第81話 ポーション作りと研究

お城から帰ってきて、魔法の練習をして、開けた次の日はパーティーメンバーとポーションを作ることにする。


そしていい、ポーション作りを手伝ってもらう人を募集しておいたんだけど3人が採用になった。


3人の全員が女性だったけど、俺は能力の確認しただけで、採用は執事のセバスチャンに任せた。


つまり最終的な採用をしたのは執事のセバスチャンなので俺はあんまり関わっていないが、パーティーメンバーから、なぜか白い目で見られている。


つまりパーティーメンバー全員で4人とポーション作りを手伝ってもらう女性3人で7人の女性になったわけだ。


今は屋敷の中ではなくて、以前俺が庭に建てた作業場でポーション作りをしているんだけど、なんだかこの場は、女子率が高いため居心地が悪い。


女性の近くには近寄らないから、3人の指導はパーティーメンバーに任せている。


3人の作業員は、18歳の子と20歳の子と25歳の女性だ。


25歳の女性は、結婚をしているので旦那さんがいるらしい。


あとの2人は、朝から屋敷に来て、お昼ご飯は、家が近いそうなのでいちど家に帰って、また出てきて夕方近くまでいる。


作業服は無いので、一応、動きやすい洋服で来て欲しいと言うことを言っているので3人は、ヒラヒラやふわふわした服を着ていけなくて動きやすそうな服を着ている。


まぁ、この時代は女性は主にワンピースとかスカート類が多くてズボンを履いた人はあまり見ない。


そして執事のセバスチャンに、もう少し年配の作業場の管理をしてもらう人を探してもらっていたんだけど、いちいち自分が指示しなければいけないような状況じゃダメだから、ポーション作りと言うよりも管理人に近い人を探してもらっていたが、やっと見つかった。


ポーション作りの管理人になってもらうためには、文書面だけじゃなく本人もポーション作りができなければ意味は無いので、俺が指導しながら作業を進めていき、商業ギルドの交渉も任せることにする。


すばらしい人が来てもらえたけど、やはり30代後半の女性だった。


つまり全員で女性陣が8人になったわけだ。


さらに女性の比率が高くなってしまった。


もう少し慣れてくると今いる作業場だけで働く4人が指導する立場になってもらえればと思っている。


今のところポーション作りは足りないくらいのような状況になっているので順調だと言える。



作業を続けていて順調にポーション作りが進行しているので、俺は少し研究のために席をはずすことにした。




昼間でも地下2階にこもって、いろいろな本を漁ることをしている。


ここには本当に自分に興味がある本や、ためになる本が多くあるから。


この部屋は本当に素晴らしい!


地下2階の部屋にこもって、いろいろな本を読み漁っていると、錬金術の本が見つかった。


錬金術と言うのは、普通は科学的な手法を用いてあるものから、他の者へ変化させていくことを言う。


金属に限らず、いろいろなものを作ることができるが、作るものにおいて違いが出てくる。


現代の錬金術は、今までやってきた事はなかったんだけど、前世と同じように使えるかどうか?


しかしなんだか錬金術と言うのは、いい響きだね。


主には、土から金属を作ることかな。


昔も今も禁術だか、人の肉体を作ることができる場合もあるが魂が入っていないので人形みたいだ。


以前、前世で住んでた時代には、魂がこもっていない女性の体を作る奴もいた。


ちょっと変態染みているけどね。


ちょっとどころじゃないか!


錬金術では金属だけではなく宝石を作ることもできる!


土に触れなくても砂鉄を集めることで金属を作ることもできる。


錬金術と言うのは本当に有能だけど、使いようだと思う。


つまり、どう使うか。


地下2階の部屋で見つけた古い本の錬金術書には、錬金術には何が必要かと言うことが書いてあった。


確か前世でも使えたはずなんだけど、忘れてしまっているみたいだ。


結構、特殊な技術だったからかな?



俺はその魔法書を開きながら、読んでいく。


1回は、読み終えたんだが、理解できなかったことがあるので、もう一度読んでみる。


2回目を読み終えて、パタンと本を閉じた。


よくこんなことを書物に書いて残してくれていた人がいたなと思って、名前が書いてある欄を見てみると驚いた。


自分の名前である、アルベルト・フォン・アーサーと書かれていたから。


この名前を見た瞬間に、自分の前世が記憶とともに、よみがえってきた。


今まで忘れていたことや、前世で自分がどうして死んだのかと言うことも、はっきりと思い出すことができた。


記憶を思い出してしまうと、死ぬ瞬間の恐怖まで思い出してしまい戦慄した。


自分が死んでしまうということが本当に恐ろしくて体が震え出す。


とても戦慄と言う一言であらわすことなんてできない。

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