第301話 神獣と戦争11

俺が神レイチェルが俺のもとに来た時に、噛み殺す気で奴を襲ったが、奴は逃げてしまった。


神レイチェルが消えた後も、奴を殺すことができなくて、俺は怒りに体が燃え上がる思いだった。


せっかくのチャンスだったのに。


くそっ、くそっ、くそー


腹が立って収まらない


今日の朝から、俺は誰かに見られている気がしたが、勘違いだったみたいだ。


俺の異状感覚を掻い潜る奴なんかいない。


俺には最高レベルの感知魔法があるから、俺以上の魔法を使える奴なんていないのだから。


ウルフ顔で復活しても、変わりなく感知魔法が使えてから、最高レベルが使えるから、ソロモン王国の王が、今、何をしているか、 手に取るようにわかる。


ソロモン王は家臣たちに戦争の準備を急ぐように指示を出しているところは。


家臣たちは王に進言できないでいるため、ビクビク状態で指示に従っているみたいだけど、影に隠れて見くびっているような感じの発言をしている。


家臣から謀反を起こさせないようにしなければいけない。


王に国家反逆罪とか適応されてしまうと元も子もない。


俺は、もう少し横が上手に立ち回れるように小野頭の中をコントロールすることにした。


もう一度ベッドの横に座り直して肩膝を立てて俺はソロモン王に集中していく。


ソロモン王の目を通して周りがわかるようになる。


そして王の頭の中に俺の意識をコピーすることにした。


俺の意識通り働くように脳の中に指令を出すわけだけど、絶対服従のコピーだから時々、確認しておけばコピーしたものは正常に働く。


俺は、そのコピーしたものに対して戦争の準備を急ぐように指令を出す。


そうすると王の中にコピーしたものは、命令を急ぐように王に指示を出す。


そして王では、殺される場合があるので側近の3人ぐらいを王の支配下に置くように精神支配を実行した。


これで王だけではなく、 側近の3人もをの指示に従うようにしたので、トップ4人の支持を変えることができないと思う。


王と宰相と大臣の二人を精神支配に置いた。


国の主だった人物を精神支配に置いたら、その国は支配した人物のものだ。


ソロモン王国は俺の支配下に入った。


あとはジェレマイア王国が、 ソロモン王国と戦うことになれば俺は 高見の見物で済む。


今から俺はジェレマイア王国に行って、弾薬を破壊した犬がどういう進行を起こしているのか確認する必要があるので、ジェレマイア王国に瞬間転移してみる。


瞬間転移したジェレマイア王国では、兵士たちが慌ただしく動いているので、たぶん間違いなく、ソロモン王国との戦争になっていくだろう。


しかし戦争になるためには最低限の準備をする必要があるので残った弾薬と食料や馬車、馬、武器等を調達することも必要になってくるので、しばらくの時間が必要だ。


そしてそれらを調達するためには大量なお金が必要になるので、金庫にどれぐらいのお金があるのかと言う問題もあるが、税を増してでもお金を調達しなければいけないと思うけど。


今のところソロモン王国での準備万端とは言えないけど、弾薬を破壊した関係で多少のズレはあるけど、うまくいっていると思う。


やはり両方の兵士を操ってスパイのように思わせたことが一番だったみたいだ。


今はソロモン王国に戻ってきて、借りている 宿の部屋で外を見ながら慌ただしさを見物しているところだ。


「はっ」


俺は、ちょうど外を見ているところだったが、ただならぬ気配を感じて後ろを振り返った。


しかし、そこには誰もいなかった。


おかしい。


最近は、誰かに見張られている気がするんだけど、確認しようとしてもできないから、かなりのものがいるんじゃないだろうか?





