第162話 冒険者として2

前回の練習の時に、アリシアが見せたウィンドカッターは、今までアリシアが使っていなかった新しい技だ。


いつ習得したのか?


今度、チャンスがあれば聞いてみようかと思う!


俺たちは、そろそろ次の国に行くため準備を始める。


俺は準備といっても、あまり大したものはない。


ほとんどが異空間収納に収納されているので、部屋には出していない。


いろいろ準備していると、ノックの音がした。


扉を開けると、ソフィアとイザベラが立っていた。


「もう準備できたの?」と聞くと、ドレスを異空間収納に入れてほしいと言われた。


カバンに入れていくと、畳まなければいけないのでのでシワが入るからと言われた。


「俺が預かっていいの?」と聞くと


「シワが入るよりはいいと思うから」とまで言われた。


女の子の荷物を預かるのは初めてだ。


「じゃあアリシアとコリンのは、どうする?」と聞いたら、


「聞いてくる」と言って2人を走っていた。


2人が戻ってくると、その後にアリシアとコリンがドレスを持ってきた。


アリシアとコリンからもドレスを受け取って、異空間収納に入れる。


もし、あと入れるものがあったら持ってきて。と言うと4人とも部屋に帰っていった。


しばらくして、4人とも、いつも移動するときに持ち歩いているバックを持ってきた。


「いつも持ち歩いているバックを俺が預かっていいの?」と聞くと、


「預かってくれると助かる」コリンが言ってきた。


「下着が見られるのは困るけど、裸、見られたから」とイザベラが言った。


「見たのは、わざとじゃないよ」


「わかってるわよ、わざとやったら半殺しよ」とイザベラが怖いことを言った。


笑いながらソフィアが「信用していますよ」と笑いながら言っていた。


アリシアは、「私は最初から信用しているよ」と援護してくれた。


結局は全部の荷物を、俺の異空間収納に入れることになった。


今度1人の時に、取り出して下着でも見ようかな、とは考えてもしないよ。


でも男性の夢だよね!


夜に1人で女性の下着を見る…‥変態か!


そういう事は置いといて、俺たちは明日の朝早く、冒険に出発する。


俺たちが乗ってきた馬車は、管理の人がいるので屋敷まで持ってきてもらっている。



寝るまで時間があったので、もう少しいただいた屋敷の中を探索しようと思って、俺は1つ1つの部屋を確認しながら、探検している。


なぜか、この屋敷には、首長の屋敷だったと言う事でもあり、安全のためか、どうかわからないが地下が3階まである。



地下を探検してみると、地下1階は倉庫のフロアだ。


地下2階に行ってみると、そこも倉庫のようなフロアだ


期待して地下3階に行ってみたが、やはり倉庫のようなフロアだった!


期待したものは何も見つからなかった。


この屋敷には、期待したようなものはなかった。


地下3階を最後に、帰ろうかと思っていた時に、暗かったので少し足元が不安定になってよろめいた。


そうすると扉が回転するように回って、俺は扉の内側に倒れてしまった。


倒れて顔を上げたら、本だらけの部屋だった。


おっ、これは期待してもいいかなと思った。


いろいろ本を見てみると、たいした本はない。


なんで隠し扉の内側にあったんだろう?


なんで隠す必要があるんだ、こんな本?


俺はしばらく、いろいろな本を取ってみて中をパラパラとめくってみたが、歴史書や戦術書ばかりだ。


どこかに、スケベな本があるのか?


何か意味がないと隠す必要はないと思うんだけど、どうしてなのかわからない?


??????


俺は棚に並んだいろいろな本を取ってみてみる。


そして本をとって棚の奥も確認してみる。


なにもない、また本を取ってみて棚も確認して、何もない??????


なんだ?


こうなると、何かおかしいんだよね?


う〜ん、なんだろう。


そうだ、異空間魔法を使って確認してみよう。


異空間魔法と言うのは、収納魔法と言う意味でもあるんだが、空間を把握することができる。


空間を魔法で確認してみると、この奥に空間の部屋があるのがわかる、しかし入り口がない、どこから入るかわからなかったので、転移することにする。


真っ暗だ。俺は明かり魔法を使う。


そうすると光に目が慣れてきた。


壁や天井や床などが、ここだけ歴史が、むちゃくちゃと言っていいほど古い。


いろいろなところが、ほこりを被っている。


壁や天井も、ここだけ全体が違う。


多分ここは、この建物を建てるときに閉鎖した空間なのかもわからない。


建物があったのに、この屋敷を建てるときに、何故かわからないけど、この部屋を壁で閉鎖したみたいだ、だから入り口がない。


たぶん、首長も知らない部屋と思う。


壁の向こうの部屋ぐらいは知っているかもわからないが、たいしたものはなかったので素通りしたか、その部屋を首長が作ったんだろうと思う。


たいしたものがない部屋だったから、そのまま俺に譲ったのかもわからない。


この部屋を確認してみよう!

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