第278話 能力2


ステータスの透明化のレベル10になったので、試しにまたメンバーたちのいる部屋に転移した。


そしてアデルの横に近づいてきた。


ここまではアデルは何も言わない。


さらにアデルに近づいても、アデルは何も言わなかった。


と、そこまで来て、話の内容を、全然聞いていなかった俺は驚くことになる。


女の子達の着替えが始まったのだ。


急に洋服を脱ぎ出すから、俺は、びっくりした。


このまま、ここにいるとやばい雰囲気になるので、俺は元に戻ってきた。


そして顔から出てきた冷や汗を拭いた。


「ふー、びっくりした」


でも、これで、また一つ魔法が完成した。


あと急がなければいけない魔法は、攻撃系の魔法だ。


攻撃型の魔法で、多分これから必要になる魔法は、精神系の魔法だ。


しかし精神系の魔法は試すことができないので、ステータスのレベルで判断するしかない。


しかし自分が思っているほど、魔法を使いこなしていなかったんだと改めて俺は感じている。


精神系の魔法をレベル10まで持っていくのに、今までで一番、長くかかってしまった。


今のところ俺のステータス表に、表示されているのは、瞬間転移の魔法、透明化隠密の魔法、そして精神系の魔法だ。


今回はこれぐらいにして俺は、メンバーたちがいる屋敷に戻ってきた。


今、俺たちがいるのは、ダイラス連邦の屋敷だ。


これからのことを話そうかと思う。


そして神獣たちに尋ねなければいけないことがある。



俺の部屋にメンバー全員を集めて、話をすることにした。


しかし以前と違って、俺を入れて14人も部屋に集まると、普段、俺1人で使っている広い部屋なのに狭く感じる。


なぜか、メンバーは、下のリビングよりも俺の部屋に集まる。


「今回集まってもらったのは、これからのことを話そうかと思って」


「今から冒険に出るのか、地方を回るのか? どうする?」


「一応、友好関係のほうは、しばらく時間をおいて発展を待たなければいけないと思う」


「だから、時間ができたわけだけど」


そこでフェニックスのジャネットが手を挙げた。


「クリス、そんなに時間的な余裕はないと思う」


「えっ、どういうこと」


「猪顔が復活したみたい」


「えっと、でも、以前は復活していないって言ってたよね」


「そうなのよ、実は昨日、気配を感じたの」


「気配を感じたのは昨日なんだけど、すごい、まがまがしい気を感じたの。」


「だから、調べてみたら、あいつだったの」


「やっぱり、前はイノシシだったんだけど、復活したら違っていたのよね」


「じゃぁ、何に変わったの?」


「オオカミよ」


「やつは猪だったときに、奥さんが殺されて絶望的に自殺したのよね」


「多分、それが原因で狡猾な狼になったんだと思う」


「じゃぁ、誰が呼び出したの」


「たぶん、だれも召喚していない」


「召喚主がいないで現世に出てきたの?」


「そうなのよ」


「しかも、感じるんだけど、奥さんを見殺しにした人や世の中を恨んでいるのよね」


「このまま放っておいたら、大変なことになると思うわ」とグレンダが説明してくれた。


全員が「……」

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