俺が草原からウルフのやつを監視しようとすると、部屋に入るところだったけど、 気配を感じとって気づいてしまった。


と言うのは嘘で、俺はわざと気づかせたんだ。


そろそろウルフと対決しなければいけないので、いつまでも隠れてはいられない。


そろそろ4人の神獣たちも少しずつ動き出しても良いと思われる時間になったけど交渉と言うのは時間がかかる。


だから数日は必要だと思うんだけど、必要な時間だけでもウルフの意識を、こちらに向けておく必要がある。


神獣たちが両方の国のトップに近づくことができなければ、作戦は失敗に終わってしまう。


神獣たちが両方の国のトップに近づいているときには、ウルフは俺と対峙する必要がある。


神獣たちが国に言って「こんにちは、王様に会いに来ました」と言っても入れてくれる国なんかない。


だから今日は動きがないと思って、俺は草原にある岩の上から空間の入り口を開けて空間に入った。


空間に入ると念話で、それぞれの情報を教えてもらう。


「えーと、クリスだけど、、アレクとジャネットの方は、どう言う具合?」


アレク「あっ、ご主人さま」


「今日の進展具合はどう?」


アレク「そうですね、そんなに早く会えないんですよ」


ジャネット「 戦争が近いと言うことで、慌ただしくなっていますから余計に時間がかかると思います」


「 とにかく戦争を止めるためには城に潜入してでも、いいからどうにかしないといけないよ」


「はい、明日には、ご主人さま流のやり方でやってみようと思います」


「えっ、俺流のやり方って?」


「ご主人さまは、初の時でも城門から入ることはないじゃないですか」


「あっ‥‥うん、そうだね」


「私たちも、王様や宰相や、大臣から攻めていこうと思います」


よく見ているな、そうだ、言われて初めて気がついたけど、俺は初めは城門から入ることはしてないな。


人に言われて初めて気づいた。


本当に目の前にあることに集中してしまうと、 周りが見えなくなってしまうから注意しなければいけないよね。


どうしても俺って、目の前の事件のことを解決するために、急がなきゃって言う意識が働いてしまって焦ってしまうから。


「アレクとジャネット、宿はもう借りた」


「はい、借りました」ジャネット


「今は宿にいます」アレク


「 じゃぁ俺が空間の入り口をあげるから入っておいで」


「わかりました」ジャネット


俺は、すぐに空間の入り口をジャネットたちの前に開けた。


そうすると空いた入り口からジャネットとアレクが中に入ってきた。


「ただいま」

「戻りました」


「うん、おかえり」


「 いやしばらく紅茶でも飲んでゆっくりしていて」


俺は2人にそう言うと、今度はロゼッタとパトリシアのチームに念話をつなげた。


「パトリシア、ロゼッタは、どうですか?」


「あっ、ご主人さま」パトリシア


「今、私たちは宿にいます」


「 じゃあ空間を開けるから2人もこちらに合流してくれる」


「はい、わかりました」


俺はすぐにパトリシアとロゼッタに空間をつなげて入り口を開けた。


空いた空間からパトリシアとロゼッタが入ってきた。


テーブルに座っているアレクとジャネットを見て紅茶を欲しそうにしていたので、2人にも紅茶を入れてあげた。


「みんな、ご苦労様」


と言ってクッキーを出してあげた。


もちろん夕食前なので1人、2、3枚程度だよっと言って渡した。


そしてテーブルを囲って神獣たちが持ち帰った情報を出してもらう。


ジャネット「 今日は、10時ごろにはついたんですけど、まず宿屋を確保しなければいけないので宿屋を回ったんですけど、戦争になっているので空いてる宿が少なかったんですよ」


アレク「 そうだね、宿屋を探そうとしていつもご主人様がやっているようにお店に入って雑貨や洋服などを買っていたんだけど、紹介された 宿屋に行っても秋がなかったんだ」


「あ、ご主人様洋服買ったからお金、頂戴ね」


「あっ、そういえば忘れてた、全員に金貨10枚あげとくから」


アレク「わ〜い、やった」


「 金貨10枚あれば宿屋や食事の支払いなども充分すぎるほどだし情報収集の洋服を買ったり雑貨を買ったりすることができるからね」


「あっ、一人、金貨10枚ね」


と言って俺は時間が止まっている異空間から、お金を取り出して全員に渡した。


金貨を10枚ずつ渡すと、初めて見たけど神獣たちは自分の異空間をあけて、お金を入れた。


「異空間、使えるんだ?」と俺が言うと


「もちろんじゃ」ロゼッタ


「ワシたちを、なんだと思っておるのじゃ」


「これくらい、使えるよ」アレク


「はい、異空間魔法は基礎ですから」とジャネット


「 じゃあ空間魔法が使えるの?」


「はい、使えます」パトリシア


「 でも空間魔法はその人の曲がないと入ることができないし、ご主人さまの作る空間魔法は、なんだか、居心地が大変、いいですよ」


「交換でも居心地が悪いものもあるんだ」


「はい、アレクが作る空間魔法は、大雑把すぎて、嫌ですね」


「あーひどい ジャネット」


アレクが 湯気が出そうな感じでプンプン怒っている。


腕を組んで、顔を背けているところが、なんとも可愛らしい。


「空間魔法と言うのは、作る人の性質が出るんですよ」ジャネット


「へー、性質?」


「はい、心が悪い人が作れば変な空間になるし、心が暖かい人が作れば暖かい空間になります」


「 じゃぁ、俺が作る空間は暖かいと言う事」


「はい、ご主人さまの性質ですね」


「俺の性質‥‥‥」


「 やってご主人様は、本当にお優しいのに女性が近づいてきても、絶対自分からは手を出しませんよね」


「‥‥‥うん、今はまだ、ことを成していないから、自分には自信がないからだと思う」


「そして、俺は前世の記憶から、両親にひどい言葉を投げかけられて、捨てられた記憶が、俺を臆病にしていると思う。


「今、この人が近づいてくれたのに、がっかりさせるようなことをしたくないし、長く、ゆっくり付き合いたいんだ」


「でも、年齢もありますから、特に女性は待ってくれませんよ」


「うん、わかっているよ」


「ありがとう、みんな」

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