第322話 大公国の戴冠式準備2

俺たちは、買い物をして、急いで馬車が待っているところまで戻ってきた。


俺たちは急いで戻ってきたので御者の人から、

「そんなに急がなくていいんですよ」と言われてしまった。


御者の人が言うには、貴族は、待っても、待っても来ない人も多くいるそうで、それたちなんかは、早いそうだ。


夕方に戻ると言って、結局は夜中に戻る貴族もいるそうで、文句は言えないので、その間、待っているしかないそうだ。


しかも、俺たちが借りた馬車は、王族専用の馬車だったみたいで、御者の人も身なりも整って綺麗な洋服を着ているから。


まぁ、俺たちも貴族だけど、忙しくて、そんなことは知りもしないし、今は貴族だけど、元平民だからね。


俺たちは借りた馬車の2台に乗り込みながら、お城まで戻ってきた時に、城下を馬車の窓から見ていたけど、活気があっていい街になったみたいだと感じる。


一時は、王族と貴族が関係した事件の後には、停滞していた街だったけど、今は、その様子を見ることもない。


今は、セラフィーナが国に帰っているからわからないけど、戴冠式には国の代表として出席することになっている。


セラフィーナの精神的な緊張やプレッシャーにならなければ良いと思うけど。


街並みを見ながら、お城まで戻ってきた。


馬車がお城の表に止まって、、俺たちは馬車から降りてきた。


今日は次期国王の招待により晩餐会が催される。


それまでの女性たちは用意する時間も必要だから、俺なんて、今日、買った貴族の服を着るだけだから、まぁ、あとは髪を整えるだけ。時間なんて、あっという間に終わる。


と思って部屋に入ったら、侍女が数名、待っていた。


「クリス様は、私とおいでください」


「他の女性たちは、こちらへ」と言われて、なんだかわからないうちに引き離させた。


俺が、侍女の後についていくと、ある部屋に通されて、そこには、大きなお風呂があった。


「晩餐会の前に、ご入浴ください」と言われて、洋服を脱ごうとしたけど、脱衣場にいる次女が出て行かない。


「あの〜、そこにいると脱ぎにくいんですけど」


「あっ、これは失礼しました」と言って部屋から出ていくことなく、下を向いただけ。


「?? 侍女の人がいるのに、脱げのかな?」


俺はしょうがなく、急いで服を脱いで掛け湯をしてお風呂に入った。


脱衣場をみると、まだ、いる、というか、こちらを見ている。


しょうがないので、体を温めて、体を擦るために湯船から出ようとしたら、次女が俺の方に近づいてきた。


?? 何するんだろう?


次女は「お背中、お流しします」と言って俺の背中を洗ってくれたけど、恥ずかしいやら、でも侍女の人に言われたのは背中だけじゃなかった。


侍女は「立ってください」と言われたので、仕方なく、立ったけど、全身を侍女の人に洗われてしまった。


もちろん、あそこも‥‥‥


ここは、貴族と言うわけではなく、お城だった。


王族は自分で体を洗うこと人もいるけど、ここは違うみたい。さすが、あの変態、王様が支配していた国だけのことはある。


こんな生活に慣れると怖いな〜


平民は、自分で洗うんだよ、それも、こんな大きなお風呂じゃないよ。


夏なんか、川だよ。


こんなことだったら、今日の晩餐会はお断りするだった。


女性たちも、どうなっているか、あとで聞いてみよう。


侍女の人には、お断りをしようと思ったけど、この人は、これが仕事なんだと起きらめて、言いなりになっていた、もちろん、それ以上のサービスはなかったよ。


でも、この女性は、俺の母親と同じ年齢みたいだから、なんだか、久しぶりに故郷の親を思い出した。


体を洗われる時じゃないぞ。


この人のそばにいると‥‥だぞ。


俺がお風呂から上がって、部屋でゆっくりしていると、しばらくして女性たちが、しんみりしながら部屋にやってきた。


「みんな、元気がないね、どうしたの?」と俺が聞くと


堰を切ったように全員が、ワーワー、言い出した。


しかし、小声で、「クリスは、どうだったの?」


「うん、俺も初めての体験だよ、他人に体を洗われるなんて、でも君たちなんだか、肌の艶が良くなったね」


「それがね、聞いてよ、クリス」とアリシア


「うん、どうしたの?」


「連れて行かれた脱衣場で、お付きの人がいるのに洋服を脱ぐって、なんだか、恥ずかしいじゃない、しかも、、お付きの人は脱がないし」とイザベラ


「そうだね」


「だから、さっさと脱いで、お風呂に入ったんだけど、洗うのも、お付きの人がするっていうじゃない」とアリシア


「うん、俺の時も、そうだったよ」


「他人に裸、見られながらって、もう、すごく恥ずかしくって」とソフィア


そこに侍女が呼びにきた。今度はドレスを着せて化粧をするそうだ。


俺はいく必要がないからと「いってらしゃい」と言って手をふった。


女性たちを見送りながら、部屋に残っている侍女が、「さぁ、クリス様も」という言葉が出た。


「えっ、俺も‥‥‥」


「そうですよ」と侍女に言われて、違う部屋に連れてこられた。


え〜、俺の、何するの?


