第二集
・大学時代の話です。
4年生になると講義が無い日があるようになって、その日もそういう日だったと思います。ただ、サークル活動がある日だったんで、テキトーな時間に大学に行って、集合時間までパソコン室などで時間を潰していたんですよ。その内時間になったんで、サークル活動用に取っていた部屋に行っても誰も居ない。
おかしいなーと思ってたら、講義終了時間になっても廊下が静かなのに気付いたんですね。普段だったら人がガヤガヤ出てくる音が聞こえるのに。そこで、よく考えたら学校入って以来誰とも会ってないな、と。
従来めんどくさがりなのと、万が一講義中だったら恥ずかしいからなのと、アンビリバボーな体験だけはせんという固い決意が理由で講義室を片っ端から開ける事はしませんでした。やれば良かったのに。とりあえずサークルメンバーに時間と場所が間違っていないかメールを送り、ついでに探しに来てくれる確率が高いゼミの研究室に行くことにしました。
道中当然誰とも会わない、講義終了後なのに。笑うしかなかったですね。
ゼミの先生の研究室は、講義中など長い時間不在にする時は鍵を掛けているもんなんですが、まぁそこも当然開いてる訳なんですよ。
これ幸いと本をひたすら読む訳ですが、鍵が開いていたという事は長時間不在にしてる訳の無い先生も全然帰って来ない。メールの返信も無い。
これはいよいよもってだな~とは思うものの、どうしようもないのでいっそ本棚読破してやろうかと思ったところで漸くメール到着。
「お前何処にいるんだ」
なので返信。
「研究室にいる。活動場所にいるんだね?」
「お前の事待ってるんだから、さっさと来い」
「今行く」
研究室を出て廊下を歩いていると、そこでようやく他の学生がちらほら出てきてホッとした記憶があります。
集合場所へ向かうとサークルメンバーに怒られました。怒られようが何しようが私個人としては大変気になるので聞いてみました。
「一番早くここに来た人は何時に来たのかな?」
返って来た答えは私が集合場所にいた時間。実はその時間居たんだよねと言うものの、
「お前場所間違えたんじゃないの?」
場所取ったのもメンバーに連絡したのも私なのに間違う訳がない。まぁ既にどうでも良いので練習してその日は解散。
因みに発信履歴がある私のメールは誰にも届いてませんでした。その次の日、念の為ゼミの先生も聞いてみました。
「○~○時の間、先生何処居た?」
「研究室に居たよ」
「私見てないでしょ」
「見てないよ」
「実はここで本読んでた」
以降、パラレルワールドの可能性と証明の議論が行われました。こういう体験をしましたが、私は否定の立場でお話しました。時間の倒錯がなかったので、一概にパラレルワールド突入したとは言えないと思うのですが、今思えば色々写真撮っとけば良かったと思いますね。
やはりテンパっていたのだなと思える不思議な体験でした。(宮城県)
・地元の隣町に住む高校の友達から聞いた話です。
彼女の小学校の敷地内に森があるそうで、その森が神社の境内に繋がっているそうです。その上、結構大きな墓地もあるそうで粗相をしでかすと呪われてしまうと言われていたそうな。(静岡県)
・小学校の話ですが、生徒に右側通行を遵守させる為に廊下の真ん中に線が引かれているそうです。そしてその線を全て踏んで進むと知らぬ間に屋上に辿り着くそうで、屋上には女の子の幽霊が居るそうなのです。そして何より恐ろしいことにその女の子に突き落とされて命を失うこともあるという……(静岡県)
・『学校の怪談』として取り扱っていいか分からない体験談を。高校時代の話です。震災や校舎の老朽化…等々あり、在学中に新しい校舎に移ることになりました。新しい校舎なので、変な噂もありません。他の高校はどうか分からないけど、うちの高校は選択式授業が多かったです。なので、他クラスの教室で授業をすることも珍しくありませんでした。
ある年の秋頃、選択授業中に、その教室(仮に5組教室とする)に在席しているクラスの子達が「放課後、自分たち以外いないのに自分たち以外の気配がする」「人影が横切る」「最近起こるようになった」「他の子達も同じ経験したと言う人がいる」と言い始めました。ちょうど幼・小・高校が同じ幼馴染も同じ授業を受けていて、僕が昔から怖い話が好きと知っていたので「(投稿者様)! お前何か分からないの!?」と、大きな声で聞いてきました。高校から仲良くなった人や、噂で僕が『怖い話が好きな人』と知っている人もちらほらいたので、授業中にも関わらず、「え?何か分かるの?」と騒ぐ人がいました。いや、このクラスあまり来ないから分からないし、と思いながら、その怪談をした子が自分の側の席だったので、どこら辺で見るの?と聞きました。
