173日目 ナチュラルストリート(表編)
ログイン173日目
ナチュラルファッションの代表格素材といえば、やっぱり【リネン】だよね。きまくら。にもあるんだよ。
特に★5の【亜麻】で作られたクロスは高級で、【スイートリンネル】っていうアイテムになるの。耐[緊張]効果を付与できるんだ。
今日はまずグレーベージュのこの布で、ワンピースを仕立てていこうと思う。【チュニック】の型紙を改造して、リラックス感あるゆるい形にしていこうっと。
現実世界も一応意識するつもりなので、季節感を合わせて長袖……、いや、インナーを重ねる予定だから、このアウターワンピのほうは七分袖くらいにしておこうかな。
丈は膝下。襟ぐりはブイネックにして、胸下辺りまで切り込んだ深く広いネックラインにしよう。
で、この襟の縁取りに、布と同色のレースを飾る。幅広でちょっと牧歌的な香りのする【トーションレースε=ε=(o゚ω゚)o】は、控えめな甘さをだすのにぴったりだ。
左右に大き目のポッケも付けちゃおう。こうすればより力の抜けたかんじがでるでしょ。
じゃあ次はインナーワンピース。
アウターに使ったリネンはちょっと厚みがあるんだけど、こっちは薄い、やわらかーい素材にしよう。同じスイートリンネルで軽やかなオフホワイトのクロス、透かしで細かいストライプ模様が入ってるところが素敵なのだ。
こちらを長袖の【シャツワンピース】に仕立てていく。
襟はノーカラーにして、少し広めのラウンドネックにしたよ。襟ぐりに沿ってギャザーを寄せて、よりふんわり優しい雰囲気をだしてみる。
丈はアウターワンピからちらっとはみ出るくらい。
前立てに並べるボタンはちょっと遊んじゃお。【コリエンテパール】という真珠素材を【細工】でボタンに加工し、縫い付けてみる。
か~わ~い~~。透明感や純真無垢といった言葉がぴったりなワンピが完成した。
先のアウターワンピと合わせると、少女らしさと生活感、着慣れ感がバランスよく融合して、いいかんじ。うーん、これぞ自然体。
と、ここまでのメインアイテムでナチュラルテイストは十分だせたと思うので、ここからは主役のバレッタさんに寄せていく作業に移ろう。小物で辛さを足していって、“いつも通り”のお洒落を演出するのだ。
一番簡単で分かりやすい方法は、ぱきっとした濃い色を加えることかな。
こうもゆるふわな服だと、そのまま突き抜けて薄い色で統一するのも私は結構好きだけどね。ひと昔流行った、ヒッピーやら森ガールやらみたいなかんじで。
でも、今回のヒロインはバレッタさんである。彼女らしくピリっとした味付けをしていこう。
まず、靴は黒のローヒール【ローファー】をチョイス。タッセル飾りも付けて、カントリー調もちょっと溶け込ませておく。
それから【ウルスミンクの毛皮】で黒い【マフラー】を作ろう。さらっと巻くと尻尾が垂れてるみたいな形になったよ。
このウルスミンクは毛皮系の上位素材なんだけど、しっとりふんわりな手触りがとっても気持ちいいんだ。ふわふわもこもこ、あったかそう。
ワンポイントでマフラー留めのブローチも付けちゃおう。
そうだ、コハクさんがやってるみたく、粘土細工でブローチ作ってみようかな。
一からモチーフを形作る器用さは私にはないんだけど、レシピと図案があれば何とかなるでしょう。私【工芸】スキル持ってるし。
……ああでも工芸スキルだけだと、いきなりばーんと完成品になっちゃうのか。先にパーツだけ作ってからひと手間加えてみたりもしたかったんだけど、それには【陶芸】――――いや、もっとピンポイントに【粘土造形】のスキルが必要、と。
んー……取っちゃうか。
というわけで、ばーっとシロガネのカミキリ様からスキル伝授してもらって、ばーっと帰ってきました。丁度先のワールドイベントで貰った【星の結晶】が一個余ってたのでね。
……ほんとはもう一個取得できるまで待って、何か遠征に役立ちそうなハイスキルと交換するつもりだったんだけど。へへ、私に貯蓄は無理なようです。
あ、今回はさすがに、作業中断によるソーダ飲み忘れのミスも犯していませんよ!
