132 落ちているあれ。

 こんにちは。


 三日前からめちゃくちゃ寒い。

 私より寒がりに有ったことが無いので、多分、ここを読んでくれている誰より寒がりだと思うのだけれど、家族も寒いと言っていたので、寒いという表現で合っていると思う。(因みに同じくらいの寒がりは一人だけいた)


 そんな寒い始まりの日、月曜日ですが。私はとある用事で京都駅に行きました。


 一応平日で朝から冷たい雨だと言うに、ガラガラと転がすタイプのスーツケースを持っている人だらけでした。

 滞在していた時間は夕方だったので、仕事帰りの人も多かったのですが、観光客がとても目につきました。

 

 その前の土日は京都への観光客が増えたというニュースをやっていたので、月曜日であれだったのだから、土日は花火大会みたいな状態だったのかも?と思ってしまう。


 そんな人がいっぱいの駅でふと足元を見ると、真っ赤に紅葉した紅葉や黄色いイチョウが落ちていた。

 雨だから、だれかの靴底に張り付いてやって来たんだろう。

 今年は全く紅葉を見に行く機会が無かったのだけれど、残された秋の忘れ物に紅葉狩りのおすそ分けを貰ったような気分になっていた。


 などと思いながら、今日も再び京都駅に居たのですが。

 駅の周辺を、雨だった一昨日の事を思いだし今日はいい天気だなぁと空を見ながら歩いていた。

 ほぼずっと色んな考え事や色々思い出しながら歩いていたので、私も一般人の生理現象というか仕草というか。斜め上を見ながら歩いていたのだけれど、ふと何気なく下を見たらそこに50円玉が落ちていました。


 あまりに、そこにあることが分かっていましたよ、と言う感じで見つけて立ち止まってしまったものだから不思議で。

 うーん……と悩んだけれど、とりあえず拾いました。

 周辺に利用者が小銭を落としそうな店も無く。交番も無く。

 少額の落銭を拾うのはいつもの事。といっても大体1円ですが。今日は50円だったので困ってまじまじと眺めると私の生まれた年の貨幣……。わぁ……まじか。と思いながらポッケに入れてしまいました。

 そこそこの年齢になった方は、自分の生まれ年の貨幣を探してみてください。自分の生まれ年の貨幣を財布に入れておくと縁起がいいという話を聞いて探した事があるのですが、まぁ無い。特に50円はほぼない。


 そんな偶然に違いないけれど運命を感じた私は50円をポッケに入れ、とりあえず帰りにいつものお地蔵さまに預けるか……と。(それも本当はいけない事なのだけれど)


 用事を済ませ、同じ道を通る時に忘れていた落銭を思い出して、同時に「あー、十分ご縁がありますようにを5円玉と10円玉の二枚を拾わせることは不自然だから50円玉かぁ~」と変な納得をして(都合が良い解釈)地元まで帰り、その足でお地蔵さまのところまで行き、預けてきました。


 こういう物は、自分が思いたいように解釈をすればいいのです。←

 こんな短期間に京都駅に行く事もほとんどないのに、落ちている何かに、こんなに心を留められるなんて。


 不思議なこともあるものです。

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