第62話 マチアスの意外な正体
アイザックはグレンと別れてフードコートへ向かう。
ラフな格好でアイザックの傍にいるのは神経を削る行為だ。
さすがに可哀想だと思ったので、エルフとの雑談に戻っていいと言ってやった。
食堂の建物は大きかった。
体育館のような大きさだったが、窓から見える限りでは二階建てになっているようだ。
マーカスがドアを開けると、涼しい風が体を撫でる。
(エアコン完備か、羨ましいな)
夏場にコンビニなどの店に入った時のような懐かしい感覚。
この世界ではなかった快適さだ。
(……エアコン?)
アイザックは気付いた。
そんな物があったら、絶対に侯爵家に設置されているはず。
なのに、この世界では初めて味わった。
どこかおかしい。
「ちょっと、入るなら早く入ってよ。涼しい風が外に出ちゃう」
ブリジットの声がアイザックの思考を現実に戻した。
彼女は入口付近の席に、同年代の女の子と一緒に座っている。
冷気と入れ替わりで、外の温風をモロに受ける場所だ。
(確かにそれもそうだ)
前世でも、空調のために開けたら締めてくれとドアに書いてあった。
アイザックは中へ入る。
その後に続くノーマンや騎士達は、快適だがどこか不気味そうにしていた。
夏なのに涼しいというのが気味悪いのだろう。
マーカスだけが特に変わらない様子だった。
「ねぇ、なんで涼しいのか知ってるの?」
「これはエルフが魔法で部屋の中を冷やしているみたいですよ。今まで一緒に暮らしていて、同じような経験はなかったのですか?」
マーカスは不思議そうな顔をして聞いた。
クロードとブリジットが、ウェルロッド侯爵家に滞在しているのを知っている。
ならば、部屋の空気を冷やす魔法くらいは使っていてもおかしくない。
アイザックが知らないというのが不思議で仕方なかった。
「うーん。記憶にある限り、屋敷で魔法は使ってないね。なんで屋敷では魔法を使わなかったの?」
後半はブリジットに向けての言葉だ。
「緊急時以外、魔法を使ったらダメだって村長に言われているからよ。あんた達が病気になったりしたときに「エルフが魔法を使って呪いをかけた」とかイチャモンを付けられないようにだって。おかげで屋敷が暑くって仕方なかったわ」
ブリジットは「不快だった」と言わんばかりの顔をする。
メイド達が「ブリジット様の部屋は涼しい」とも何とも言っていなかったので、言いつけを守って寝室でも魔法を使っていなかったのだろう。
「昔は人間と口喧嘩した後に偶然日照りが続くと、エルフが嫌がらせで雨の降らない呪いをかけたとか言い掛かりを付けられて困ったとか聞いた事があるわね。天候を変えるなんて真似をできる人なんて滅多にいないのに」
ブリジットの正面に座った少女がアイザックに、過去にあった事を教えた。
一緒に暮らしていた時代があったとはいえ、その時はその時で問題があったらしい。
(魔女狩りみたいなものか。不平不満を誰かに押し付けようとするのは、世界は変わっても同じみたいだ)
本当に魔法を使えるという事で怪しまれるのだろう。
さすがに火あぶりにされたりしなくても、犯人扱いされるというだけでも不愉快だ。
前世くらいまで文明が発達すればいいのだろうが、この世界のように中近世風の文明ではまだまだ理解を進めるのは難しいだろう。
交流が進むに連れて、平民などのまともな教育を受けていない層との摩擦が懸念される。
「魔法が使える。それも、人間よりも強力という事でなんでもできると思ってしまうんでしょうね。その辺り、誤解をされないように知らせるのも重要でしょう」
アイザックの言葉を聞いて、ノーマンがメモに鉛筆を走らせる。
公文書などではインクと羽根ペンなどが用いられるが、こういう時は鉛筆の方が便利だ。
かつてドワーフが作り出した道具である鉛筆は、簡単な物なら人間社会で今でも作られて使用されている。
「まぁ、それはそれとして。もしかして、皆さん氷の魔法とか使えるんですか?」
なんとなく暗い話になりそうだったので、アイザックは気になっている事に話を変えた。
部屋全体を涼しくするというだけではない。
これはかなり重要な事だ。
特にアイザック自身にとって。
「得手不得手はあるけれど、みんな使えるよ」
ブリジットの隣に座っていた少女が答える。
(その答えが欲しかった!)
