第282話 救世主と勇者
俺がブラッドフォード大公国の山荘で修行を終えて戻ってきて、神獣たちの話を聞いて納得いかないところもあったけど、疲れたので部屋で早めに寝るようにしたんだけど。
そんな時に限って、暗がりの中の部屋で誰かが声をかけてきた。
俺は寝ていたんだけど、目が覚めてしまった。
しかし周りを見渡しても誰もいない、 気配を探ってみても何も出てこない。
なんだ?
今は声がしないんだけど、 声の主はどこにいるのか、何を言おうとしていたのか?
そうすると頭の中で女性の声が響いてきた。
夢じゃなかったみたいだ。
俺は頭の中に響いてくる女性の声に意識を集中した。
「私は、神獣を統べる神、レイチェルと言います、あなたにお願いがあってやってきました」
「これでは話しにくいかもわかりませんので、信用してもらうためにも姿を表しましょう」
俺が見ている目の前が突然、揺らぎだして徐々に実体化してきた。
実体化してきたのは白いワンピースみたいなものを着ている20代から30代くらいの綺麗な女性だった。
完全に実体化した白いワンピースを着た女性は、すごく胸元が出ていて大きいので、つい目が言ってしまう。
大きいのを見ると言うよりも、こぼれ落ちそうな服を着ている方が気になった。
あんな洋服で、よくいられるものだよな。
まぁ、シャーロット王女やセラフィーナも時々、あんな服着るけど、ここまで大きくないから。
目のやり場に困る人だ。
顔を見たいんだけど、顔よりも下に目が行ってしまう。
「どこを見ているのですか?」 怒られてしまった。
「 あの、もう少し洋服に注意を払ってもらえませんか?」
「えっ」
「 洋服から、胸が出そうなんですけど」 解いて横に置いてあった俺の上着を貸してあげた。
「 これは失礼いたしました」
せっかく登場がシリアスに登場してきたのに、そんな格好してきたら誰だって見ちゃうよ。
ここは男性専用のバーでもないし、飲み屋でもないんだから。
なんだか急にエロっぽい人が現れて雰囲気が台無しにされてしまった。
ごほん、と エロ神は、わざとらしく咳払いをした。
「 それで、レイチェル様でしたっけ、何の御用でしょうか?」
レイチェルが話し始めた。
「私は、神獣たちを支配している神です」
「 心中私は、私の命令を受けて世の中に出現してきていますが、その支配下から一頭の心中が外れてしまいました。
「その神獣の事は、もうわかっていますね」
「そう、現世ではウルフとして転生してしまったものです」
「ウルフとして転生してしまった名もなきものは、邪悪な心を持ってしまいました。」
「このまま放置しておくと、大変なことになってしまいます」
「神獣たちが主として認めた、あなたしか頼める方はいません」
「形はどうであれ、ウルフを倒してください」
「今は、この場を借りて、貴方にお話しするしかありませんが」
「どうか、お願いします」
そうすると神と名乗った女性は消えてしまった。
俺は目の前で言葉を聞いていた。
神って言っていた!
俺は別に神を信じているわけでは無いけど、今、いた女性のことが、気になって俺は、すぐに屋敷で各部屋で寝ているメンバー全員を集めた。
眠そうな目をしていたりあくびをしているメンバーが集まってくれたが、俺はたった今あったことを話してみた。
「たった今、俺の夢の中に出てきた人物がいる、その人物について聞きたいんだけどレイチェルって知ってる?」
ジャネットが「はい、ご主人様」
全員を代表してジャネットが肯定した。
「レイチェルって言うのは、神なの?」
パトリシアが「そうです、私たちを管理している神です」
やはり、間違いないのか!
その神が俺の前に現実に出てきて、エロ女性として出てきたのは間違いないのか!
「やっぱり、ご主人様に頼みにきたんだね」とアレク
「レイチェル様が出てきたと言う事は、それだけ良くないと言うことになります」とジャネット
ジャネットが「普通でしたら、神が夢の中であろうと、現実でも出てくる事はありません」
アレクが「ただし、それだけ切迫していると言うこと」
「神がコントロールできなくなってきたと言う意味だね」とアレク
神が支配下に置くことも、コントロールできなくなってきていると言う状態というのが、かなりまずい。
しかし神獣が、神のコントロール下にあったというのが驚きだ。
ということを考えれば神獣と言うのは現世における守り神なのかな?
と言うことを考えれば、俺の周りに7人もの神獣がいるというのが、それだけ状況が良くないと言える。
普通、神獣といえども、召喚しようとしても出てくるものでもない。
召喚しようとしたものに、こたえなければいけないので、どんなに召喚を実行しようとも、普通は出てくるものではないと言うことだ。
だから召喚魔術を使えるやつが、召喚しようとしても、普通は答える神獣はいないと言う意味だ。
と言う事は、やはり7人の神獣たちは、今回のことに関係して俺の周りに集まっていると言える。
だから俺が召喚魔法を使うだけで、7人もの神獣を集めることをできたのか。
初めて、その理由がわかった。
神獣か、神さまか、わからないけど、予想していたのか!
つまりは俺に託されたと言うことか!
世界が変革するかもわからない、だから救世主と神獣たちが言っているのか!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お読みくださっている方、ありがとうございます。
ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、ほんとうにありがとうございます。
ほんとうに小説を書くための励みになっています。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます