シンデレラは騎士様に拾われる
来
第1話
ここはカリン王国
国王陛下が治めている平和な国
陛下の下には 沢山の貴族たちがいる
公爵 侯爵 伯爵 子爵 男爵
貴族の令息達の中でも 武道に優れたものは
騎士になり 騎士団に所属する
そう騎士団はこの国の花形職業なのだ
腕さえたてば 男爵の五男でも 騎士になれる
騎士は近衛の仕事も合わせて行うので
給料は ピカ一
今の騎士団長は バルトロメウス公爵の次男
マシュ―
この国カリン王国 三公爵の一つだ
公爵次男で 騎士団長
髪は淡いブロンドで 瞳はブルー
国でも 有数の美形でお金持ち となると 若い娘に限らず 女性には人気である
本人は ただ面倒だと思っているが 毎日縁談がわいてきたりしている
「マシュ―? そろそろ私の話も聞いてちょうだい」
「母上縁談は全て断ってください それに 母上自身で縁談を持ち込まないで下さい。」
「そんなこと言われても お茶会に夜会に行ったら 頼まれるんですもの 私がその場で断る訳にはいかないじゃない でね この侯爵令嬢の……」
「それでは 行って参ります 夕食は騎士団で食べるので」
そう言って マシュ―は出掛けて行った
「もう マシュ―ちゃんたら…このお話お断りしておくわね うちは政略結婚なんてしなくていいからね 好きな女性を選ぶといいわよ」
そうこの公爵家 貴族社会に珍しく 恋愛結婚OK
政略結婚でもその後 ラブラブな恋愛に変わったりするときもあったり 平民の娘と結婚したり
本人の自由
「マシュ―ちゃんにも そろそろ誰か現れてほしいわね」
「シンデレラ!あたしのリボンどこよ!早くして頂戴!」
「シンデレラ!あたしの靴は磨いたのかしら?」
「シンデレラ!シンデレラ!シンデレラ!
ホントにグズなんだから!」
アンバ―家
カリン王国の伯爵の地位を建国より賜る古い貴族
今のアンバ―伯爵は 大恋愛の末結ばれた奥方を亡くされて 後添いの奥様と娘二人を迎えた
亡くなった奥方との間には娘が一人
銀糸の髪に紫の瞳で 控え目な優しい気立ての良い 文句の付け所の無い お嫁さんにしたら幸せな家庭が築けそうなソフィア
「リボンは もうドレスの横にかけております 靴は磨いております 何か他に無ければ…」
「用があったらまた呼ぶわ」
そう名前はソフィア なのに何故かシンデレラと呼ばれる
シンデレラとは灰かぶりと言う意味なのだか この綺麗なソフィア 顔が煤けていたりする 銀糸の髪と煤の付いた顔 相まってシンデレラと呼ばれている
伯爵令嬢なのに シンデレラとは
しかもどうも 義理の母 姉二人に使用人の様に扱われているようだ
「ちょっと疲れたわね」
自分の部屋に戻り 椅子に腰掛ける
自分の部屋となってはいるが 地下の物置の様な所で 椅子も脚の長さが均一ではない だいぶん使い古されたものである
「チュンチュン」「チュ―」
何処からか 小鳥が とび床をネズミがはい廻っている
「あら 心配してくれてるの?ありがとう 私は大丈夫よ もうすぐしたら お義母様達は出かけるから 少しは休めるから そのときにご飯をあげるわね もう少し待ってね ごめんね」「チュンチュン」「チュ―」分かったと言わんばかりに小鳥とネズミが答えた その時
「シンデレラ!掃除をサボるんじゃないわよ!」
「はい ただいま 呼ばれたみたいだから 行ってくるわね」 「チュン―」「チュウ―」不満げな返事がきた
「シンデレラ!さっさとやりなさいよ!」
「じゃあね」バケツとモップを持って慌てて地下の部屋から出ていく
「チュンチュンチュンチュン(また あいつらにこき使われて)」「チュウ――(かわいそうなソフィア 人間だったら守ってあげるのに)」
「じゃあ 出掛けるから しっかり掃除しておいてちょうだい」「はい いってらっしゃい」
「はぁ やっとかな?出ておいで!」
「チュンチュン チュ―チュ― チュンチュン……」
小鳥とネズミが沢山出てきた
「みんな 今用意するから 待っててね」
「ワン!」
「大丈夫よ あなたの分も忘れてないわ!」
「ワンワン!」
「ジョン ダメよ 大人しくしてね 皆ちゃんと待て!してるわよ!」
「クゥン」
「お利口さんね さてと小鳥さんとネズミさんには このパンを ジョンは う~ん このお肉かな?ちょっと小さいけど ごめんね」
「ワン!」ブンブン尻尾をふって (大丈夫だよ!)
「じゃあ皆待たせたわね はい いただきます!」
チュンチュン チュ― ワン !
五分もしないうちに
「ご馳走様でした!」
チュンチュン チュ― ワン
「さぁ 片付けて お掃除しなきゃ」
ソフィアは箒とバケツとモップを持ち出し
部屋の掃除を始めた
暫くすると
ダンダンダン
「は~い どちら様でしょうか?」
「王宮からの 招待状をお持ちしました」
バタン
そこには 白い髪のサイドをクルクルとまいた
かつら?を被った王宮からの使者が立っていた
ちょっと笑いかけたソフィア
すぐに笑顔をみせて
「お疲れ様です お預かりします」
「舞踏会の招待状なので 必ずご主人にお渡しください でわ」
「お気をつけて」
バタン
「舞踏会……行ってみたいな…」
じっと 招待状を見つめる
「クゥン?」
「お義母様に私も行けるか聞いてみるわ」
「ワン!」
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