第2話 うつろひ

私は居眠りしていた。


確か世界史の授業だったが、そんなもの、受けずとも予習していた所だったので、日々の疲れを癒すべく寝た。


最近は全てが色褪せて見える。


海も、川も、山も、空も、自分が住んでいる街ですらも。


毎日が忙しなく動いてゆく。


学校へ行き、バイトへ行き、たまに家族や友人を食事に連れて行く。


それが終わると今度は学校の課題、


私の学校は課題が多く、2時間以上かかることも珍しくない。


さらに、成績を優秀に保つ為の予習復習も行っていた。


そんな生活を送っていて十分な睡眠を摂れるはずも無く、彼の毎日の睡眠時間は、3時間を下回っていた。


それでも他人に尽くし、自身のことは全て完璧にこなす。


自分でも社畜のような生活だと思う。


それでも私は、この生活を続けていた。


「人畜無害」で在るために。


そして日々はうつろふ。








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