残すだけになった。


成功に終わったけど、まだまだ、対抗魔法を考えないと。

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