第44話 細田の報告 6/21(月)朝
「カルシウム トロポニン トロポミオシンミオシン アクチン チュッチュッチュー」
「雛ちゃん?トロポ?何?」
「トロンボプラ トロンビン トロンボーン」
「分かった。楽器?雛ちゃんトロンボーン見たのかな?いっぱいお喋りさんになりましたねー」
「ミンナバツバツバツバツー」
「バツってどうしたの?」
「バツダラケーアチャー」
「雛ちゃん?圭吾はバツじゃ無いよね?ダメ、バツなんて言っちゃ」
「ケイゴ バツ イチバンダメ バツー」
「雛ちゃんがなんて言ってもケイゴは大好きだよ。一緒に住めないケイゴが悪いんだ。不満ならいくらでもぶちまけてくれ。うけとめる。」
「ブチマケイゴワルー」
「雛ちゃん、なんでも言って。」
今日の細田はドMモードらしい。雛ちゃんは坂本先生の生物のテストの採点の時の呟きに汚染されてるだけだと思われるが、物理選択の細田には理解不能かもしれない。
とりあえずノックを
「あー細田。調べがついたって話だよな?」
振り向いた細田は毎度のように涙目で、やはりケイゴバツに傷ついてしまっているようだが、私のせいでは無い。
「部室行くか?」
「うん。雛ちゃんまたね。バイバイナーだっけ?」
気を取り直した細田が雛ちゃんに別れの挨拶を告げると、
「バイバイナー、マタネー」
「またね?雛ちゃん。またねって言ってくれるんだね?圭吾嬉しいよ。」
インコのたまのデレにやられて骨抜きの細田が鬱陶しい。
「おーいいくぞ」
声をかけると名残り惜しげにインコに投げキスをしている。朝から濃厚だ。
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