#07. 2nd day of School

 俺は学校の正門を通り過ぎ、一人で校内へと向かってると、俺の左肩に何か重みを感じた。そして「おはよう」と背後から聞こえてきた。俺が後ろを振り向くと、そこには誠一が居た。


 「お、おはよう」


 俺が誠一に挨拶を返すと、誠一が変なことを俺に聞いてきた。


 「お前ってさ、昨日の美穂ちゃんと李子ちゃん、どっちが好み?」

 「は、はあ?」


 俺は誠一のストレートな質問に驚いていた。


 「お前こそどっちなんだ?」


 俺は動揺しながらも自分から話をずらそうと、代わりに誠一に聞き直した。


 「俺?俺は美穂ちゃんかな。何せ、胸デカかったし」

 「ったく、変態だな」


 誠一が笑いながらとんでもない理由と一緒に答えるものだから、俺は誠一に呆れていた。


 「それで、拓也は?」

 「俺は正直分からん」

 「そっか」


 俺が呆気なく答えると、誠一は理由も含めて何も追求してこなかった。



 俺たちが1年3組の教室に着くと、ドアの付近で昨日出会った佐々木美穂と高田李子が話している姿を見かけた。


 「おはよう!」

 「おはよう!、小谷くん、上月くん」

 

 まず誠一が彼女たちに元気良く挨拶すると、それに気付いた美穂も元気よく挨拶してくれた。その後に続いて、俺と李子が挨拶を交わした。


 昨日の話を聞くと、二人は中学時代からの友人らしく、美穂の方は誠一と同じようにかなり強めの陽キャラだ。一方で李子の方は陰キャラではないが、どちらかと言えば俺に似ている陽キャラだ。中学時代の俺は陰キャラであり、誠一以外の人とはあまり馴染めて無かったが、ある事件によって今は少し控えめの陽キャラになっている。その事件には誠一も関わっていて、とても残酷な事件であった。

その事件とは・・・・・・

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