第433話 光の精霊王様の名前の行方⋯

『それでぇ?どんな意味なのぉ?』

結葉様がニコニコで聞いてきました。ちなみに結葉様は面白そうに光の精霊王様に後ろから抱きついてます?ふわふわ浮いてるけど、抱きついてるになるのかな?

それより、意味だよね?みんな気になる?あのね~?


「りの、ひかりゅ、かがやく、まぶち!」

おめめ、隠し!

『まぶち?』

『眩しい、じゃない?手で目を隠してるし』

フゥ正解!クゥはなんで分からないの~?

『いや、サーヤがおしゃべり練習しような』

『あらあらまあまあ。そうねぇ。練習しましょうね』

「うにゅっ」

『ぷっ。やぶへび』

大変です。お風呂が練習の時間になっちゃいます!何気にみあちゃんがひどいです。しくしく

「まぶち、まぶちい⋯」

『あらあらまあまあ。惜しいわね』

「ぶー」

これからだもん。


『まあ、練習はあとな。リノは光る、輝く、眩しいの他に、編む、織る、結ぶ。なんて意味もあるそうだ。だから、明るい光でみんなを結ぶなんて解釈もできるんだよ。な?』

「あい」

きれいな意味だよね!


『まあ!素敵ですわ!』きらきら『あらぁ、良かったわねぇ、光ちゃん』くすくす

良かった!光の精霊王様、気に入ってくれたみたい?なんか結葉様は、変な意味で楽しそう?うにゅ?よく分からないけど~


『素晴らしいですわ!お姉様!やはり素敵な意味がございましたわ!』

『さすがサーヤちゃんにゃ!』

「えへ~?」

でしょう?


『もう一つ、アオって言葉も光を表すんだが、意味が日光や、夜明けなんだ。これも綺麗だが』

『⋯サーヤの練習にはリノがいいよね』

『それにアオですと、青葉と被りますしね』

『可愛物好きの精霊王様にはリノの方が可愛いとも言ってたよな!』

だいちゃんたちがお話にまた参加してきました。でも、さっきと違って今回は大丈夫だね。そうだよね、りの可愛いよね?

『⋯かわいい以外は?』

はーちゃんのかわいい以外はダメだよね。だって


『ハッ!そうですわ!私の可愛い末の妹はどこですの!?』キョロキョロッ


びくぅっ!ひゅんっ!

ほらぁ、青葉ちゃんたち、じぃじのたてがみにまた隠れちゃったよ

『⋯なるほど』

『うかつでしたね。青葉、すみません』

『わははは!俺は合格みたいだな!』

ね?分かったでしょ?


『お姉様、今はご自分のお名前のことですわよ』

『そうにゃ。話聞くにゃ』

『そ、そうですわね。申し訳ございませんですわ。続けてくださいませ』


ほ~ぉ⋯

あ~青葉ちゃんたちみんな、ほっとしてるぅ。よっぽど怖いのかなぁ?

アイナ様、ニャーニャにゃん、グッジョブだよ!


『まあ、そんな訳でな、アオより、リノがいいかな?ってなったんだよな』

「あい。ぴっちゃり」

『ぴったりな』

「しょうちょもゆー」

『そうとしか言わないだろ』

「ぶー」

おいちゃん、きびしー。

『⋯ついでに、リノも練習しないと』

「ぶー」

だいちゃん、あとでお話です。



『うふふ。それでぇ?どのあたりがピッタリなのぉ?』にまにま


「う?」

どのあたり?結葉様、なんかお顔変だよ?

『サーヤぁ?』

なんでもないですよ?


「えっちょ、かみにょけ、きいりょ、ふわふわ、きらきら、きりぇいね」

『そうね。光り輝いて素敵ね』

『そうだな。ふわふわなびいてるのがまたキレイだよな』

「あい。ひかりにょ、なみ、みちゃい」

ふわふわきらきら~

『あらあらまあまあ。我が孫ながら長い髪を光の波に例えるなんて、えらいわぁ』

『うん。すごい』

「えへ~?」

そう?そう?


『え?あ、あの?』おろおろ

な、何が始まりましたの?

『あ~。もしかして、これは⋯始まりしたわね?』

『そうみたいにゃね?』


『うふふ♪』にまにま


『お母様⋯』じとー

『狙ったにゃね⋯』じとー


『あら?なんのことぉ?うふふ♪ 』にまにま


『『絶対そう(にゃ)ですわ』』じとー


ぷるん『だから』

ぷるるん『私たちはなぜここに?』


『え?え?ですから、一体何が?』

何かが始まってしまったのは分かるが、どんなことになるのか分からず、おろおろの光の精霊王様。

完全に置いてけぼり。アウルとアルも⋯



「おめめみょ、おひしゃまにょいりょ。きらきら、きりぇいね。れもんあじにょ、あめちゃんみちゃい」じゅるり

『そうねぇ。綺麗であったかい色よね』

『でもサーヤ、ヨダレは拭こうな』

「う?」

そんなの出てないよ?じゅるり

『『はいはい』』ふきふき

『あらあらまあまあ、フゥちゃんたち、もうサーヤの扱いプロ級ね』

なんですか?