話を聞くと、体験した人達のほとんどが、教室の廊下側の角で見たらしい。そこにはゴミ箱が置かれています。高校は新しいし、それまで何か噂も聞いたことないしな、何でだろう?って席を立ってゴミ箱を退かしたんですよ。先生も笑いながら聞いていましたが、話自体には興味を持っていたので、席を立っても注意はされなかったし、何なら一緒にゴミ箱を退かした部分を覗きました。
未だに誰かは分からないし、誰が、と予想は出来ないんですけど、赤いインクで描かれた『鳥居のマーク』がありました。鳥居って通り道になるんですよ。『鳥居を描くとそこが霊道になる』って話をネットで見ていたので、これが原因かも...とクラスの子たちに教えました。クラスの子たちは「そんなの描かれたの知らない!」「え?誰が描いたの?気持ち悪い」って心底気味悪がっていました。一緒に見た先生も流石に怖がっていました。
授業が終わっても何か騒いでいましたが、鳥居は消されました。それと関係あったか分かりませんが、目撃する人はパッタリいなくなりました。その後、その教室のクラスの子から御礼に、とクッキーを貰ったり、野球部の人達から「怖い話教えて!」と囲まれました。野球部に絡まれた方が怖かったです。(宮城県)
・小学生の頃の話です。小学校で初めてのプールの授業を受けました。はしゃぎながら冷たいシャワーを浴びて、プールに入りました。
すると、何となく、嫌な感じがしました。一瞬だけなのか、プールの間ずっとそうだったのか、覚えてはいませんが、兎に角プール全体が嫌な雰囲気だったのです。その後は何事もなく、帰宅して就寝しました。
その二日後か三日後に奇妙な夢を見ました。
その夢の中では何故か深夜のプールを一人で泳いでいました。プールは存在しない野球場を照らすような大きなライトで照らされています。そこで開放的な空間だったせいか、テンションが上がり、水に潜ってみました。すると、プールの壁の方に体育座りをして、上を向いて手を掲げている男の子がいました。不思議に思っていると、男の子がこちらを向きました。その顔は無表情で気味が悪かったです。
程なくして目が覚めて、その夢の内容を母に話しました。母はプール行きたくないの? と受け流しました。しかし、叔母にそれを話すとこのようなことを言いました。
叔母はその小学校の卒業生でした。叔母が在学中にプールで溺れて亡くなった生徒がいるそうです。有名な七不思議だそうですが、深夜にそのプールを覗くと、その溺れた生徒の手が一本突き出ていて、空に手をかざしている、という話があるそうです。夢では突き出していなかったですけど……もしかしたら、夢に現れたのはその子なのかもしれません。(千葉県)
・私の高校は宗教学校で協会が併設されていました。その中にキリストの像が置いてあるのですが、その目が動くという噂がありました。また、分校が他県にあるんですけど、そこでも同じ噂があるそうです。(福岡県他)
・私が小学生の頃、旧校舎の理科室に忘れ物をしたことに気付いて、夜9時前後に学校に向かいました。偶々警備員さんがいて、理科室の鍵を借りることができたので、歩いて行きました。すると、不思議なことに理科準備室の電気が点いたままでした。理科室の忘れ物を取り、帰ろうとした時、ガクッと準備室から物音が。準備室を見てみると、吊るされてある骸骨の模型が不自然な動きをしていたのです。慌てて逃げ帰りました。現在、旧校舎は取り壊されていて、その理科準備室はありません。(福岡県)
・私の通っていた幼稚園にはお寺が併設されていました。そのお寺にはお墓が何基か建っており、不謹慎ではありますが、そこで遊ぶ子もいました。
ある時、お墓の近くでよく遊ぶ子が「変な服のおじさんがいた」と言いました。それが、一人だけでなく、その場にいた全員です。後になって分かったことですが、そのお墓は戦争で亡くなった方の物だったそうです。
ここの卒園式の後に集合写真を撮るのですが、その後ろに例の墓があります。その卒園式の集合写真にはよく霊が映るそうです。私の世代では園児の下半身に大人の足が一本生えていました。二つ下の妹の世代では園児の上半身に大人の腕が一本生えていました。現在は幼稚園はなくなり、お寺だけが残っています。(福岡県)
・高校一年生のオリエンテーション合宿の時のお話なので、学校の怪談とは言い難いかもしれませんが。私の高校は一年生の時に、合宿研修のため、青少年自然の家で宿泊するんですけど、その時に肝試しがあったんです。ルールは四人一組の班で近くの神社まで行って、先生がラミネート加工して作ったお札を一人一枚持って帰って来る、というものです。その道中で先生がお化け役として生徒を驚かせます。
お札は拝殿の階段のところに置かれていました。しかし、ある女子グループが暗くてそれに気づかず、奥の方にお供えしてあった本物のお札を持って来てしまったのです。その後、神社にお札を返しに行きましたが、その女子生徒の部屋では怪奇現象が度々起こったようです。(福岡県)
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