第336話 山桜桃先生&春陽先生

みんなを呼んで、下ごしらえをした材料を、作ってもらったばかりのコンロ付きのテーブルに移動します。

そこでまた驚きが!小さい子は絶対こういう料理の時は立ち上がっちゃうだろうからって、大工のおっちゃんが足台を作ってくてれました!少しは歩いても大丈夫になってます!おかみさんたちが作ってくれたのに、付け足す感じになってます。


「あいがちょ!」

ぴゅいきゅい『『ありがと!』』

『おう!安全が一番だからな!ちゃんとその足台がいらない時は動かせるからな』ニッ!

優し~い!おいしいの食べてもらわないとね!


山桜桃ちゃんと、春陽くんに

『リンゴとか、レモンのはちみつ漬けがありますよ』

って、教えてもらったから、それも出してもらいました!実験実験♪

『何をするつもりなんでしょう?』

『なんでしょうね?』

と、山桜桃ちゃんたちがお耳をピコピコしながら不思議がってるけど、あとでね!


『なんか企んでるよね~?』

ぴゅいきゅい『『うん。たのちそう』』

『『サーヤのまねするんだ!』』

『『『もちろん!』』』

みゃ~『でもにゃ?じっけんいってるにゃよ?』

チロッ


「ふんふんふ~ん♪じっけんじっけ~ん♪」


ちびっこ同盟がコソコソ話しながらチロッて見ても、妄想?中のサーヤは気づきません。


『なんだろね~?』

ぴゅいきゅい『『おいしい、じっけん?』』

『『やっぱりまねしよ~う!』』

『『『おー!』』』

みゃ~「おいしいにゃら、やるにゃ~!」

ちびっこ同盟も謎のやる気をみなぎらせている。もちろん⋯


『うふふ♪今回もサーヤの真似するわ!』

『一番確実に美味いもんが食べられるしな!』

フゥとクゥもやる気満々。


今回は、おいちゃんというストッパーはいない⋯ん?そもそもストッパーになってたか?


『それでは皆様、鉄板が熱くなってますので、お気をつけください』

『それでは、焼き方を説明させていただきます』

山桜桃ちゃんと、春陽くんが説明を始めてくれました。


みんな拍手!ぱちぱちぱちぱち♪


『『いいぞ~』』

白黒コンビさん?棒読みですよ?誰の仕込みですか?

『『ゲンさん』』

そうですか。いつの間に?


『え?えっと?』

『どうしたら?』

あらら。山桜桃ちゃんたちお困りです。可愛いうさちゃんと豹のお耳がへにょってなってます。


〖大丈夫よ。説明続けて〗

ジーニ様が優しく促します。

『そうよ~。あなた達はゲンも認めてるんだから、自信持っていいのよぉ』

結葉様の言う通りだよ!


〖そもそも、あの偏屈バートに認められているのですからね〗

〖それ、妙に説得力あるけど~。いいのかしら?〗

う、う~ん?エル様、あとでバートさんに怒られない?シア様も心配してるよ?


『『は、はい!』』

でも、おかげで二人のお耳がピンッてなりました!


『皆さんのテーブルに、バター、ホットケーキの生地がございます』

『大人のテーブルには甘さを控えたものもご用意してありますので、お好きな方をお選びください』

気を取り直して説明再開です!


『トッピングはそれぞれのテーブルにございますので、焼き上がりましたらお好きにお使いください』

「あ~い!」

あれもこれも食べたい!


『サラダは今回、温野菜となっております。サーヤちゃんによりますと、シンプルに塩コショウにバターをたしても。マヨネーズにヨーグルトをちょい足し?しても美味しいそうですので、お試しください』

うんうん。サーヤは鉄板でもう一回あっためよう♪


『また、新作のお野菜もございます。とうもろこしは、そのままでも、アレンジしてもいいそうです』


バッ!!

「ほえ?」

み、みんなの目が怖い!!


『絶対まねしよう』

『うん。確実だよな』

フゥ?クゥ?さっきも言ってたよ?それ。


『それでは、基本の焼き方を、こちらで一枚焼きながら説明させていただきます』

『バターを鉄板にのせ、溶けましたら、こちらの生地をお玉ですくって、バターの上に丸く広げてください』

じゅわ~ってバターが溶ける音と匂いが!そして、生地がジューって入ります!


『しばらくしますとぷつぷつと表面に気泡が現れますので、そうしましたら、焼き色がついていることを確認し、フライ返しで裏返してください』くるんっひょいっ

じーっと我慢です!いい匂いです!


