第356話 姫ちゃんは元気

守り石ちゃんこと、姫ちゃんは、よく考えたら、なんだかとっても、とっても、へん⋯変わっ⋯えちょ、えちょ、かわいいネックレスなくなっちゃって、かわりに同じ色の姫ちゃんがいて、えちょ、えちょ、あれぇ?ぷしゅーぅ

「うにゅ~うぅ」パタリ


『あらぁ、サーヤが撃沈したわぁ』

〖まあねぇ、まさかほんとに妖精が出てくるとはね。びっくりだわね〗


『『『青葉~!しっかり~!』』』

『きゅうぅぅ』パタリ


『大変ですわ!青葉ちゃんまで!しっかりなさってくださいませ!』

『青葉ちゃんたちが、あの守り石を作ったそうだからにゃ~。無理ないにゃ~』


サーヤと青葉ちゃん、ダウン!


『え~?ひどいのだ~。せっかく自由に動けるようになったのだ。おしゃべりもできるようになったのだ。一緒に遊ぶのだ~!』

ぷりぷりする姫ちゃん


『あ、あの?オイラたちも話せるだか?』

『そう言えば、姫ちゃんの声が聞こえるようになってるだ』

『あっほんとなんだな?』

ぽぽちゃんたちにも、声が聞こえるみたいです。


『もちろんなのだ♪みんなとお話しうれしいのだ♪』

姫ちゃんは今まで自由に動けなかったので、嬉しくて仕方ありません。ふよふよ飛んでじっとしません。


『オ、オイラは、たんぽぽ。みんなからは、ぽぽって呼ばれてるんだな。よろしくなんだな』

『おいらは、つくし!』

『あたちは、なずな!』

『『よろしくなんだな!』』

自己紹介をするぽぽちゃんたち。


『よろしくなのだ♪姫なのだ!あの、お願いがあるのだ~』

もじもじと恥ずかしそうに体を揺する姫ちゃん


『なんだか?』

『『なんだか?』』

首を傾げるぽぽちゃん兄弟に


『えっと、サーヤがいつも、もふもふもふもふ言ってるのだ。だから、姫も、もふもふしてみたいのだ~』くねくね

ぽっとほっぺたが赤くなります。

サーヤがいつもいつも、もふもふ言っているから羨ましかったんだね~


『ええええ?』

『べつにいいんでないだか?』

『あたちがだっこしてあげるだよ!』

『いいのだ?わ~い!』ぼふっ

『ぎゅう~なんだな』

『わ~もふもふなのだ~♪ほんとに気持ちいいのだ♪えへへ~』

もふもふすごいのだ~♪と、姫ちゃんがもふもふを堪能してると


『姫ちゃん?ぼくハクだよ~』

ハクが挨拶しに来てくれました。


『あ~!ハクなのだ~!ハクもぎゅう~っなのだ!』ぼふっ


ちびっこ同盟も来てくれました!姫ちゃんは、ちびっ子の中でもハクは初めから知ってます。ハクが泉に飛び込んでくれたから、みんなと会えたのです。


『えへへ~姫ちゃんよろしくね~』

ハクももふもふです!

『こちらこそなのだ~♪あ~!モモとスイなのだ~』

ぴゅい『あれ~?』

きゅい『なまえ~?』

『みんな知ってるのだ!いつも石の中から見てたのだ!うれしいのだ~みんないるのだ!よろしくなのだ』

ぴゅいきゅい『『よろちくね!』』

『『よろしくね~』』

『『『えへへ~なかまだね~』』』

妖精トリオも嬉しそうです!


『よろしくなのだ~♪わ~い!』

今度は妖精トリオと手を繋いで輪になってクルクル回ります。


きゅるるん『『『『『『『よろしくね~』』』』』』』

みゃ~『よろしくにゃ~』

『えへへ~よろしくなのだ~♪』

お友達がたくさんです。嬉しいのだ~♪



「うにゅ~」ごろっ

『う~ん』ぴくっ


『『『あっ二人とも起きたよ~』』』

姫ちゃんたちから少し離れた、精霊樹の大きな枝の下で寝かされてた、サーヤと青葉ちゃんが起きたようです。


〖大丈夫?起きられるかしら?〗

〖私たちも驚いたくらいですからね〗

〖まさか、妖精が誕生するとは思いませんでしたね〗

神様たちが起き上がるのを手伝います。


『それにしても元気な子ねぇ』

『おそらくですが、今まで石の中で動けなかった分、爆発してるのだと思いますわ』

『あっという間にみんなに馴染んでるにゃね~』

ジーニ様たちが盛り上がってる方を見ると


みゃん『ウインクにゃ♪』ばちんっ

『投げキッス~♪』ちゅっ

みゃ『おしりふりふりにゃ♪』ふりふり

『姫もふりふりなのだ~♪』ふりふりふり

ココロと姫がポージング合戦をしています。やっぱりこの二人は気が合うみたいです。


「ひめちゃん?」

起きたサーヤがきょろきょろ姫を探します。

〖サーヤ、姫はあっちよ。みんなとさっそく遊んでるわ〗

「あ~いた~。みんにゃみょ、いりゅ~」

あっち行かなきゃ~


『私が連れていきましょう。サーヤ、乗って』

〖頼むわね。白雪〗

ジーニ様が白雪の背中にサーヤを乗せながら言うと

『分かりました。サーヤ行きましょうか』

きゅるる『私も行くわ』

「あ~い!いこ~!」

出発です!


