第195話 空間で練習

俺たちはブラッドフォード大公国からもらっている温泉がある屋敷からホーリス王国に転移してきた。


今まで俺たちは。ブラッドフォード大公国に向かった後に、魔族の進行があると言う情報を知って、どうにか、それを解決し阻止することができた。


しかし誘拐された子供を見つけるのに俺は、かなりの魔力を消費してしまった。


初めて使った上級感知魔法だったため、消耗が激しかったが、今では回復している。


上級感知魔法を使ってから、回復した後、違和感を感じている。

その理由は、わからないが、なんだか最近レベルアップしたような感じがする。


基礎魔法を展開する時にも、急速に濃密な魔法を償うことができるようになっているし、以前よりもスムーズにいろいろなものを展開できるようになった気がする。


以前、研究していた空間魔法を展開する時も、すごく容易に展開することができる。



俺たちメンバーはオーリス王国の王様や関係者にことの顛末を説明して、もう少し休養するため邸に戻ってきた。


最近は、いろいろなことがありすぎているけど、結果的には国を救ったことにつながっている。


別に国を救うために動いているわけではないのに、たまたま、それが国を救うところにつながっていく。


そのため俺は普通では列にないらしいが、3つの国の公爵になっているが土地も持っていないし、持っているのは屋敷だけ。


屋敷の中が俺の領地!


狭いなぁ〜


普通だったら、一つの街を管理するんだけど!


まぁ、そういう管理しなければいけない事はやりたくないし。


俺の街だと言うよりも、俺の屋敷のほうがいいし。


しかも、ほとんど管理費や人件費や掃除代等は国が持ってくれるし。


1つの国の大惨事を救う事ができていて、それに絡んでくるのが人身売買組織みたいだ。


最近は全然、魔物の討伐もしていないし冒険者らしい事はしていない。


今やっている周辺諸国を回るのも、冒険者で依頼されていると言うよりも、公爵として依頼されているような気がする。


しかし以前、人身売買組織にアリシアがさらわれたことがあった。


思い出しても身の毛がよだつ。


人身売買組織に、さらわれると女の子なら性の奴隷になってしまったり、蹴ったり殴ったりする奴もいれば、何かの実験や、生きたまま解剖したり、麻薬漬けにする奴もいる。


女の子に限らず男の子だって、男が好きだと言う奴もいるし。


そういう気持ち悪い奴に、メンバーが狙われたらと思うと本当に腹が立つ、体が熱くなる。


しかし実際にアリシアが狙われたわけだけど。



ダイラス連邦に報告を行うのは3日先なので、今は王都の屋敷にいるわけだけど、俺の部屋に全員、集まってもらい、訓練をすることにした。


やはり、個人個人が強くなることが目標だ。


今までは街の外の野原などに飛んで練習をしていたんだけど、今は、いいものがある。


それは空間だ。


今、俺の目の前にはメンバーが6人いる。


「これから魔法や格闘の練習をしたいと思う、今までは転移して野原でしていたんだけど…」


「これからは空間で戦闘訓練や魔法を使って練習したいと思う。」


「空間で、この前、遊んだところだよね」とイザベラが聞いてきたので、そうだよと答えた。


俺は乗せてもらってないんだが、他のメンバーは、変身したアレクやロゼッタに乗せてもらっているんだよね。


少し、うらやましいと思う、俺も、いつか乗せて欲しい!


皇帝から、もらった屋敷の庭にある小屋の中の空間に移動する。


自分でも空間を作れるけど、まだ不安定な部分もあるので誰かが作ったかわからないけど以前からある空間に転移した。


「この空間は、実践した事は無いけど、多分ちょっとや、そっとでは壊れないと思うし、その分だけ思いっきり魔法が使えるし、周りに被害が及ぶこともないし、見られることもないよ」


「6人いるから2人ずつに分かれて訓練してみようか」


それぞれが2人ずつで訓練を開始するが、当然、アレクとロゼッタは他のメンバーと戦うことはできない。


どうしてかと言うと強すぎるから。


「アレクとロゼッタ、どちらでもいいから俺と戦わない?」と俺が言うと、先に手を挙げたのはロゼッタ!


「じゃあ、ロゼッタ、俺と戦おうか、アレクは、そのあとね」


「ロゼッタは、変化してもいいよ」


「最近は人型になっている時間が多いので、今は人型で戦おうかのぅ」


「じゃぁ人型で戦おう」


「じゃぁ、行くよ」


「よし、来い」と言って戦闘を始める。


怪我をさせるような戦闘行為はダメなので、準ずるレベルを展開してみる。


まずは簡単な、ファイアボールから!


簡単に手で跳ね返された。


今度は、ロゼッタが巨大なファイヤーボールを発生させ、投げつけてきた。


俺は足で、なぎ払う。


「ホウ、なかなかやるもんじゃの」とロゼッタ


「まだまだ、こんなもんじゃないでしょう」と俺


そこに4人のパーティーメンバーが走ってきて喚いている。


話を聞いてみると風圧がすごいそうだ。


練習ができないから、外でやってくれと言われた。


そう言われたら、そうかもしれないと思ったので、別の空間を展開してみた。


その中に3人で入っていく。


そして、そこでもロゼッタと戦ったり、アレクと戦ったりしたが、かなりの戦闘能力があることがわかった。


終わり際に、ロゼッタが「ご主人様、まだ能力を出し切っていないだろう」と聞いてきたので、「ロゼッタもでしょ」と答えた。




訓練をして汗をかいたので、空間から扉を開けて温泉に入りに来た。


この空間の仕組みは以前、作った仕組みなので、扉を開けるだけで男性の扉を開ければ男性の脱衣場に、女性の扉を開ければ女性の脱衣場に入ることができる。


しばらく空間にいたので時間の経過がわかっていなかったが、ずいぶん暗くなっている。


俺は男性の脱衣場で洋服を脱いで、タオルを持って露天風呂に入る。


露天風呂に入ると、本当に温度がちょうどよくて気持ちが良い。


そして、しばらくしたら、女性たち6人が体にタオルを巻いて入ってきた。


なぜだか、俺が入っている周りに集まってくる。


初めのうちは露天に入っても、遠くに離れていたのに、最近は近寄ってくるから目のやり場に困る。


タオルを巻いてても胸の谷間は見えるから。


今もアリシアが、俺と肩が触れ合うくらいの距離にいる。


アリシアが近くにいることにドキドキしながら、いいなと感じてチラ見していると、アレクが泳ぎだした。


雰囲気がぶち壊しだ。


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