第14話 あの子がデレるまで。

とりあえずシャオに事情を説明した。




あ、百面相ってくらい表情ころころ変わる子だなーとか思いつつも、やっぱりハーレムという男の強い意志は誠実に伝えた。




そう、誠実にハーレムが作りたいと伝えた。




そんな百面相が呆れた表情になるころ、彼女が口を開いた。




「はぁ……ま、負けたアタシがアンタにどうこう言うのも今更って話よね。いいわ、でもやっぱりアタシといるときは、その…アタシを一番可愛いがんなさいよね!!」




呆れた表情が真っ赤に染まりそういって彼女は背を向けた。




……くうぁ~




「可愛い!シャオ!!うん!!絶対幸せにして見せる!!!」




勢いのまま後ろから抱きしめる。




「~~っ!」




彼女はそのまま固まったかのように見える。




「あぁ、シャオは可愛いなぁ。よろしくね、俺の奥さん!」




固まったまま蒸発するんじゃないかというほど赤くなった彼女は、ついに抱きしめる俺の腕を自分の首元にまで持ってきて、口火を切った。




「ううぅ…バカァー!!」




思いっきり俺の腕に噛みついてきた!




「いってぇーーー!」




血が出るくらい強く噛みつかれた。あれ、でも何故だろう。




噛まれた相手が美少女だとどういしてこんなにも心が満たされているのでしょうか。




そう悦に浸っていると、彼女はさすがにやりすぎたと思ったのか、俺の腕の髪後に当て布の処置をして、うつむきながらか細い声でそ呟いた。




「とりあえずアンタは絶対頂上とんなさいよ!あたしの旦那が1位じゃないなんて嫌だからね!バイバイ!」




そういって彼女は走り去っていった。




「旦那って言ってたな…バイバイって…可愛いなぁ…」




そんな幸せを噛みしめていれば、不思議と痛みは消えていた。

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