望んでいた答えをもらい、アイザックはノーマンに命じる。
「何人か騎士を連れて、人数分の果物を買ってきて。無かったらジュースでもいいよ」
「わかりました」
何をするのか疑問だったが、大人しく命令に応じる。
騎士を四人ほど連れて、フードコート内の店へ向かう。
金はノーマンがアイザックの財布を預かっているので、そこから払ってもらう。
侯爵家の者が自分の手で払う事はないのだ。
「みんなもちょっと休憩って事で座ってていいよ」
アイザックは残った者にテーブルに着くように言った。
自分はマーカスと共にブリジットが座るテーブルの隣に座る。
「ねぇ、何をする気なの?」
アイザックの行動を不思議に思ったブリジットが問いかける。
「僕達のためになって、エルフのためにもなる事だよ」
ニコニコとしてアイザックは答えた。
ノーマン達がトレイの上に桃を載せて戻ってくると、それをブリジット達の前に置くように伝える。
「この果物を凍らせてくれませんか? できれば、食べられないほどガチガチにならないように」
アイザックが頼みを聞き、ブリジット達は納得した表情を見せる。
エルフ達にとって珍しくもない事だ。
「はいはい、氷菓子が食べたいって事ね。やっぱりガキねー。ナウマク・サンマンダ・ボダナン・バルナヤ・ソワカ」
呪文を唱えると、ブリジットの前にあった桃が凍り付いた。
氷に包まれるというのではなく、桃が冷気を発し始めた事で中身が凍ったと見てわかった。
ブリジットの友人達も桃を凍らせ始め、凍り付いた桃が並ぶ彼女らのテーブルの上は一気に温度が下がり始める。
「おぉ、これは凄い……」
アイザックは感嘆の声を漏らす。
食べやすい硬さで瞬間冷凍するなど前世でも無かった技術だ。
彼が知っているのは、液体窒素による瞬間冷凍くらいしかなかった。
ほどほどに加減のできる魔法の便利さに改めて驚く。
「普通はさ、火の魔法の見た目とかで驚くと思うんだけど……。地面を平坦にしたり、果物を凍らせて驚くって、あんたの価値観ずれてるわよ」
今のアイザックには、ブリジットのツッコミなど気にならない。
久し振りの果汁100%の冷たいお菓子を手に取り、口に運ぶ――
「ダメですよ」
――前にノーマンに取られた。
「えっ、なんで!?」
「毒見が先でしょう」
驚くアイザックに、ノーマンは呆れる。
アイザックが時々、自分が侯爵家の人間だという事を忘れて軽率な行動をするのは困ったところだ。
「……凄く冷たいですね」
凍らせて食べるというのなら、先に皮を剥いておけば良かった。
そう思いながら、ノーマンはそのままかぶりつく。
「!?」
フードコート内が涼しいとはいえ、先ほどまで外にいたので火照った体に染み渡る冷たさ。
それに桃の甘味が加わり、ノーマンは幸福感に浸る。
美味しそうに食べるノーマンを見て、我慢できなくなったアイザックは桃を一つ取って齧りつく。
(ちょうど良い固さだ。乳歯の生え変わりの時期が来ている俺でも食べやすい)
「歯を折ってやろう」と狙っているとしか思えない某あずきアイスよりも柔らかく食べやすかった。
彼女達の様子では、氷菓子に慣れているようだったので、凍らせ具合の調整も慣れているのだろう。
ちなみに、決して高利貸しに慣れているわけではない。
「みんなも食べてみてよ」
アイザックはマーカスに一つ手渡し、護衛の騎士にも声をかける。
その間に一口、もう一口と食べている。
ただ果物を凍らせただけだが、約七年ぶりのアイスが懐かしくて食べるのが止まらなかった。
前世を思い出して泣きそうになる。
食べ終えた時に「もう終わりか」と寂しい気持ちになるが、冷たいものを食べ過ぎて腹を壊すのもみっともない。
ハンカチで手と口元を拭き、人心地ついてからブリジット達に話しかける。
「ご馳走さまでした」
「お粗末様でした。それで、これがどうエルフのためになるの?」
自分達の分もあったのでブリジット達も桃にかぶりついている。
一人だけかぶりつくのを恥ずかしそうに口元を隠している子がいるので、その恥じらう姿をアイザックは内心で”いいね”と評価していた。
「人間にはできない事。それがお金になるんだよ」
冷凍庫どころか、冷蔵庫すら存在しない。
そんな人間社会で、夏場に氷菓子を販売すれば売れるだろう。
水を凍らせた氷だけでも売れるかもしれない。