『反対の面にも焼き色がつきましたら完成ですが、生焼けは体に良くないそうですので、慣れるまでは、一緒にご用意しました串を刺してご確認下さい。抜いてみて何もついてこなければ大丈夫です』

わ~!!美味しそう!


『あとはお好きなトッピングでお楽しみください』

『では、くれぐれも火傷しないようにお気をつけください』


「あ~い!!」

『は~い!!』

ぴゅいきゅい『『やるぞ~!』』

みんなでさっそく焼こうとしたら


『『ああ!』』

『サーヤちゃんたちは私たちが、行くまで触っちゃダメですよ!』

『お手伝いしますから待ってくだい!』

山桜桃ちゃんたちが慌ててみんなにぴょこんとお辞儀してサーヤ達のところに来ました!

そんなに慌てなくても大丈夫なのに~。ぶー。


〖くすくす。山桜桃、春陽、ありがとう。それじゃ、始めましょう!いただきます!〗

『『『いただきます!』』』

ジーニ様の合図でホットケーキパーティ開始です!いただきますも大分みんなに浸透しました!


『『お待たせしました!』』

山桜桃ちゃんたちが戻ってきました。いよいよです!

でも、どんな時にも、まずはお野菜!

えへへ。実は一生懸命とうもろこし芯から外したんだよ!ちょっと、かじっちゃったのは内緒です。と~っても甘かったです。

『サーヤ、バレてるぞ』

『歯についてる』

クゥとフゥが突っ込んできます。な、なんの事かな?


ブロッコリーにマヨネーズつけて、もぐもぐしながら、

『お行儀悪いぞ』

『ゲンさんいなくて良かったわね』

ごっくん。ごめしゃい。


まずはジャガイモさんを鉄板に乗っけて、バターを乗っけます。お塩もパラパラ。バターの匂いがたまりません。その横でほうれん草と、とうもろこしをバターで炒めて、ほうれん草は茹でてあるからあっという間です。お醤油をひとたらししたいけど、それはこれからに期待!

それでは、あ~ん。ぱくっ。

ん~おいしい~!やっぱり、ほうれん草と、とうもろこしとバターは最強です!

こっちもいいかな~?なんちゃってじゃがバター♪四角く切ってあるけど、美味しいからいいのです!まるっと丸ごとは今度おいちゃんにお願いしよう♪⋯ん?

なんか視線が気になって周りを見ると⋯

「ふおっ?」

囲まれてました。とさ。


〖サーヤ?その食べ方は教えてくれてないんじゃない?〗

〖寂しいですね。知らないからマヨネーズを、かけてしまったではないですか〗


こ、こわこわこわ⋯おいちゃん、助け⋯いない~!!えっとえっと、

「ま、まよねーじゅ、あぶりゃのかわり、なりゅ。おやしゃい、いためりゅ、おいちい。あ、あと」

まだ残ってる、じゃがバタにマヨをちょこっと⋯

「これも、おいちい⋯あっ!」

ヒョイ!ぱくっ

は、はーちゃんが、サーヤの⋯うりゅ~う


『お~!なんだこれ!すげーうまい!』


しーん⋯


バシーン!バシーン!

『あんたはなんでサーヤちゃんのを取っちゃうの!』

『⋯小さい子のとるなんて、最低』

らんちゃんと、だいちゃんが、お芋の仇をとってくれました。サーヤのじゃがバタマヨ⋯


『だ、だってよぉ。あんまり美味そうだったから。つい⋯』


ギロッ


『す、すまん』

みんなに睨まれてはーちゃんが謝ってくれました。ぐすん。


『サーヤ、泣かない』

『また、作る。フゥが』

白黒コンビがなでなでしてくれます。二人の腕にいるドラゴンのノワールとブランもスリスリしてなぐさめてくれます。フゥが


『え?私?つ、作りますけど』って慌ててます。


〖とにかく、マヨネーズかけちゃっても問題ないのね。じゃあ、戻りましょう〗

『そうねぇ。サーヤ、ごめんねぇ』

「あい」

シア様と結葉様が声をかけて(ありがたや)、みんなが席に戻って行きました。なんだったんでしょう。焦げちゃう前に食べよう。


あれ?みんな?


気づいたらちびっこたちと、同じ席のぽぽちゃんたち。サーヤの前に座ってます。横にいるフゥたちや、山桜桃ちゃんたちも、サーヤの真似して食べてました。


『あ~やっぱり美味い~~♪』

『サーヤのまね最高。さつまいもとブロッコリーでもやってみよう』

フゥとクゥの言葉にみんながうんうん。してます。

なんか、複雑です。もぐもぐ。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あれ?まだホットケーキにいかない……すみません

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