第216話 囚われの人
やっとオーリス王国の俺の屋敷には人が少なくなってきた。
あとは戦争を仕掛けてきた帝国とオズワルド公国とその他の国になる。
自分の国のオーリス王国とダイラス連邦国と魔族のサイラス王国、当事国であるブラッドフォード大公国の子供たちは戻すことができた。
あとの誘拐された子供たちは国に任せることにした。
今、一番、気になるのは、とらわれていた人だ。
ずいぶん、ひどい目にあったみたいだけど、落ち着きだしてきていると聞いた。
そして出身国を聞いたそうだが、遠い国だそうだ。
冒険者として旅立つ時に、護衛の人は暗殺されて、自分だけ捕らえられたそうだ。
そして、この女性は、遠い国の王女らしいんだよね。
この人の件で、俺は国と話し合ったんだけど、遠く、返しに行くのも難しいと言うことだ。
なので落ち着いたら話をしようと思う。
しかし本来なら当事国であるブラッドフォード大公国が動かなければいけないんだが、今は王様が変わろうとしている時期なので、てんやわんやの状況だ。
人質を助けたのは、俺たちだから、オーリス王国も誘拐に関与していない。
助け出した張本人なので責任が感じる。
助け出された女性は、セラフィーナと言うらしい。
男の俺が一人で行ってもいいけど、メンバー全員で会いに行ったほうが、いろいろ助けてもらえるかもわからないので。
ソフィアが途中で花束を購入した。
セラフィーナが入院している病院まで行って様子を伺うことにした。
病院のセキュリティーは厳しいので、俺たちは新しく発行された冒険者カードを出した。
そして通してもらって受付にセラフィーナに会いに来たと言うと部屋まで案内してくれた。
ノックをして返事を待って入っていくと、個室だったらしく部屋にはセラフィーナ、一人しかいない。
俺たちは病室に入って、「こんにちはセラフィーナさん、私はクリスといいます」
「こちらは、私のパーティーメンバーです。」
「私が、あなたを助け出したんですが、あなたにお伺いしたいことがあります、あなたを国に返そうと思うんですが、詳しくお聞きしたいと思うんですけど」
「あなたの国の名前はなんていうんですか?」と俺が聞くと
「私の国は南のほうにあるライオネル公国って言う国です。」
俺は聞いたことがない国だったので、ソフィアの方を見て「知ってる」と聞くと、わからないと言われた。
そして国からもらった地図を広げてみると、かなり南のほうにあることが、わかった。
これは結構、遠いなぁ、と俺が思うほど遠かった。
そしてセラフィーナから爆弾発言がなされた。
「私はライオネル公国の次期国王です。実は跡継ぎになるのが嫌で冒険者として旅していたんですが、その時に誘拐されてしまって。」
「ここの国は、なんていう国ですか?」と皇太女
「ここはオーリス王国と言う国で、北にはダイラス連邦があって、南にはオズワルド王国があります。知っている国はありますか?」
「オズワルド王国は知っています。確か誘拐されたのが、オズワルド王国に行く途中です。私を守ってくれていた護衛たちも、冒険者も数名、殺されました。」
「そうですか、残念ですね」
「私は誘拐されて、お城で、ひどい目にあいました。毎日、毎日、夕方になると私のところに来て…‥」
ソフィアがセラフィーナの横に行き、抱き合う。
「私を第一王子が意図的に誘拐したようです。皇子自身が言っていました。」
「その第一王子は、麻薬のやり過ぎで今は牢屋に投獄されています。」と俺は話した。
「そうですか……」とセラフィーナ姫
「そしてブラッドフォード大公国は、今回の誘拐事件に関係していない第二王子が即位しようとしています。そして今回の誘拐事件に関わった関係者全てを、裁判にかけようとしています。そして第二王子の父親である王様や関与した兄弟たちも同様です。」
「私も第二王子のことを知っていますが、すごく誠実な方ですよ」
「本来ならば、あなたが大公国に対して謝罪以上のものを求めなければいけませんが、これ以上、要求しても……」と、その先は言えなかった。
そこでソフィアが前に出て、「これ、お見舞いの花です、どこかに飾りましょうか」、と言って見渡したが花瓶がなかったので、「看護師に借りてくる」と言って出て行った。
そしてすぐにソフィアが花瓶に、花をいけたまま持ってきてセラフィーナ姫の近くに置いた。
花があるだけで、この部屋の重い雰囲気が変わるなぁ
「どうですか、セラフィーナ姫様、俺たちメンバー全員がお国までお送りしますけど」と俺
「どうか、セラフィーナとお呼びください」
「では、改めまして、セラフィーナ、俺たちが国までお送りしますけど、どうしますか?」と俺
「えぇ、ぜひ、あなた方にお願いしたいです。あなたには本当になんとお礼を言ったらいいかわからないくらい感謝しております。私の裸を見られていますし。」
とセラフィーナが爆弾発言をした。
みんなが俺を見ている。
「あの時は、切羽詰まっていましたから、仕方なかったんですよ」
「いいえ、あなたを責めているわけではありません、しかも私を不思議な魔法で救出して下さって本当に感謝しております。
今まで牢屋にいたと思ったら、突然、部屋の中に現れてしまって、その時、私は裸だったのに…… 」と少し、きつい感じで言われたが、責めているわけではないとわかっている。
なんだか俺が裸を見た、裸を見たと言われているような気がする。
そんなに、じっくり裸を見るような余裕はなかったけど…
胸は、しっかり見えたけど、すごく大きかった
こんなに言われるんだったら、もっとしっかりと、見ればよかった! 残念
「じゃぁ、セラフィーナの容体が安定したら、出発しようか?」と俺、
うん、わかったわ、了解、はーい、もちろん、わかったのじゃ、そうだね、いつから行く?、と全員が了解の答えを返してきた。
「病院の先生からは、もう大丈夫だと言われていますので、いつでも私はいいですよ。」
じゃぁ明日、迎えに行きます。
そして俺の屋敷で1日過ごして、明後日から行きましょう。
そして了解された
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