ある日のエイプリルフール日記 番外編

短めですが、本日二話目です

☆。.:*・゜☆。.:*・゜


ぽてぽて

「おいちゃん、おばあちゃん」

くいくい

『どうした?サーヤ』

『あらあらまあまあ、サーヤ、おはよう』


「おあよーごじゃましゅ。さーやはにぇ、おっきくにゃりまちた」

『うん?大っきく?どこがだ?』

『あらあらまあまあ?何だかいつにも増してぽやぽやね?』


「さーやはにぇ、おちゃべり、じょうじゅ、にゃりまちた」

『う~ん?どの辺が?』

『あらあらまあまあ?寝ぼけてるのかしら?』


「さーやはにぇ、えりゃいちとになっちぇ、おしょらを、とべりゅように、にゃりまちた」

『うん?なんで偉くなったら空飛べるんだ?』

「しゃあ?」

『あらあらまあまあ、完全に寝ぼけてるわね?』

「さーや、おっきちてりゅ」


『で?それはエイプリルフールの嘘か?』

「ちあう。よりゅ、みちゃ、ゆめ」

『あらあらまあまあ、寝ぼけてるわけじゃなかったのね』

「あい。おっきちてりゅ」

『そうか。残念だな。正夢にはならなかったみたいだな』

「あい」

『まあ、これから頑張れ。偉くなって空を飛ぶのはどうかと思うけどな』

「えりゃいちとには、にゃりゃにゃいけじょ、おしょりゃは、とびちゃいにぇ」

『まあ、面白そうだよな。スーパーマンみたいに飛べたらな』

『そうね。気持ちよさそうね』

「にぇ~」


〖なぁに?サーヤ、空飛びたいの?〗

「じーにしゃま。いちゅか?」

〖そう?じゃあ、今は私が抱っこして飛んであげる♪〗

「うにゅ?」

〖行くわよ~〗

ばびゅんっ

「う、うぎゃーっ」

『ああっサーヤーっ』

『あらあらまあまあ、さっそく夢が叶ったのかしら?』

『いやいやいや』

ありゃ、最初からこえーわ。あったよな?ああいう初めからトップスピードの絶叫系コースター…


『ふぎゃーあああっ』

〖あ~サーヤとお空のデート♪なんて素敵なのかしらぁ♪〗

ばびゅんっ


『あらあらまあまあ、楽しそうね。ジーニ様が』

『いや、ありゃ、サーヤ失神寸前だろ?』


『なんだ?ゲン、凛。何か踏み潰されたホーンラビットみたいな声がするが?』


『あらあらまあまあ、サーヤったら踏み潰されたうさぎさんですって』

『凛さん、何か違う。アルコン様、あれだよ、あれ』

『あれ?』

空を見上げれば


「あばばばば」

〖サーヤと二人きり~♪〗

ビュンビュンッ


『あらあらまあまあ、サーヤったら、もっと可愛い声が出ないのかしら?』

『凛さん⋯それはさすがにどうなんだ?』

『あれは、拷問か?我ならもう少しゆっくり飛ぶが…風の膜も張るしな』

『止められるか?』

『無理だな。邪魔しようものならどうなるか…我も命は惜しい』

『だよなぁ。ジーニ様嬉しそうだもんな』

困ったな

『あらあらまあまあ、サーヤ、がんばって』

凛さん、きっとそうじゃない⋯


〖何をしてるのですか。お母様は。医神、行けますか?〗

〖仕方ありませんね〗


『シア様、エル様』

『おお。まあ、お二人にお任せしよう』

『そうだな』

『あらあらまあまあ』


ビュンビュン高速で飛ぶジーニ様。の、背後に突如…


シュンッ

〖いい加減にしなさい。魔神〗

ズビシ!


『おお!さすが!進路を計算して瞬間移動したのか?』

『ふむ。すかさず、首の後ろに手刀を当てるとは。やるな』

『でも、あれだと』

『そうだな。降ってくるな』

『『『⋯⋯』』』

『『サーヤーっ』』

『あらあらまあまあ~』

慌ててサーヤを確認しようとすると


〖無事ですよ〗

「きゅ~ぅ」

エル様が目を回したサーヤを抱いて戻ってきた。


『良かった』

『ありがとう。エル様』

『あらあらまあまあ、サーヤ』

〖いえいえ。この位何でもないですよ〗

『あれ?じゃあ、ジーニ様は?』

『ん?そういえば?』

〖ふっ〗


チュドーン!

『『あっ』』

〖大丈夫ですよ〗

『あらあらまあまあ』


ずるずるずるずる

〖まったく。お母様、少しお話が必要ですね?〗

〖ちょ、ちょっとシア首が閉まる…〗

〖黙らっしゃい〗

〖あ~ん、サーヤ~〗

ずるずるずるずる


『…頑丈だな』

〖曲がりなりにも神ですから。あれくらい心配いりません〗

『そうか。あ~あ~。夢の話してただけなのに、えらい目にあったな、サーヤ』

「きゅう~ぅ」

『あらあらまあまあ、せっかく起きたのにねぇ』なでなで

『凛さん⋯』


来年はどうなってるんだろな?


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読み頂きありがとうございます。

いつも以上にほぼ会話になっちゃいました。

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