第2話 冬の水曜日

「冬の水曜日」


たとえば

真冬の湖が

凍えるほど

澄みきっていること

僕は心を閉ざして

そっと受け入れた


たとえば

真冬の夜空が

透き通るほど

輝いていること

僕は心を閉ざして

思い切りぶん投げた


誰かに知ってほしいわけじゃあない

誰かを想っているわけじゃあない


僕はただ

一人ぼっちが好きなだけなのです

一人ぼっちを誇りに思っているのです

僕はいま

誰かと居ることが面倒になっただけなのです

誰かと話すことが億劫になっただけなのです


まるで週の真ん中あたりの

疲れきった冬の水曜日


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る