第4話 夜会という名の婚約者探し
「オリヴィアわかっていると思うが、今日は第一王子様の婚約者探しの夜会だ。
あまりそそうのないよう気をつけてくれよ。」
そう今日は王子の婚約者探し、13歳から15歳ぐらいまでの伯爵位以上のご令嬢のみが招待されている。
私も昨日までは婚約者に選ばれたいと家中で騒いでいた 。
でも今はあり得ない!選ばれてしまったら私の未来はないのだから 、
「父様!私考えたのですけども 、やっぱり王子様の婚約者にはなりたいと思いません 。私は普通の恋愛をして結婚したいですわ !もちろん父様にご迷惑をおかけしてはいけない事もわかっております、貴族の娘に生まれたからには 親の意向が1番大事ですから。父様が選ぶ方と結婚しますけど そこまで今父様は派閥など家との繋がりなどと苦労しているように思えません 。その時が来るまでは私自由にさせて頂きたいのですわ。」
13歳の娘がこうもしっかりとした考えを述べたのだから、目の前の父様はびっくりして大きく瞼が開き瞳がこぼれ落ちそうなほど目を見開いている 。
「オ・・オリヴィア!やっぱりどこか頭を打ったのか?昨日まではあんなに王子様の婚約者になりたいと言っていたではないか?」
「ええ・・・でもいざってなるとおじけついてしまったの。」
何とか父様をごまかさないといけない。 この先ゲーム通りに進行しないように! 父様は不審に思ったかもしれないが馬車は王宮に着いた 。
招待を受けた者全員が会場に入ると 王族の方々が次々に会場に入ってきた 。
・・・・いた! この国の第一王子のアルバート様! うーやっぱりカッコいい!!このゲームの攻略対象者はみんなイケメンなのだから惚れない方が難しい‼️ アルバート様の後ろには第二王子様の姿も! 第二王子エドガー様は私と同じ13歳、この方も攻略対象者なんだよね・・・・ 。
今日は伯爵令嬢以上しか呼ばれていないため男爵令嬢である主人公のローラはここには来れない・・・・。
来れていたらローラとアルバートが運命的な出会いをして両思いでハッピーエンド! これから起こるはずの悲劇もなく、
私は現世での初恋を頑張って忘れて、普通の恋愛をして普通に結婚して幸せになれたらいいな・・・・ 。
とりあえず 王族への挨拶の順番が来たので父様と挨拶に行く 。
とにかくアルバート様と目が合わないように、 ドレスの端を持って丁寧な挨拶をする 。
これでもマナーの勉強はしっかりしてきたのだから少しは自信がある!! でもこの後の未来を考えると私の手は少しだけ震えていた・・・・ 。
「オリヴィア・ブランジュと申します。本日はお招き頂き誠にありがとうございます。」
私は13歳らしい可愛らしい挨拶を済ませ 目を合わせずその場から離れようとすると 、
「ちょっと待って」
アルバート様が声をかけて来た!
え?
ふいに声をかけられうっかりアルバートと目が合ってしまった・・・・。
私は驚愕してしまった 近づきたくなくて・・・・
この後の未来が怖くて・・・・
でもアルバート様の金色に輝く瞳に目を奪われそうになる 。
『この人はダメだ近づけない!』 心で何度も繰り返す 体が硬直し冷や汗が出る。
アルバート様は何か考えた後・・・・・ もう行ってよいと手で合図された。
何とか会場の隅まで行き安堵した。
「オリヴィア大丈夫なのか?凄く顔色が悪いが」
父様に声をかけられ我にかえる
「ええ緊張で喉乾いちゃった!飲み物持って来るね」 と飲み物のある方へ向かおうと振り返った瞬間 、
ドンッ
何かにぶつかりその拍子で私はしりもちをついてしまった・・・・ 。
一瞬何が起こったかわからない私の目の前に 手が差し出された 、
「すみません!お嬢さんケガはありませんか?」
この声!アーサーだ!王国近衛騎士のアーサー・アルディソン! 前世で私が1番大好きだったキャラだ!声も同じ! ヤバいテンション上がる‼️
パッと顔をあげると金色の髪に青いの瞳のアーサーの顔がそこにあった白い騎士の服を着ていてめちゃくちゃカッコいい‼️
私はみるみる顔がゆでダコのように赤く染まっていった!
「もしかしてどこかケガしたのか?」アーサーはあわてて私を抱き抱え医務室へと運ぼうとした! 「お待ちください騎士様大丈夫です!どこもケガしておりません‼️ あわててアーサーに返事した それを聞いてアーサーは安心したのか私をそっと下ろしてくれた 。
「騎士様私の不注意でぶつかってしまい申し訳ありません ケガもございません。
ご心配ありがとうございます。」
私はニコッと微笑んだ アーサーは私の顔を見て無言になり、 一瞬時間が止まったようだった 。
「えっと・・・・」
アーサーが無言な事に私は不安になり何かやらかしたかな? 少し不安になる。
次にアーサーが口にした言葉は・・・・
「昔オレと会った事覚えていますか?」
・・・・えーーーーー? いつ? そんなのゲームでも紹介なかったけど?
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