ハイ適当に終わります
「もぐもぐ。」
「そろそろ独り立ちしても良い頃合いね。」
「よし行く!」
「私って息子に未練を持たれないほど愛情を捧げられて無いのかしら。」
この親めんどくせー。
辺境なら最強を謳われるモンスターの一つであるグリフォン様に育てられた俺氏は1月くらいで成人の同じ身長にまでデカくなっていた。
グリフォンのお母様が言うにはグリフォンだったらもっと早いという。
グリフォンが独り立ちする時期は1週間。
もう残っている子どもは俺1人だしみんな名残惜しむことなんて一度も無く旅立っていった。
「だって一番長く育てた子なんだもん。
愛は平等なんて言うけどそんなことないわ。
末っ子は可愛がられて当然よ。」
この親言ったよ。
他の子どもが居たら総攻撃されそうなことを大きな声で言い切ったよ。
自分を貫き通す生き様には拍手喝采を送ってあげたいです。
「じゃあ俺行くからね!」
「ヤーダー、可愛い息子が、居なくなるのヤーダー。
もっとこっちに居よーよ。」
「いーやーだー、街に行くのー文明に行くのー。」
底辺同士の争いが今始まる。
互いの周りに風が渦巻く。
『風魔法、愛する母親が息子を手放したくない抱擁の拘束術』
「名前長いわ。」
『風魔法、息子の独り立ち。』
なんて変な魔法名をつけているがただの風を魔法で再現した陣取り合戦みたいなものだ。
自分の生み出した風が逃げる隙を作り、親グリフォンの生み出した風がまた俺の風をかき消そうとするが意地でも逃げてやる。
俺は自由に飛ぶんだ!
大空を羽ばたけ。
あ、羽無いんですけどね。
「待ちなさい私の愛しの息子おぉぉぉ!」
「いやだ、俺は娑婆の空気を吸うんだ!」
親のグリフォンも負けてはいない全速力で風の足場を作り筋肉の赴くままに空を踏みしめ、蹴り上げる速度に対抗しきれない。
空の果てまで追ってくる追っ手にたいして逃げる方法はただ一つ。
わき目もふらずにただ逃げる。
後ろの空と地上の王者から逃げるために。
あっという間にマッハを超え逃げる。
点になって見えなくなったのを皮切りに居っているふりを辞め愛しい我が息子を思った。
「あーあ、行っちゃった。
流石ね我が息子は。」
グリフォンとしての独り立ちをするなら1日で事足りていた。
しかし飛べない鳥として育てるのなら1月はかかった。
「これから私たち以外の卵も孵化していくことでしょう。
飛ぶことを放棄しながらも空を求めた
羽ばたき空を飛ぶことは出来なくとも羽ばたき海を、地上を飛ぶことはできる。
そのことを人間たちに知らしめて来なさい。
私の愛しい我が子よ。」
家畜の力と馬鹿にされたから強くなって真面目に復讐する。非合法な手段で スライム道 @pemupemus
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます