第296話 畑で会議

ただいま会議中です。朝ごはんの後、みんなで楽しく、冬毛もこもこまん丸になっちゃっためーめーさん達のもふもふを堪能したあとです。


アイナ様とニャーニャにゃんが、めーめーさんたちのバリカンのために

『いや、それだけの為じゃないんだけどな?』

おいちゃん、いいんです。バリカンの為にドワーフさんに相談しに行ったあとです。


アイナ様たちを元気に送り出したものの、やっぱり元気がなくなっちゃったココロ。元気になってもらえるように、どうしたらいいかな?


「こころ、つち、しゅき」

『ココロは畑も好きだよね~?』

みゃあ『すきにゃ』

ぴゅいきゅい『『じゃあ、きまりかな?』』

『『畑行こう!』』

『『『いこういこう!』』』

みゃ『はいにゃ!』


ということで、ココロが好きな畑に行こうってなりました。


「つちの、ようせいしゃんちゃち~!おあようごじゃいましゅ!」

みゃ~『おはようにゃ~』

『『『『『おはよう~』』』』』

みんなで畑に向かって挨拶すると


ぼこぼこぼこぼこっ


畑から小さいお顔が出てきました。

『あ~サーヤちゃんたちだ~』

『おはよう~』

『今日もいい土加減だよ~』

『何でも来いだよ~』

『どーんとおまかせ~』

土加減?土温泉?土の妖精さんたちが今日も気持ちよさそうに土に浸かってます。


『何人か緑の妖精も来てるよ~』

『ほら、あそこ~』

『隠れてるの~』

『恥ずかしがり屋さんなんだ~』

土の妖精さんが指さしたのは木の枝です。葉っぱの影から緑色の髪の毛とお目目、可愛い緑のお洋服の妖精さんがこっちをちらちら覗いてました。


「ふわ~あぁ!かわい~♪あっ」

みゃ~『かくれちゃったにゃ~』

声出したら、ぴゅって引っ込んじゃいました。でも、気になるのか、またちらちら覗いてます。


「みどりにょ、ようせいしゃん、はじめまちて。さーやだにょ。よろちくおねがいちましゅ」ぺこり。

みゃ~『ココロにゃ~』

『ハクだよ~』

みんな自己紹介して緑の妖精さんたちにごあいさつしました。


緑の妖精さんたちは、お顔寄せあって相談してるみたいです。

うんって頷いたあと、そろそろとこちらに来ました。

キラキラなお羽パタパタ可愛いです。


『あ、あの。はじめまして』

『愛し子様、みなさん』

「さーや!」

『え?』

サーヤだよ!って教えてあげたら慌てだした緑の妖精さん。なんかキョロキョロです。周りを見渡すとみんなが頷いてます。

あきらめろって言ってるように緑の妖精さんたちには見えました。


『え、えと、サーヤちゃん?』

「あい!」にこっ

正解です!


『私たち緑の妖精です』

『よろしくお願いします』


「あい!よりょちくね!」

みゃ~『よろしくにゃ~』

『『『『『よろしくね~』』』』』


『すごい、いい緑の匂いしたの』

『だから、来ちゃいました』


そうなの?嬉しいな♪

「えへ~♪いまかりゃ、また、おいちぃのちゅくりゅの!」

何がいいかな~?


『そうなの?』

『手伝っていい?』


「ほんちょ?あいがちょう!」

手伝ってくれるって!

お礼を言ったら緑の妖精さんたち、やっとほっとしたのか、にこってしました。かわい~♪


『あらぁ、やっぱり来たわね~♪これからまた増えるわよねぇ。ね?ジーニ様♪』

〖結葉、楽しそうね。まあ、でも、そうね。増えるでしょうね〗

『うふふ。ますます美味しい物が美味しくなるわねぇ~♪』


「うにゅ?」

なんで?美味しいが美味しくなるの?


『うふふ。だって、妖精さんたちが手伝ってくれるんだものぉ。今回は、土の妖精さん達だけじゃなくて、植物と仲良しの緑の妖精さん達よぉ?どうなると思う?』


みんなが手伝ってくれたら?いい土に、いい緑?


『水なら今回は私が手伝いますよ』

みーちゃんです。

『…土ならぼくだって』

だいちゃんも手伝ってくれるの?

土と、緑と、水と揃ったら?


「ふわぁ?」

めっちゃくちゃ、おいちいのできる?


『分かったぁ?』

「おいちいが、もっちょもっちょ、おいちいなりゅう?」

結葉様のあんよにしがみついて聞きます。

『大正解よぉ』にこにこ

「ふおおおっ」きらきら

やっぱり~!!


「おいちゃん!にゃにちゅくりゅ?」

たくさん美味しいって!!

『そうだな、何作るかな?』

何作ろ?あっ、そういえば~


「しあしゃま?」

〖はい。なんですか?〗

「しあしゃま、どーんしゅるまえ、このしぇかい、たべものは、おいちい、いっちゃ」

素材その物が美味しいから、料理がないって。

〖うっ!そ、そうですね。言いましたね〗よろり

「うにゅ?」

胸おさえてよろり?どうしたのかな?具合悪い?


