166 天才の苦悩と凡人の苦悩

 こんにちは。


 私が大好きな少女漫画の作家さんが、とあるラブコメの金字塔といえる作品を未完のままお亡くなりになられているのだけれど。

 お亡くなりになったのは、ずいぶん昔の話。

 その漫画はドラマにもアニメにもなった、ドジで成績が良くない女の子がずっと片思いしている優秀な男の子の家に同居するお話。


 その作者さんの生前のエピソードとして毎月の最新話を読まれて「今回、面白くないのーーーー!」と本気で嘆いていたらしい。


 しかし誰が見ても面白くない回なんてないのだ。

 長編を書いていると、どうしてもダレて来る事がある。テコ入れなんかをしてどうにか立て直したりするものだと思うのだけれど、その作家さんのほとんどのお話を読んでいると思うけれど、長編でもダレた事が一度も無いと思う。

 毎回、ほんっっっとうに面白いのだ。

 コメディー多めなのに泣いてしまう。本当にすごい才能だと思う。


 その「今回面白くない」を言われた方も、そう言われて読むのだけれど、いつも面白かったと言っている。

 故人の事を悪く言わない、そういう気遣いでは無く、心の底から本当の事だと思う。


 だって、ほんとうにおもしろいのだから。


 でも、どんなに才能あふれる天才作家さんでも、謙遜では無く本気で「今回面白くないの」と言ってしまう気持ちは、私は天才ではないからこそよくわかる。

 痛いほどよくわかる。

 面白いハズ、私の思う面白いお話を書いてやろう。そう思って書いている事も嘘偽りはないのだけれど、どうしても自分で納得いかない部分や、正解が見えない、そんな時がある。


 自信なんて、どこまで行ってもゲージがフルになることは無い。


 

 今日も今日とて、二次創作の最新話を更新したのだけど、いやー……今回の面白いのか?ダレてないか?と震えあがっている。

 しかし、あの多田さんだって、そう言っていたのだから……と心をどうにかつなぎとめる。


 ここを読みに来てくれる奇特な読者の方も、作家さんが多いだろう。

 ……みんなそんなものですよね?(汗)


 


 ところで、ここの文章が短い日は、違う執筆がノッているんだなぁって思ってくださいね。

 ここがめちゃくちゃ長い時は、スランプの時ですから(笑)


 あと今年も数日か……

 やり残した事ばっかりだなぁ。



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