第307話 ごあいさつしよう!

ギン様たちが、かっこよく挨拶したあと、ギン様が言いました。


『ほら、みんなも挨拶はいいのか?』


ハッ!

「しょうでちた!あいしゃちゅ、だいじ!」

『あいさつは~』

ぴゅいきゅい『『あかるく』』

『『元気に』』

『『『ハキハキと~!』』』

きゅるるん『『『よいこの』』』

きゅるるん『『『『おやくそく~』』』』

『にゃ~!(おやくそく!)』

「あい!おやくしょく!」

シャキーン!みんなで決めポーズです。


『ぷっ』

『なんだいそりゃあ』

親方たち、なんですか?お約束は大事なんですよ?


『あ~かわいいですわぁ。これぞ癒しですわぁ。そうですわ、挨拶はとても大事ですわね』

『そうにゃね。挨拶も、お約束もかわいいも大事にゃね』

そうだよね。大事だよね。かわいいはハクたちが天使だから当然です!


『そうですわね。サーヤちゃんも天使ですわよ』

『みんなえらいにゃ。そして、可愛いにゃ』

みんなで、えへへ~です。


『おい?なんで会話ができてるんだ?』

『喋ってないよね?』

『あれ?そもそもなんで俺たちもわかるんだ?』

『そういえば、そうだね』

『念話使ってるんでもないよな?』

『どうなってんだい?』

ザワつくドワーフさんたち。


そこは深く考えたらダメなんだよ。そういうものなのです。

『そ、そういうもんか?』

そうなのです。

『そうか』

そうそう。


『あ、あんた!会話してるよ!』

『うお!?つい!?』

さすが親方。できますね~。

『そ、そうか?』

『あ、あんた!また!?』

まあまあ、奥さん、深く考えたら負けですよ。

『そ、そうかねぇ』

そうですよ。

『おい!お前だって!』

『あ!?ほんとだよぉ!?』

まあまあ、落ち着いて。


『出た~』

ぴゅい『これが』

きゅい『サーヤの』

『必殺!』

『お顔でおはなし~!』

『でも~なんか?』

『みんな、だんだん?』

『できるの』

『『『はやくなってる~?』』』

妖精トリオがあれ~?って言ってます。

きゅるるん『『『きっと、サーヤが』』』

きゅるるん『『『『パワーアップ!』』』』

『にゃ~(なるほどにゃ~)』

みんな、言いたい放題ですね。


『そうだな。パワーアップしてるかもしれないな。でも、みんな忘れてないか?』くくっ


ハッ!そうでした!ギン様に苦笑いされちゃったよ!ごあいさつしてない!


「ごめしゃい」

『ごめんなさ~い』

みんなで、ペコってしてごめんなさいです。


『い、いや。悪かったな』

『私達も驚いちまったからね』

ドワーフさんたちもごめんなさいしてくれました。でもなにも、悪いことしてないよ?


『さあ、それじゃ、みんな降りてごあいさつしよう』

ギン様がモモたちが降りやすいように、しゃがみながら言ってくれました。


「あ~い!はく~」

『は~い』

ハクもしゃがんでくれようとしたけど


『お待ちくださいませ。大丈夫ですわ。はい、どうぞですわ』

その前にアイナ様がココロごと下ろしてくれました。


「あいなしゃま、あいがちょ~」

『にゃ~!(ありがとにゃ)』

『ありがとう~』

『ふふ。どういたしましてですわ』

バチンっとウインクされました。どうやらうまく頑張ってねってことみたいです。ココロで驚いてもらわないとね!

了解だよ!ウインク下手っぴなので(おいちゃんに笑われました。練習するもん!)代わりにニコッてします。

他のみんなも降りたみたいです


『それじゃあ、サーヤ、ハク、みんなも、きちんとご挨拶するんだぞ』


「あ~い!」

『『『『『は~い!』』』』』

お手手あげてお返事です!


『かわいいねぇ』

『子どもたちのちっこい頃を思い出すねぇ』

『あんな頃もあったのにねぇ』

『『『なんで、今はあんなむさ苦しく⋯』』』


色々あるんですね?でもいっちゃっていいですか?

