あのイケメン有名俳優が妹にガチ恋!?
來夢🐍
一瞬で変わる日常 #1
「足広げて」
「んっ」
「白くて綺麗な太もも...ちょっと舐めても...」
ドコッ
「フガッ...スーッスーッ...」
足をマッサージしていた兄にかかと落としをして気を失わせてしまった。
「またやっちゃった。」
今、妹の私に変態的発言をして失神したこいつは、私の
「お・か・え・り♡ 僕の大事な妹ちゃんっ♡」
「邪魔」
「え!?邪魔っていま...」
ロリコンだ。それに
「夜ご飯!オムライスだよ〜!お兄ちゃんの心のこもったハート付きっ♡」
「...」
「無視!?泣くよ!?ねえ!!ねえって!」
究極のかまちょ。おまけに...
「いただきます」
グチョグチョ
「わぁぁぁぁ!ぼ、僕のハートがあんなにぐちょぐちょに...(泣)」
「うるさい」
私の前ではメンタルゴミの泣き虫だ。
それにかかし落としでもしないと頭を冷やさない変態なんてもう終わっている。なんで人気俳優でありロリコン兄と一緒に暮らしているのか。1から話そう。
私の名前は
高校2年生。両親は有名な
高校に入ると自立しなさいと家政婦がいなくなり、一人暮らし状態。両親からの愛情の元育ってない私は感情が人より薄い。
そんな私の高校生活は至って普通...と言いたいところだけど普通には過ごせない。運動神経抜群、成績優秀、生徒会長候補であり、オマケに
この見た目が1番困っている。身長150センチと低く、白い肌、透き通った茶色の目。元から明るい茶髪のロングの髪。女からは嫉妬され、男からはモテまくる。普通は嬉しいことなんだろうけど私は嬉しくない。1度だけ彼氏を作ってみたことがある。唯一の親友から勧められて告白された時に付き合ってみた。
「水無瀬さんやっぱかわいいね」
「ねえなんで私と付き合ったの?」
「え?顔が可愛いから。」
「くず。」
「は!?そー言う水無瀬さんは?」
「勘。」
「まって?勘で!?あ、この人勘でいいと思うから付き合ってみよ〜って!?おかしくない!?」
1時間で別れた。
そんな私にもさっき言った通り親友がいる。名前は
見た目は名前の通り美しく、モテるはずだがその天然さから友達ができず私に話しかけてきた。私は何も言ってないけどずっとストーカーのように付きまとうようになって、自然と話す仲になっていた。
そのド天然のエピソードの1つを紹介しよう。
家庭科の調理実習の時間の時、美紅がカボチャが切れないと腕に力を入れ全身の力を使ってカボチャを切ろうとしていた。私は止めたけど
「私には!この方法しかない!!」
と何故か強気になり、全身の力で負担がかかった腕をひねって骨折した。余りに可哀想に思えて、私のロッカーに入っていた大量のラブレターを使って美紅に50羽ほどの鶴を作ってあげた。
普通はラブレターで作られた鶴なんて嬉しくないけど美紅には充分だったらしい。
「わあ!!鶴だぁ!!嬉しい!ん?なんか全部に文字が書いてある...なにこれ?呪文?」
「私が貰ったラブレターで作った。」
「えぇ!ラブレターで!?じゃあみんなの愛情がこもってるってことだよね!?なんかすぐに治りそう!」
わずか1週間で全治回復した。
さすがに私もこれにはビックリした。と言うか引いた。本当に呪文があるのかとも思えた。
そんな高校生活で1番の敵。女だ。私に嫉妬してくる女は大勢いる。呼び出されることも日常茶飯事だ。
ある日ロッカーを開けると〔放課後...に来い〕と書かれたいかにも下克上のような手紙が入っていた。
私は昔から色んな習い事をしてきて字も綺麗だ。この下克上もどきを見た時、あまりの字の汚さに、1番大事な場所が読めなかった。
私は見なかったことにしてその手紙を捨てて帰ろうとした。すると向こうは私が手紙を見るところを確認したかったのか捨てた瞬間向こうから寄ってきた。
「おい!捨てんなよ!」
気の強そうな女が来た。
「だってこれ、字が汚すぎて読めない。」
「なっ...!?だ、だいたいお前生意気なんだよ!見た目だけで男から好かれやがって!」
「私は好かれたくて好かれてるんじゃない。あ。もしもし?今いじめられてるんですけど教育委員会の...」
「あ、え、ちょ!?や、やめろって!あ、謝るから!」
相手は逃げた。親からは昔から教育委員会の人の連絡先がたまに送られてくる。何かあったらここに言いなさいと。
こうやって育ち、高校生活を単調に過ごしてきた私は、これだけで充分だった。そんな心地のいい秋のある日。思ってもみない出来事が起きた。
両親の会社の倒産だ。父が会社で
海外事業だったことから日本では幸いニュースにはならなかったが両親は借金を背負い、私に合わせる顔がないと自殺。私はほとんど会った事が無い両親の自殺に少しは考えたが、さほど気にならなかった。
しかしそこで1つの問題が生まれた。借金だ。両親の抱えた借金は思っていたよりも大きなものだった。
次の日そのことを潰れた会社の保証会社から電話が来た。さすがに私も参っていたその時、家にヤクザが押しかけてきた。
―ドンドンドンッ
「おい!開けろ!」
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