第29話 さらなる冒険を目指して

アリシアが寝ている部屋からドアを開けて出てきた俺は、母さんとメンバー3人が座っているテーブルの椅子に腰かけた。


母さんからメンバーとの関係を聞かれたが、冒険者の仲間だと、また答えるようにした。


本当にそれ以外は無いから!


そして母さんから村を出て1年の期間、何をしていたかとか聞かれた。


冒険者になった当日、メンバーと出会って魔物の討伐を依頼をこなしていたとか、住んでいる安い宿の話や、街の話や、食事がおいしかったなどを話した。


何か特別なことをしているわけではないので、あまり話すことがない… .。


母親は、全員が彼女なのかなと冗談のように言っていた。


そんなことあるわけないでしょ、お母さん!


冗談でもやめてください!  と心の中で思った。


メンバーが自分のことが心配だからと言ってここまで、ついてきてくれたと説明した。


重宝がられているとは説明しなかった。




そういうたわいもない話をしていると、父親が帰ってきた。扉を開けて入ってきた途端、女性が多いのにびっくりしていた。


そして、この家で俺を見つけた父親は、おお帰ってきたかと、嬉しいみたいで頭をグリグリされた。


父さんも母さんも元気そうで安心した。



懐かしい話をしたり、いろいろな話を聞いている形になったので、泊まっていくことと、夕食を食べていってよねと言われる。


部屋は狭いけどあるからね。


夕食を食べながらいろいろな話をしていると、隣の部屋から音が聞こえた。


アリシアが目を覚ましたみたいだ。


目を覚ましたアリシアは部屋から出てきた。


アリシアも部屋から出てきたら女性が多くてびっくりしていた。


椅子がないので自分が座っていた椅子にアリシアを座らせる。


まだ完全には回復しきっていない状態なので、これは人知れず口でヒールと唱える。


そうすると、みるみるアリシアが顔色が良くなって元気になっていく。


そしてアリシアも混ざりながら夕食をすることになった。


「なんだかお腹がすいたわ」と言ったので、いっぱい食べないとねと言っておいた。


家族全員、混ざりながら、メンバーと話をしながら冒険の話をしたりいろいろな話をした。


そして最後にアリシアがポツリと小さく呟いた。


「私もクリスについて行きたい」


そうすると両親とも寂しそうな顔をしたが、何も言わなかった。




しばらくは村に滞在することになったので、以前、遊んでいた場所にアリシアとメンバーの3人で行ったり、魚釣りをしたり、しばらくを過ごす。


アリシアも、ずいぶん元気になって状態が安定してきたので、ここらで、また冒険に行こうかと思う。



その日の晩、両親に冒険に行くことを話す。


両親とも寂しそうにしていたけど、今度は、アリシアとともに行くと告げた。


「アリシアも、まだ若いんだから」


父親が「そうだな、村に、このままいるよりもクリスと一緒にいたほうがいいだろう」


畑仕事が大変になるけど、アリシアが冒険者になることをことを勧めてくれる。


アリシアが「ありがとう」と、うれしそうに涙ぐんだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

お読みくださりありがとうございます。


ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、ほんとうにありがとうございます。


大変、励みになっています。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る