『『『あっ、どうぞ』』』

ありがとうございます。では


「はじめまちて!さーやでしゅ!…す!よろち…しく、おねがいちま…す!」

む~。さしすせそむずかしい~。


『はは、頑張ってくれてありがとうな。愛し子様⋯』

「さーや!にゃの!」

む~。みんな愛し子様言う~。


『んん?』

も~サーヤでいいのに~

親方さんなんで不思議そうなの?そう思ってると


『は~い。ぼくは、ギンお父さんの息子のハクだよ~。よろしくね~』

ハクがのんびりごあいさつです。


『おや、立派な跡継ぎさんだねぇ』

おかみさんが、感心しながら言うと


『ううん。ぼくね~ほんとはまだちっちゃいんだ~。だけどね~?サーヤにお名前つけてもらったら大きくなっちゃったんだ~』

ハクが、まだ立派は違うんだよって説明しました。


『へ?』

『大きくかい?』

不思議そうなドワーフさんたち。


『そうだよ~。それからね~?サーヤは愛し子様とか、サーヤ様とか呼ばれたくないんだよ~。話し方も普通がいいんだ~。ね~?』


「あい!しゃま、おちょにゃの、えらいちと。さーや、まだ、にしゃい!おこちゃま、しゃま、だめ!ふちゅう、いちばん!」


『ね~?様はおとなのえらい人だから、サーヤは、普通にサーヤって呼んで欲しいんだよ~』

「あい!さーや、だにょ!」

『あとね~?サーヤはおしゃべりの練習中なんだ~』

「あい!りぇんしゅー」


ハクはいつも説明してくれます。ありがとね!

ハクがおっきくなったお話は、後で大人の人に聞いてね。


『ワハハ!そうか。子どもだから『様』はおかしいか!』

『ふふっ。全部がそういう訳じゃないんだけどねぇ。本人がそう言うんだ。いいんじゃないかい?』

そう言ってうんうんって頷く親方夫婦。そう!いいんだよ!


『分かったよ。よろしくなサーヤ。俺は親方でいいぞ』

「あい」


『よろしくね。サーヤちゃん。私はこれの家内だよ。おかみさんでも、おばちゃんでも好きなような呼んどくれ』


「うにゅ?おねえしゃん、よばなくちぇ、いい?」

頭こてんっして聞きます。


『ぶふっ』

『お、お姉さんかい?そいつはいくらなんでもないだろ?ばあさんでも、いいくらいだよ』

『実際ババアだろうが』

『なんだって!?』


あっ!ダメだよ~おやかた


「おばあちゃん、おんにゃの、ちと、おばあちゃんよぶ、しちゅれい、いっちゃ。おんにゃはいちゅまでもおんにゃ。まじゅは、おねえしゃん、よびなしゃい、っちぇ」


しーん。しーん。しーん⋯


「うにゅ?」

なんで、しーん?


『『『『『『ぶふっ』』』』』』

え~?なんかおかしいこと言ったかな~?


『ぐふっ』

『にゅふっ』

『ごほっ』

アイナ様にニャーニャにゃんに、ギン様まで?なんで~?


『ワ、ワハハハハハ!こりゃいいや!こんなちみっこが、女は女だと!』

『アハハハ!すごいこと仕込むおばあちゃんだねぇ!そうかい!まずはお姉さんかい!アハハハハ』


あれ~?ちがうの~?


『ワハハハ!ってことは、様云々もきっとそのばあちゃんが教えたんだな!あのな、俺は長の弟だよ。おっちゃんとでも呼んでくれ。よろしくな!サーヤ』


「あい!」

でも、なんで笑ってるのかな?


『くくっ。私はその家内だよ。おばちゃんでいいからね。お姉さんは遠慮しとくよ』


そうなの?

「わかっちゃ~」


『ひーっ、ひ、久々にこんな笑ったぞ。腹痛てぇ。俺はこいつら兄弟の幼なじみだよ。全員、ジジイ、ババアだからな!じっちゃんでも、おっちゃんでも好きに呼んでくれや!な!サーヤ』

『なんだよ!せっかく若く呼んでくれるってんだ!おっちゃんと、おばちゃんでいいだろ!わたしゃ、これの家内だよ。よろしくサーヤちゃん』


「あい!よりょちくおねがいちましゅ!」

みんないい人!


『うくくっ、く、苦しいですわ~』

『にゅふふっ、サーヤちゃんも、おばあちゃんも最高にゃ~』

『ごほっ、あ、改めて、サーヤのお祖母さんは、すごい人だったってことですね』


うにゅ~まだアイナ様たち笑ってる~。

「ぶー」

ぷんだ!


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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