第55話イーストポーン攻防戦前夜4
本の町イーストポーンの西区(ポーツサイド)にある騎士団本部にて、イーストポーン防衛戦に関する会議が行われようとしていた...
「これより、イーストポーン防衛会議を始める。そして今この場にいる騎士は第1級禁忌指定である大罪計画の存在を知っているものとする。なおここで話された内容の口外は禁止とする」
「まずはロック騎士団長、現状の兵力を教えてくれ。」
ロック騎士団長と呼ばれたスキンヘッドの男性は事前に用意していた作戦計画書を読み上げる。
「了解しました、現在動員可能な戦力は300名の騎士団員、冒険者中心の民兵200名、滞在していた近衛騎士団所属の騎士団員10名、民間含め魔法使い50名になります。」
「なお動員戦力の内、民兵は対人戦未経験の市民が多いため、市内に侵入した場合に備えて待機させる予定です、」
「ふむ...」
「それで、騎士団に回復系魔法使いは居ないのか?」
回復魔法は魔法使いの中でもごく僅かな人しか使えない希少な魔法である。
回復魔法を使えれば、一生不自由なく暮らせるほど稼げると言われていたり...
「現在動員可能な回復系魔法使いは1人だけです」
「少ないな...これでは防衛戦に耐えられるかどうか....せめてあと1人、回復系魔法使いが居れば..」
悩ませる中、王都から派遣された近衛騎士、ティアナ・ローウェルが手を挙げる。
「それに関して、私から推薦したい者が」
「民間の回復系魔法使いか?」
「...まさか騎士ティアナ、その子供が回復魔法を使えるのか?」
冗談じゃないと言う声も上がるがティアナの次の一言によって否定的だった騎士団員は
「はい。そして彼女は蚕妖精の最後の生き残りなのです。」
瞬間、会議室に動揺が走る
「それは....本当なのか?本当なら大ごとだぞ...」
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