IF・リポップ
@kiribosare
並行世界…?
突然だが問いたい。
みなは、転生してみたいとか時間を巻き戻したいとか、思った事があるだろうか。
俺はある。
もう一つ問いたい。
みなは、救いたかったけど救えなかった人がいたりしただろうか。
俺はある。
俺は8年経った今でも思ってるよ。
俺が救えたらよかったのにって。
あぁ…本当に…
『救えたらいいのに』
机に突っ伏したままそう呟いた。
だがいつまでもじっとしてはいられない、変な事を考えるのはもうやめて受験勉強に集中しなくては。 そう思いだるい体を無理やり起こし、時計を見ると0時を回っていた。
「もう12月かよ」
まだ2ヶ月あると思っていたセンター試験まで残り1ヶ月。正直やばい。
「そういや腹減ったな」
やばいとはいえ、3大欲求に勝てるはずもなく1階に降りて軽くつまめる物を探しに行く事にした。
ガチャン
音がした。
おそらく玄関が閉まった音だ。
だがおかしい。
親は2人とも夜勤でこの時間には帰らない。
風か?
いやそんなわけあるか。
もしかして…
最悪の考えが頭をよぎる
「強盗…とか?」
いやないない。
てかそもそも本当に玄関の音なのかどうかすらも分からない。受験勉強で疲れているだけかもしれない。
「とにかく下に降りるか」
意を決して降りてみることにした。
トントントン
自分が階段を降りる音が響く。
リビングは階段を降りてすぐ右。
ドクン…ドクン…
(あぁ自分の心臓の音がうるさい…)
そーっと覗いてみる。
いた。そこには包丁を持った男がいた。
タンスを漁っているらしくおそらく金品目的だろう。
「嘘だろ…」
思わず声が漏れてしまう。
すると男が一瞬固まった。
(バレたか!?)
そう思い身を隠す。
「誰だッ!!!!」
ドンドンドンドン
男が走ってくる…
足がすくんで動けない…
(殺される!)
もう遅かったらしい。
腹が何故か熱かった。
見てみると案の定包丁が。
(あっ…俺…死ぬんだ…)
転生してぇな…
何かやり残したことあったかな…
こういう時なのに何故か冷静で色々な事を考られた。
そして
最後に思い出したのは小さかった頃のの笑ってたあの子。
救えなかったあの子。
(人生…幸せ…だった…の…か……な……)
眩しい。
(あれ…俺死んで美少女に転生するはずなんだが)
目を開ける。
天井だ。
「あれ…目が覚めてるの?連?わかる?お母さんよ?先生!連が起きました!」
横に座っている人物が何か言っている。
(なんだ…母さんか…)
どうやら転生は失敗したらしい。
まぁ生きてるだけいいと思うが 。
先生と呼ばれてた人物がこっちを見て言った。
「天鳳さん。あなたはお家で強盗に刺されてきを失ってたんです。危ないところでしたよ。」
どうやらあれは本当に強盗だったようだ。
すると母が
「そうえば連。杏子ちゃんがお見舞い来てたわよ?」
(は?)
「今なんて?」
「だから杏子ちゃんがお見舞い来てたって。」
「悪い冗談はやめろよ!あいつはもう…」
そうだ。あいつは、神凪杏子は死んだ。
8年前にとっくに。
「来てましたよ」
「先生まで…」
でも考えてみろ母親がこんな嘘をつくはずがない。
しかも先生も来たと言っている。
だとすると…
(パラレルワールド…とかw)
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