『サーヤ…。無意識って怖いわね』

『サーヤの中で、シア様イコール、どーん!なんだろうなぁ』

フゥとクゥが、かわいそうに~ってシア様を見ます。なんでかな?


「おいちゃん、ここにょ、おやちゃいみょ、ちゅくりゅ?」

この世界のお野菜、そのままでもおいしいみたいだよ。


『ん~。どうするかなぁ?今のところまだバートさんに貰ったのがあるからなぁ。そういえば、栄養面はどうなんだろな?』

栄養?そういえば、どうなんだろね?


〖栄養はかなりあると思いますよ〗

『そうか。それなら近いうち作るかな』

「あいがちょ。しあしゃま」

〖いいえ。どういたしまして〗


じゃあ、何作る?


〖サーヤ、師匠、今までは随分と魔神たちの意見に左右されたようですからね。師匠が仰っていた医食同源というものを実現するためにも、今回は私も参加しますよ〗

ちろりとジーニ様たちを、エル様が見ると


『〖ええ?そんなぁ〗』

すかさず抗議の声が⋯でも


〖なんですか?〗

『〖いいえ…〗』

一瞬でジーニ様とフゥがエル様に負けました。


『ま、まあ、椿油のためにも椿はあっていいんじゃないかな?柘植は動物用にはどうなんだろな?豚の毛とか、ないよな?サーヤと動物たちのブラシも欲しいって言ってたんだよな』

「あい。ぶらっちんぐ、だいじ」

お手入れしてあげないとね。

〖豚とは?何をするんですか?〗

『ん~豚とかイノシシとか、ブラシ用に固い毛がほしいんだよなぁ。あと、食用の肉が欲しいよな』

「ぶひって、にゃくにょ」

お鼻をぶひって豚さんのお鼻にします。

〖ふむ。それは後にしましょう。今は、何を育てるかですね〗

そうだね~


『ねぇ?医食同源ってなぁに?』

結葉様が、さっきのエル様の言葉を思い出したようで、話に入ってきました。


『ん?簡単に言うと、食事も薬も元はひとつ。日頃の食事が人を育て、病気をしない体を作ることに繋がる。みたいなことかな?』

ようするに。

「ごはん、だいじ」

『そうだな』

「おいちいの、もっちょ、だいじ」

美味しくないと食べれないもん!

『そうだな』

おいちゃんが苦笑いしてます。苦いのは苦手です。春菊とか何が美味しいか分かりません。ほうれん草なら大丈夫です。でも、食べないと、めってされます。くすん。


〖ジーニ様、今回は何種類くらいならいいんだ?〗

そうでした。それ大事!


〖そうね~緑の妖精もいるし、十種類くらいいいかしら?〗

手伝ってくれる妖精さんや精霊さんが多いと、使う魔力も少なくてすむんだって。


『でもぉ、なんやかんやいつも、少し増えてるから十二種類くらい、いいんじゃなぁい?ほら、レンゲとか、アカシアとか山桜桃だって待ってるわけだし?あと、牡丹も加わったわねぇ』

結葉様が言います。そうだねぇ。蜂蜜取れるし、実は取れるし?牡丹は食べられないけど。


〖そうねぇ。じゃあ、名前の植物は数も少なくていいでしょうから、別枠にしましょうか?〗

ジーニ様がそう言うと


〖でしたら、私がその分の魔力を渡しましょう〗

シア様が申し出てくれました。


「しあしゃま、まりょく、くりぇりゅ?」

〖ええ。そうすれば数が増えるでしょう?〗

「しょっか~あいがちょう」

〖どういたしまして〗

いっぱい作れるね~


『じゃあ、十種類?五個ずつか?』

〖そうねぇ。柘植も別枠でいいんじゃない?食べないでしょ〗

『そうだな』

うん。食べられる気がしないよ。


『じゃあ、食事関係が、椿、サトウキビ、小豆、黒豆、あと、トウモロコシあれば、ニワトリたちにもあげられるよな。やっぱ、草以外にも雑穀とか食べさせたいからな』

「とうもろこち!おいちい!あじゅき~!!みじゅまんじゅう~!!!」じゅるりきらきら

やっちゃ~!とうもろこし大好き~!そしてそして、あんこ~!!水まんじゅう~!!


『うわぁ~絶対美味しいんだ~』

ぴゅいきゅい『『ぜったいだね!』』

『『今までで一番だね~』』

『『『はずせないね~』』』

みゃ~『たのしみにゃ~』

わ~い!!


『しかし、見事に豆だな。体にはいいか?あとは何するかな?』

どうしようか?

〖あと五つ…体にいいものにしなくてはいけませんね。ふふふ〗


ぞくぅっ!

な、なに?なに?


〖ふふふふふ〗


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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