『え?え?私、食べられちゃいますの?』

『頑張ってくださいませ。お姉様』

『きっとこれからにゃ!』

『え?ええ?』

『うふふ~♪』

ぷるん『結葉様、絶対』じとー

ぷるるん『何か企んでる』じとー



「あいなしゃまちょ、にちぇりゅ、やしゃちいおめめね」

ちょっと目じりを指で下げて真似っ子です。

『そうねぇ。お二人共、二重のぱっちりお目目だけど、少しタレ目がちで、優しい感じよね』

『それを言ったら結葉様も似てるよな?』

「あおばちゃんみょ!」

『あらあらそうねぇ。やっぱり家族で似るのかしら?』

『そうかも』

おばあちゃんも、みあちゃんもそう思うよね?


『あ、あう~』

『あ、あら?なぜか私にも飛び火が?』

『これは予想外にゃね』

『あらぁ。私も優しいおめ目 ?嬉しいわぁ』

『『『え?』』』



《ドワーフさんたちのこそこそ話》

『出たね。無自覚のほめ殺し』

『しかもサーヤちゃんだけじゃなく、フゥとクゥまでダメ押ししてくるからね』

『しかも、この二人も無自覚だしね?』

『タチ悪ぃよな?あれに耐えられるヤツなんざいねぇよな?』

『兄貴、どこ見てんだ。いるだろ平気な奴が』

『いるなぁ。一人、満更でもなさそうなのが』

『んあ?』

『あ~確かに』

『『いるね~』』

『あっ!』

しーん

『『『『『『結葉様。さすがだ(ね)』』』』』』



「ちろいおはだもまぶち!」

『そうだな。それも似てるよな』

『うふふ。穢れのない白い肌、頬紅要らずな健康的な頬の色。唇もぷっくり、色っぽいわねぇ。羨ましいわぁ。うふふふふ』ごごご

『り、凛さん?心なしか怒ってません?』

『ハッ!あらあらまあまあ?なんの事かしら?おほほほほ』

『ぷっジェラシー』

『ミア!しっ!』

『あらあらまあまあ?ゲンさん?ミア?何かしら?うふふふふ』

『『なんでもありません』』ぶんぶん


『あ、あう』

『ま、まさか二度目があるなんて⋯』

『光の精霊王様もご主人も頑張るにゃ!』

『うふふ♪そんな風に見えるなんて嬉しいじゃないのぉ』

『『『え?』』』



《アルコン様とギン様とじぃじたちのこそこそ話》

『今回はないと思ったのにな』

『甘かったですね』

『ワシはアイナ様が気の毒だの』

『そうじゃのぉ。これだけ名付けされた者がおる中、二度目の羞恥は』

『『アイナ様だけだの(ぉ)』』

『ん?結葉も二度目だろ?』

『アルコン様、あれはむしろ』

『喜んでらっしゃるの』

『もしや、この展開を計算されておったのかのぉ』

しーん

『『『『恐ろしい方(奴)だ(の)』』』』



「ひかりにょせいれいおうしゃま、げっかちゃん、しゅぐ、たしゅけちぇくりぇたんでちょ?」

『あらあらまあまあ?光の精霊王様たちが月花ちゃんを助けた時、サーヤ達はお昼寝してたのに知ってるの?』

「あい」

だってね?

『あっ私たちが』

『教えてあげたのよ♪』

『大事なことでしょ?』

そうなのです。らんちゃんたちが教えてくれました。


『迷わず、すぐに助けてくれた』

『うん。さすが光の精霊王様』

『おかげで私は助かった』

「ね~♪やさち♪」

すごいよね!


『そうね。優しいわね』

『迷わないところもすごいよな』

「あい!」

みんなで光の精霊王様は、優しい!すごい!って言ってると


『はう~』へなへなへな⋯

『あ~光のお姉様、しっかりなさって?』

『こう来たかなのにゃ~』

『うぅぅ⋯も、もうお願いですから、ご容赦を⋯』ふしゅ~

あれ?どうしたのかな?お顔、真っ赤っか?なんで地面にぺちょん?

『お姉様、しっかり!頑張ってくださいませ!』

『そうにゃ!がんばるにゃ!』

『あらぁ。さすが私の娘ねぇ。お母様、鼻が高いわぁ。うふふ♪』

『『『え?』』』



《青葉ちゃんたち泉の精霊と水の妖精たちのこそこそ話》

『な、なんだか思い出して私まで顔が熱い気が』

青葉ちゃんが赤いほっぺをおさえてます。

『分かるよ』

『すごいよね』

『あれはもはや攻撃』

『でも~』

『むすびはさまは』

『よろこんでるみたいだよ~?』

『そ、そうね。でも』

『『『あれは例外じゃ?』』』

『ねえねえ、あおばもいつかああなるのかな?』

『そっかあ。むすびはさまのこだもんね?』

『でも、あおばは、いちばんのはずかしがりだよ~?』

しーん

『『『ありえないね!』』』あはは

『『『『『『そうだよね~』』』』』』あはは

『あ、ありがとう』



「でみょ~おむねは、きょーき」

『あらあらまあまあ。そうよねぇ』ゆら~り

『『あっ』』

『おばかサーヤ、余計なことをっ』

『あ~あ』

「うにゅ?」

何が?


