第3話 部室

「さぁ、お先にどうぞ〜」


なんて言いながら先輩はポケットから柔道部室の鍵を出して部屋の鍵を開けた。


「あ、じゃあお邪魔します」

もうなんで鍵を持っているかなんて気にしない事にした。


部室は大体4.5畳ぐらいで部室にしては結構広めだ。


確か柔道部はかなり前に廃部になっていたのにも関わらず、部屋は綺麗で、机が2つとパイプ椅子が3つ畳んであった。


「割と綺麗でしょ、掃除したんだ〜」

なんて言いながら先輩は机にリュクサックを置き、中からカップ麺を取り出した。

「じゃん!緑のたぬき!!これで一緒に年越し蕎麦代わりにして食べない?」


先輩は相変わらずむちゃくちゃだ。

でも、今は結構楽しい。


「いいですよ、でもお湯どうするんですか?」


「ふふふ、安心したまえ!」

「じゃん!」

なんて言いながら先輩は魔法瓶を取り出した


「流石にちょっとぬるいかもだけど、別にいいよね?」


先輩はかなり用意周到だ。

「流石っすね、でもちょっと暗くないですか?」

この学校は6時半になると強制的にブレーカーが落ちる、だから電気はつかないから部室は少し暗かった。


すると先輩は

「安心したまえ!」

なんて言いながらランタンを取り出した。

先輩はランタンを机に置き、パイプ椅子を開き、机に座り魔法瓶にお湯を入れた。


「ほら、座りな」

先輩は俺にそう言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る