死神少女

相川なつめ

二人の出会い

ある晴れた夏の日。

私は、六年前の出来事を思い出していた。


その日は、今日みたいに晴天で、家族旅行に出かける日だった。

はしゃぎながらバスに乗って一時間ほどたったころ。

山の中の高い崖からバスが転落した。

しっかり椅子に座っているはずなのに、体が横になる。

聞こえてくる人々の悲鳴。

なぎ倒される木。

五歳だった私には何が起きたのか咄嗟に理解できなくて、お母さんにしがみつきながらギュッと目を閉じていた。

ドンッという鈍い音と、体に走る激痛。私は気を失った。


目を覚ました時、体がとてもふわふわしている不思議な感覚に襲われた。

目を開けると、目の前に男の人が立っていた。

「貴方のお母さんとお父さんは死にました。貴方が死ぬまで会えません。」

男の人が言い放った言葉に、私は目を見開いた。

だってそんなわけないもん。お父さんとお母さんが死んだ?私が死ぬまで会えないって何?理解できない現実に、私はただ首を捻っていた。






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