ぞくぞくぅっ

『『ひゃっ?』』

『な、何でしょうか?』

『何か背筋がぞくぞくっとしましたわね?』

『そうかにゃ?何も感じないにゃよ?』

『うふふ♪羨望の眼差しってやつかしらねぇ?』

『『『え?』』』



《絹さん親子のこそこそ話》

きゅるるん『『『お母さんお母さん』』』

きゅるるん『『『『おばあちゃん、時々おかしくなるよね?』』』』

きゅるるん『『『『『『『なんで~?』』』』』』』

きゅるる『え?そ、それは(ヒッ?)』ぞくぅっ

きゅるるん『『『『『『『それは~?』』』』』』』

きゅるる『ど、どうしてかしらね?』

わ、私にまで凛さんの圧が

きゅるるん『『『『『『『え~お母さんにもわからないのぉ?』』』』』』』

きゅるる『ごめんなさいね』

きゅるるん『『『『『『『そっかぁ』』』』』』』

ごめんなさいね。あなたたちを残していくわけにはいかないの。勇気のないお母さんを許して⋯



「ひかりにょせいれいおうしゃまも~、じーにしゃまも~、おむね、ぼーんっ、さーや、ときぢょき、くりゅち」

くえって中身出ちゃいそう~


〖サ、サーヤ?そこで私の名前出さないで?〗

〖お、お母様、なんだか私まで寒気が?〗

〖〖ヒッ!?〗〗ぞくうっ

〖シアはとばっちりですね〗



『うふふ⋯そうよねぇ~凶器になるほど豊かなお胸に、くまの姿の私でもしがみつけるくびれた腰、足をかけられるほどの張りのあるお尻!!』

「ふあっ?」

おばあちゃん?

『『あ~』』

『俺知らね~』

『ミアも』



『え?え?何ですの?』

『な、なんでしょう?雲行きが怪しく?』

『なんだろにゃ?』

『うふふ~大丈夫よぉ♪』

『『『え?』』』



『なんでこの世界、ボンッキュッボンのうらやまけしからんボディばっかり!』

「はわわ」

どどどどうしよう?

『サーヤ!サーヤもそう思うわよね!?』

「あ、あい?」

はっ!この流れは?

『一緒に行くわよ!』

「あ、あいっ」

あ~やっぱり?

『せーのっ』


『「女の(おんにゃにょ)敵!」』ビシィッ!

仁王立ちして腰に手を当てて、光の精霊王様に向かってお揃いのポーズです!


『あ~なるほど。こうやって』

『仕込まれたんだなぁ』

フゥとクゥ、納得。

『俺には止められなかったんだ』

『仕方ない』ぽんぽん

おいちゃん、ミアちゃんに慰められる。


そして


『はうっ』ぶしゅっー!

『お姉様!?』

『ニャー!噴き出したにゃー!赤いにゃー!』

『アウル、アル今よぉ♪』

ぷるん『まさか⋯』

ぷるるん『この為⋯』

びろーん!ボスンッ!す~ぅ⋯


しーん⋯


『あらあらまあまあ?』

「ふえぇ?」

『『うわぁ』』

『まじかよ⋯』

『真っ赤な噴水⋯すごい』



『あぁ⋯かわいい美幼女とかわいいくまさんが⋯』ガクッ

『お、お姉様ーっ!しっかりなさってー!』

『ニャーっ!死んじゃダメにゃー!』

光の精霊王様、鼻から出血多量で倒れる⋯


『うふふ~♪こうなると思ったのよねぇ。光ちゃんたら昔から興奮しやすい子だったから~♪』

なんですと?


ぷるる『初めから私たちをクッションと』

ぷるるん『スポンジ代わりにする気だったな』

ぷるるるん『『ひどすぎる』』

アウルとアル、かわいそうに⋯

増える結葉様被害者の会



《みんなのこそこそ話と、心の声》

『お父さん、光の精霊王様、死んじゃったの~?』

『い、いや、生きてらっしゃるだろ?おそらく⋯』

ぴゅいきゅい『『おとうしゃん』』

ぴゅい『むすびはさま』

きゅい『たのちそう』

『そ、そうだな⋯』

『『もしかして』』

『『『わざと~?』』』

『フルーちゃん、フライちゃん、妖精トリオも』

『みんなもシーっです!』

にゃ~『ゆすらちゃん、はるひくん』

『わかったのだ~』


そして、みんなの心はひとつになった。

⋯結葉様、怖っ!!


『うふふ~♪』


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございますm(_ _)mちょっと長めになりました。

感想、星などありがとうございます。

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