第485話 さて、どうしよう?

ぽよんぽよん♪


「ふおおおおっ?きゃはは~♪」


ぽよんぽよん♪おもしろ~い♪


『え~いいな~。サーヤ』

ぴゅい『あたちも』

きゅい『ぼくも』

ぴゅいきゅい『『やりたい~』』

『『ぼくたちにも』』

『『『つくってほしいな~♪』』』

みゃあ『ココロもほしいにゃ!』

『姫もなのだ』


きゅるるん『『『ごちゅうもん♪』』』

きゅるるん『『『『はいりました~♪』』』』


ぽよんぽよん♪おしりで飛べます!ぴょんぴょん♪


『いや、これはやりすぎだろ?』

『あらあらまあまあ、そうねぇ。座っただけで弾んじゃったらねぇ』


ぽよんぽよん♪

おいちゃん、おばあちゃんも、これ面白いよ~♪


『あらあらまあまあ、それは楽しいでしょうけど』

『日常使いは難しいだろ』


ええ~。でも楽しいよ?

ぽよんぽよん♪


『そうだよね。ハクちゃんから降りて』

『尻もちついたら、跳ね返るくらいがいいかと思ったんだけどね』

『もう少し減らした方が良さそうだね?クッション』

きゅるる『恐るべし、大人めーめーさん達の毛』

『『『そうだね~』』』


ぽよんぽよん♪

え~?直さなくていいよ~


『いやいや、ダメだろ』

『座るだけで跳ねるんじゃ飯も食えないぞ?』

『サーヤだけ飯食えないの嫌だろ?』


ぽよんぽよん♪

たしかにそれはダメダメ~


『だろ?だからな、一度その服脱ごうな』

『ハクたちも遊びたいみたいだしな』

『俺たちがみんなで遊べる道具作ってやるから』


ぽよんぽよん♪

ほんと~?トランポリンみたいなの?


『ああ。ホントだよ』

『サーヤが何か心当たりがあるなら、ゲンと凛さんも知ってんだろ?』

『なら大丈夫だ。だから一度止まろうな』


ぽよんぽよん♪

ほんと?約束だからね?


『『『ああ、約束だ』』』


分かった~

ぽよんぽよん♪

あれ~?


『サーヤ、まさか』

『止まらないのか?』

『仕方ねぇなあ』


ぽよんぽよん♪

あれれ~?


『よっ!と⋯』ひょい


「ふい~とまっちゃ」

『良かったな』

「あい。おやかちゃ、あいがちょ」

『どういたしまして。おい』

『はいよ。さーやちゃん、おいで』

「あ~い」


サーヤは親方の救出により、ぽよんぽよん弾むのをようやく止められたようです。



そんな一連の会話を見ていたドワーフさんたちは

『おい。親父たちのあれはなんで会話が成立してるんだ?』

『サーヤ、最初と最後以外喋ったか?』

『いや、多分、喋ってないような?お前たちどう思う?』

『さ、さあ?でも私らもなんか分かったような?』

『そうだね』

『わたしもだよ』

初めて見る光景に困惑中⋯



ジーニ様のおかげ?で、広くなったドワーフさん達の工房。

親方が出した山盛りの羊毛たち。素早く処理され加工され(魔法便利!)、おかみさんたちや絹さんたちがサーヤのかぼちゃパン『『『ドロワーズっ』』』⋯ツの、ハクたちの顔の中に次々と綿が詰められてゆく。これは誰の毛で、量はこの位で、などなど。しっかり記録を取っている。


サーヤはその度にお着替え、実験が繰り返される。

『はい、次』

『はい、これ』

『はい、こっち』

「ふええ?」

そして、将来有望なもふもふ白い子うさぎツトムくんの着ぐるみを着た時、おしりでピョンピョン跳ね続ける謎な着ぐるみが誕生した。


『ぼくはおしりじゃぴょんぴょんしないぴょん!』

『いくら、しょーらいゆーぼーなもふもふでも、もえだってしないぴょん!』


ツトムくんともえちゃんも、若干お怒りのようです。


気絶していたドワーフさん達が復活したのはちょうどその頃。そんなドワーフさんたちが見たのが


『だからね~?あれがサーヤの必殺技~』

ぴゅいきゅい『『ひっさつ!おかおでおはなし!』』

『『大丈夫♪』』

『『『すぐなれるよ~』』』

みゃあ『ここではあたりまえにゃ!』

『というか、もう出来てるのだ!』


『た、たしかに』

『なんか、分かったね』

うんうんと頷くドワーフさんたち。

ハクたちちびっこ同盟の説明も慣れたものです。



『なんだ、やっと起きたのか』

『情けねぇな』

『二度もよ』


『『『うぐっ』』』


親方たちが気づいて話しかけてきました。おかみさんたちは⋯

『ここはもっと薄くした方がいいかね?』

『いやいや、いっそ夏毛と冬毛を混ぜたらどうだい?』

『それなら、ちびちゃん達の毛でもいいんじゃないかい?』

きゅるる『全部やってみる』

『『『そうだね』』』

創作と実験に夢中。息子さんたち忘れられてる?