と思って、連れてこられた部屋は化粧道具が置いているのが目に入った。


「えっ、俺も化粧するの?」


「そうですよ、女性の方ほどではありませんが、正式には、やって頂かないないと」


もう晩餐会、嫌になってきた。逃げ出したい、誰か、助けて〜


俺は椅子に座らされ、お化粧をされていく。



ええい、もう、どうにでもなれ、と思って目を閉じた。


「はい、できましたよ」と言われて目を開けたら、えっ、だれ? っていうくらい目の前の人物がいた。


「いや、いや、ちょっと待ってよ、もう少し大人しめにお願いできませんか?」と言ったら、「いいと思いますけどね」と言われたけど、


「「これじゃ、誰だか、わかりませんよ」というと、しょうがないですね、と言われて、もう一度、やり直してもらえることになった。


でも再度、化粧をしようとしたときに、「ハケに白塗りのクリームを多くつけていたので、さらに厚塗りされるみたいだったので、「あっ、やっぱり、これで良いです」と言って断った。


髪の毛もオールバックにされるし。


でも、髪だけは自分で元に戻した。


俺、自分ではおでこが広いから、嫌なんだよ。


部屋を出ようとしら、侍女の人が、まだですよ、って言われたので、なんかあるのか、聞いてみると、こちらで用意した洋服を着せるということだったので、丁重にお断りした。


「自分のを着ますから」と言って。


これ以上、おもちゃにされちゃ、たまらない。


俺は急いで部屋に戻ってきたけど、女性たちは、まだ、誰もいない。


でもたぶん、神獣たちも初めての経験だと思う。


トラがドレスを着ているのを想像しても、笑えるんだけど。


でもアレクもトラだけど、人の時は、可愛い女の子だからな。


うちの神獣の女性たちは、ジャネットを筆頭に、ロゼッタ、パトリシアは、巨乳だし、スタイルもいいし、アレクも、そこそこバストは大きいし、幼年組のアデル、エイミー、アイリスの3人は、普通よりも、少し大きいくらいだから、全員が胸がでかい。


ドレスというと、胸を出したのが多いと思うから、楽しみではある。


そして、アリシアとソフィアとイザベラとコリンのドレス姿もいいな、と思うし。


どんなドレスを着てくるか、楽しみだ。


俺は今日、街で買ったスーツに着替えて、椅子に座って紅茶を飲んでいる。


しばらく待っていると、部屋の外から、ノックがした。


部屋付きの侍女が扉を開けると、まず、入ってきたのは、エイミーだった。


エイミーは青いミニスカートのドレスを見ていた、そのスカートをヒラヒラさせながら、「ご主人さま、見てー」と言って俺の前までやってきてターンさせながら一周するとヒラヒラのスカートから、太ももが見えるけど、かわいい格好をしている。


「うん、かわいいね」


「へへっ、いいでしょ?」


俺は頭を撫でてあげた。エイミーは嬉しそうに微笑んでいる。


次に部屋に入ってきたのは、アイリスとアデルだった。


アイリスも紫色のミニドレスを着ている。


アデルは、ミニドレスだけど、少し大人っぱい服装だ。


「ご主人さま〜、に似合っている?」


「うん、とても、かわいいよ」と言って、アイリスとアデルの頭もナデナデしてあげる。


そして次に部屋に現れたのは、ジャネットとロゼッタとパトリシアだった。


ジャネットとロゼッタとパトリシアは俺が二人の頭をナデナデしている現場を見て、じっと見ていた。


3人が物欲しそうに見ている。


???


「3人とも、ドレス似合っているよ」


ジャネットが胸を強調したドレスで肩まで出している。


ロゼッタも胸を強調しているけど肩はある洋服を着ている。


パトリシアも胸を強調しているけど、3人の中では大人しめな服装だ。


「うん、3人とも、すごく似合っているよ」


というと俺の方に3人が近寄ってきて、なんだろうかを考えていたら、頭を手でさしたので、順番にナデナデしてあげた。


この3人は、俺より、年上なんだけど。




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