白雪に乗って、てくてく。

『それにしても元気な子ね』

きゅるる『あの洋服よく見たい。サーヤにおそろい作る。絶対かわいい』

「うにゅ?」

それで一緒に来たの?


『流石ね。私もあなた達といる内に、出来たらいいなと思うことが増えたわ』ふふ

「おお~」

良かったね!


きゅるる『それは良かった。私も手伝う。そう言えば、フェンリルは人化しない?アルコン様みたいに』

「ふお?」

そういえば?

『え?あら、考えたこと無かったわ。どうかしら?あとでジーニ様に聞いてみようかしら』

「お~はくちょ、ぎんしゃまも、ふぶきじぃじも?たのちみね~」

『まだ気が早いわよ。サーヤ』

「だいじぶ!どんなかにゃ~♪」

きっと出来るよ♪

きゅるる『ふふ。楽しみね』

『もう、絹さんまで』

楽しみだね~と話してると


『あ~サーヤ来たのだ~♪』

姫ちゃんが気づいたみたいで、こっちに飛んできました!

『も~ひどいのだ!なんでねんねしちゃうのだ~?』

ぷんぷんしてます。

「ごめしゃい」

きゅるる『まあまあ、サーヤ驚いた。許してあげて』

『サーヤも青葉ちゃんも、みんなびっくりしたものね』

はい。びっくり。姫ちゃんの性格にもびっくり。色々びっくり。


『そうなのだ?ねえねえ、あそぼ~?絹さんと白雪さんも~』

「あい!」

あそぼ~♪


きゅるる?『あら?名前?』

『分かるの?』

「ふお?」

そうだよね、まだ自己紹介してないよね?またまたびっくりです。


『あのね~?姫ちゃん、石の中から見てたんだって~』

ぴゅいきゅい『びっくりちたの~』

『『ね~』』

みんなも名前当てられてびっくりしたみたい。


きゅるる『そうなの。よろしくね』

『よろしくね。姫ちゃん』

『よろしくなのだ~♪』

自由を得てとっても楽しそうな姫ちゃんです。



〖やれやれ。魔力の練習どころじゃなくなっちゃったわね〗

ふぅ~とため息なジーニ様に

『でも、石の使い方をだいぶ教えてくれましたわ』

『そうにゃね。複数使いしたり、色々忍ばせたりするようなこと言ってたにゃ』

アイナ様たちも驚いたみたいです。


『確かに、見えなきゃ、何かあった時に有利だよね』

『そうだね。それに私らの考え方もあながち間違いじゃなかったんだね』

『全員にミスリルとオルハリコンに石をはめ込んだアクセサリーでも作ったらどうだ?生命魔法や魔力回復とか増幅、あとは相手の魔法とかを回避できるような物を仕込めば』

『そうか、例え一回ずつしか使えなかったとしても、格段に命を救う手段が増えるね』

ドワーフさんたちが提案すると、


〖でもそれだけの物となると目立ちませんか?〗

シア様が待ったをかけます。

〖そうですね。でも逆に目につくものがあればカモフラージュになるかもしれませんよ〗

エル様がそれを利用すればいいと言う。

〖そうね。確かに。さすが医神。画策が得意⋯〗

〖魔神?何か?〗ひゅお~

〖な、なんでもないわ。流石ねって思ったのよ〗

〖そうですか。そういうことにしておきましょうか。ふふっ〗ひゅお~

〖ひっ!あ、ありがとう〗

ジーニ様うかつすぎです。


『それなんだけどよ。分からないように散らすなら日常使いすればいいんだよな?だれにも不審がられないように』

『そんな方法あるかい?』

『ふふん。あるだろうがよ。アクセサリー以上に必ず身につけるものがよ』

『アクセサリー以上に?』

『確かにアクセサリーはみんなが付けるもんじゃないけど?』


必ず身につけるもの?そんなものが?周りにヒントがないかと見渡すと

〖あっそういうことね〗

ポンッと手を打ってジーニ様が言う。

〖お母様?分かったのですか?〗

〖多分ね〗

確かに、それなら身につけるわね。

『お。さすがジーニ様。分かったみてぇだな』にやり

〖ええ。多分ね。それはおそらく〗


〖服ね〗

『服だな』

ジーニ様とドワーフのおっちゃんの声が重なった。


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございますm(*_ _)mまたまたにぎやかになりました。

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