第3回 『アザゼル(Azazel)』

 山羊番の二級魔神である。ユダヤ人が7月(新暦の9月)の10日を贖罪

の日とし祝うとき、くじで選んだ二頭の山羊が大司祭の前に差し出される。

そのうち一頭は神のため、もう一頭はアザゼルの為である。くじで神の生贄と決まった山羊は殺され、その血が贖罪に使われる。大司祭は残った一頭に両手を置き、自身の罪と民衆の罪を告白し、それら全てを山羊に負わせた後、砂漠に連れて行き、解放する。そして人々はアザゼルの山羊(贖罪の山羊)に自分たちの悪徳の始末を任せて、黙って引き返す。

 ミルトンによると、アザゼルは地獄軍の第一旗手である。また異端者マルクが魔術に使った魔神も同名であるといわれている。

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小説家のすゝめ 氷村俍大 @NEMUNEMU_NEMO

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