20秒で読める超短編集
秋津 心
第1話 めぐる毒
さっき買ったペットボトルのお茶を飲もうとしたとき、急に、毒が盛られていないか不安になった。
ごく一般人の自分に毒を盛られることは無いだろうけど、万が一と言うこともある。
そばを歩いていたOL風の女性と目が合った。
「これ、少し飲んでもらってもいいですか」
怪訝そうな目を向けながらも、強引に渡した。女性はお茶をぐびぐびと飲む。今日は猛暑だからだ。
「緑茶ですね」
安心して、返されたお茶を飲もうとしたが、ペットボトルの飲み口には、ほんのりと先ほどの女性の赤いリップが残っていた。
これが、毒だったどうしよう。
今度は、そばを通った白髪のおじいさんに声をかけた。
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