それじゃ早速この造形スキルを使って、【粘土】を平たく小さな六角形にしていくよ。でね、ここに【絵付け】スキルで模様を描くの。
これなら私でも簡単に可愛く目新しいパーツが作れるし、応用の利くいい案でしょ~えへへ~。
まず全体をダークグレーに塗ってから、銀の染料で公式図案の【牡鹿のスカル・小】を絵付けしてみた。
図案は全部は収まらずちょっと見切れてしまったけど、これはこれでいいかな。アートっぽくて。
で、こちらを釉薬代わりの【透明塗料】に浸して、【窯】で焼く、と。
この機会にと思って、庭の隅っこに窯も設置しちゃいました。中サイズなのでそんなに大きいものは幾つも焼けないけど、こういうアクセサリー用のパーツを大量生産する分には申し分ないのです。
バルコニーチックなお庭を素敵空中庭園にする夢は早くも潰れかけている。
でもやっぱ花より団子、見た目より利便性だよね~。などと見た目を売るはずの仕立屋が申しており。
さて、放り込んでおいた陶器パーツは、15分ほどで焼き上がった模様。窯から出して確認すると――――――あ、いいじゃーん。
つやつやのコーティングの下で、牡鹿の骸骨を描く銀のラインがきらきら光ってる。つるっとしててころんとしてて少しがさがさ、素朴な味わいの陶製パーツ。
私が作ったとは思えないほど可愛い。いや~、VRハンドメイドた~のし~。
でね、まだ終わりじゃないよ。
この六角形の周りにぐるっと、赤と青のストライプの【リボン】で、ひだ飾りを作っていくの。仕上げに下からリボンが二本垂れ下がるようにして、逆矢印状に先端をカットしたりもして。
じゃじゃーん、そう、“ロゼット”の出来上がりなのです。
あとはもちょっと色をだしてダブルピンブローチにしようかな。
もう片方のパーツは[竹取市場]で買った金のちっちゃなウサギさんを使お~。二つの部品を二本の金の鎖で繋いで、双方にブローチピンを付ければ、はい完成。
ロマンチックなマフラー留めになったのだ。
やーんこのブローチめっちゃ可愛いから、後で大量生産しなきゃだね。パーツやリボンの柄を色々変えればバリエーションは無限に増えそう。
なんかこういうファッション小物って身に着けるのは勿論のこと、似たものが沢山並んでるのを見るだけで満たされる欲求、ありません? だから雑貨屋さんとかふらつくの楽しいんだろうな~。
と、それはさておき、今はバレッタさん用の製作だ。
靴下アイテムはグレーのタイツでも付けておこうか。
これでコーデ一式完成でもいいんだけど、バレッタさん、頭がアイボリーツインテールっていう、なかなか存在感ある髪型なんだよね。言ってしまえば純ナチュラルスタイルとは真逆なヘアスタイルである。
となるともう少し、ナチュラル感とハラジュク感を上手く混ぜ合わせるための緩衝材が欲しいかな。
うん、そしたら【イヤーマフ】――――即ち耳当てを作ろう。
コーヒー色のもふもふウルスミンクと、黒のベルベット地で巻いたカチューシャを合わせたほっこりアイテムだ。これでよりストリート感が増したでしょ。
よーしパーフェクト。“失恋したバレッタさんが元彼に会うときの服”は、こちらで提出させていただきます!
【ナチュリートなアウターワンピース】
品質:★★★★★
スイートリンネルで作られた服。
主な使用法:装着
効果:[緊張]無効 雷属性ダメージ無効
消耗:610/610
習得可能スキル:ラルム・プルウィア
(ラルム・プルウィア:任意発動スキル 消費70~ 味方全体の行動不能状態を解除する)
セットボーナス:[かゆみ]無効
【ナチュリートなインナーワンピース】
品質:★★★★★
スイートリンネルで作られた服。
主な使用法:装着
効果:[緊張]無効 敏捷+410
消耗:610/610
習得可能スキル:ローブ・ドゥ・マリエ
(ローブ・ドゥ・マリエ:任意発動スキル 消費10~ 一定時間自身に光属性を付与する)
セットボーナス:[かゆみ]無効
【森の仲間のロゼットブローチ】
品質:★★★
---
主な使用法:装着
効果:フィールドギミック[歌]耐性(小)
アビリティ:採集取得率30%up
消耗:160/160
習得可能スキル:モナクシア
(モナクシア:任意発動スキル 消費30~ 対象に心属性ダメージ+持久ダメージ(中)を与える)
お~~~~っ。凄い凄い、総合するとスキルが三つも付いた!
ブローチもミラクリ判定になったのはちょっと嬉しいなあ。
アビリティの『採集取得率30%up』ってやつ、めっちゃいいじゃない。私が欲しいくらい。
これには気難しげなバレッタさんもにっこりでしょ。最悪デザイン面での趣味が合わなくて「こんなんで元カレと会えねーよ」ってなったとしても、文句は言うまい。
ふう、きまくら。三昧だったけど充実した連休だったな。また明日から仕事頑張ろ~。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます