第101話 閑話─アルベルトの悩み事
「 殿下、リティエラ嬢は、お可愛らしい方ですね 」
クラウドは、騎士クラブでのレティの姿を思い出しながら言った。
あのブカブカな練習着姿が、何とも可愛らしかったのだ。
公爵令嬢ともあろうお方が…………
「 ん? レティは可愛いよ 」
アルベルトは書類に目を通しながら言った。
すると、顔を上げ目を細めながら
「 グレイより、俺の方が格好いいって 」
「 ? グレイ? 」
「 そうだよ 」
クラウドは、グレイと比べる意味が分からなかったが、アルベルトが嬉しそうにしていたので、それ以上は聞かなかった。
「 医師会から、リティエラ嬢は女医になる様に勧めて欲しいと、宰相に書状が届きましたよ 」
「 ちっ! 余計な事を……」
「 女医は今、皇后陛下の主治医しかおられませんからね、しかも彼女は先代からの主治医で、もう、かなりのお歳ですからねぇ 」
「 レティは皇太子妃になるんだからね、自分で自分の主治医なんか出来ないでしょ? 」
「 えっ? リティエラ嬢は騎士になるのでは? 」
「 俺のお嫁さんになるの! 騎士なんかにしてたまるか! 」
「 いや、薬師になるかも………いや物理学者もありますね………」
止めて!
もう、レティって、あんなに綺麗で可愛いのに、何であんな娘なんだろうか?………毎日が忙しくてデートも出来やしないよ
………とアルベルトが悩むのを面白がるクラウドであった。
雷の魔力を持つ殿下も凄いが
リティエラ嬢が皇太子妃になったら、皇宮にどんな世界が広がるのかと楽しみにしているクラウドであった。
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