「うにゅ~」ぐらぐら

疲れ始めて、作業台の上でぐらぐらしだしたサーヤを他所に、実験を繰り返している。


『そういやよ?お前たちの名前、結葉様が付けるんだろ?』

『俺たちはサーヤがつけてくれたから若返ったがよ?』

『お前たちはどうなるんだろな?』

親方がそういうと


『さ、さあ?俺たちだってこんな話になってよ、まだ正直話についていけないっつーか』

『だいたい俺たちに本当に力があるかなんて、分からないしよ』

『せっかく名前付けてもらっても、期待に応えられるか不安だしな』

ドワーフさん達は親方たちに自分たちの不安を打ち明けます。そして、奥さんたちは


『私らもなんの説明もなく、アイナ様の城に連れてこられて』

『訳が分からない内に、ここにいたからね』

『ただ、おかみさんたちみたいになれるなら願ったりだけどね』ニヤ

『『うんうん』』

なかば誘拐されるように連れてこられた奥さんたちは、多少不安はあるものの、おかみさんたちを見て、期待もあるようです。旦那様たちより肝が据わってる?


〖ふふ。もし息子さん達だけ若返って、奥様たちはそのまま⋯なんてことになったら申し訳ないですからね。ですから、奥様たちにもお越し願ったのですが⋯余計なことでしたか?〗ニヤリっ

『『『ヒッ』』』

神出鬼没エル様、いつの間にか奥様方の背後に


『いやいや、とんでもない!』

『そうですよ!もし呼んでもらえずに旦那どもだけ若返ったりしたら』

『許せないどころか呪ってたかもしれないよね』

『『うんうん』』

奥様たち、目が本気です。


『『『エル様、ありがとうございます。命の恩人です!』』』がばっ

息子さんたち、息ぴったりです!エル様に直角にお辞儀!!


〖いえいえ。お役に立てたようで何よりですよ〗ニヤリ

エル様はここまで計算していたのか?


『ところでよ?結葉様が名前つけるってのはいいとしてよ?』

『その名前は誰が考えるんだ?』

『言っちゃなんだが、あの結葉様だぞ?』

親方たちが誰もが口にしなかった懸念を口にした。


シーン


これにはドワーフさん達のだけではなく、ちびっこたちから、作業してたおかみさんたち、神様たちまで動きを止めた。

例外は

『え~?あのって何かしらぁ?酷いわねぇ』ぷんぷんっ

結葉様と

「うにゅ~う」ぐらぐら

着せ替え疲れでグラグラしてるサーヤのみ。みんながエル様に注目している。静けさを破ったのは


〖⋯医神、どうなの?〗

〖何か考えがあって連れてきたのですよね?〗

ジーニ様とシア様が、もちろんよね?と、じどーっとした目で見る。

当事者のドワーフさんたちは縋るような目で見ている。

結葉様の数々の諸行を知っているドワーフさん達。確かに誰よりも不安だろう⋯


『え~酷いわぁ~。ねぇ?サーヤ~?』

「うにゅ~う?」ぐらぐら

何の話~?お疲れサーヤはもうぐらぐら


『サーヤ、ほらよく頑張ったな』

「うにゅ~う」

おいちゃんが抱っこしてくれて、ぽんぽんしてくれます。

『ゲン、私が預かろう。少し寝かせてやろう』

『ギン様、悪いな』

『かまわん。さあ、サーヤ』

「うにゅ~もふもふ~うへへへ~」

今にも寝そうなサーヤを見て、ギン様がサーヤのお布団を買って出てくれました。サーヤはギン様のもふもふに埋もれて、ふさふさもっふもふなしっぽを抱え込んで掛け布団に。

「むっふーう⋯もふもふ~ふへへ⋯」

『サーヤ⋯』

『残念すぎる寝言だな』

そんなことありません。もふもふとん。幸せです。うへへ~



『ドワーフさん達の不安は当然ですわよね?』

『そうにゃね。当然にゃ!』

『仕方ないですわよね』

アイナ様、ニャーニャにゃん、リノ様はドワーフさん達の心配はもっともだと、結葉様を一刀両断。


『ええ~ひどいわぁ』

『『『ひどくない(にゃ)ですわ!』』』

あ~あ、日頃の行い⋯


〖それで?どうなの医神〗

〖どうなのですか?〗

ジーニ様とシア様が再度詰め寄ると


〖う~ん、どうしましょうね?考えてませんでした〗にっこり


しーん⋯


「うにゅ~ん⋯もふもふ~ふへへへ」もぞもぞ

サーヤのもふもふとん~

『『サーヤ⋯』』

沈黙を打ち破るサーヤの寝言


どうなるドワーフさん達のお名前!?


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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