エルフの魔法はオーバーテクノロジーともいえる存在だ。
これを活用しない手はない。
「ノーマン、桃は一ついくらだった?」
「500リードでした」
ノーマンも口元をハンカチで拭きながら答えた。
「500リードか。なら、凍らせた物を1,000リードで一日100個売れば、単純に考えても5万リードの利益になるね。街道整備よりも働く時間が長くなるとはいえ、売れば売るだけ利益も増える。しかも、街に定住して商売ができるから、出稼ぎの人達のように毎日移動しなくてもいい。夏場だけでも十分良い商売になると思うよ」
アイザックの言葉に少女達は色めきだった。
――食べ物を凍らせるだけでお金になる。
――しかも、日当で決まった額ではなく、売れば売るほど金を稼げる。
これは魅力的な話だ。
騎士達も美味しそうに食べていたので、売れ筋の商品になる事は疑いようが無い。
欲しかった物も自由に買えるようになるかもしれない。
「ただ、これは今年は無理かもしれませんね。人間だけではなくアロイスさん達にも相談して受け入れ態勢を整えて、となると一ヵ月や二ヵ月は調整に時間が掛かるでしょう。そうなると、売り時を逃してしまうので、開店するにしても来年以降になりますね」
一転して少女達は肩を落とす。
アイザックもバイト先を増やしてやりたいが、今のアイザックにはしてやれない。
幾度となくモーガンに怒られた事で、ちゃんと相談してから行動するようになったからだ。
何を相談するか忘れないようにノーマンにメモを取ってもらい、後日手紙を送って相談するようにしていた。
「何よ。期待させるだけさせておいて」
ブリジットが不満そうな声を出す。
友達が落胆しているので、当然の言葉だろう。
「もう、僕が『こうしよう』と言って即決できる状況ではなくなってしまったんですよ」
アイザックも残念なのだ。
王都にエルフの氷菓子店を作れば、真似のできない人間の店は指を咥えて見ているしかない。
独占状態の殿様商売ができる。
こんなチャンスを逃したくないが、勝手な行動を制限されている以上仕方の無い事だと諦めるしかなかった。
「いえ、私達もお金を手にする方法はまだあるわ」
ブリジットの正面に座っていた少女に何か提案があるようだ。
「ブリジットの代わりに大使になればいいのよ!」
……彼女もブリジットの友達だけあっていい性格をしているようだ。
友人の仕事を奪おうとしている。
ただ、半笑いなので冗談半分なのかもしれない。
「だ、だめよ。私が交流のきっかけになったんだから、大使になるべきなのは私しかいないの。アイザックもそう思うわよね?」
「チェンジで」
かつてブリジットが大使になると聞いた時と同じセリフをもう一度返した。
しかも、即答で。
これにはブリジットの友人達が噴き出して笑う。
「ちぇ、チェンジって……」
「こ、こんな子供に言われるとかないよね」
「…………」
一人は両手で顔を覆い隠して笑いを堪えようとしているが、他の少女たちはプークスクスとブリジットを笑う。
「あんたねぇ!」
怒ったブリジットはアイザックの頬をつねり始める。
前回よりもちょっと力が入っていて、本当に痛い。
「ぎぶぎぶ」
アイザックはブリジットの腕をタップするが、今回はなかなか許してもらえなかった。
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「あー、酷い目にあった」
「女性にあのような言葉を使うアイザック様も悪いですよ」
マーカスが年長者としてアイザックを軽くたしなめる。
今は子供だからで許されるが、貴族としては女性へのエレガントな対応を求められる。
実際にそれができている者が少ないとしてもだ。
「なぜかブリジットさんにはやっちゃうんだよね。多分、今まで会った中で気安い人だからだろうけど」
マーカスはアイザックを慈しむような目で見た。
「自分は子供の頃に好きな子に素直になれなかった。アイザック様も同じように好きな人に素直になれない年頃なのだ」とでも考えているのだろうか。
誤解なのだが「ブリジットが前世の妹のような雰囲気だから」とは言えない。
それに、気安い相手というのは本当の事だ。
からかいやすいので、悪いと思いつつも、ついからかってしまう。
アイザックは騎士達をそのまま休ませて、ノーマンとマーカスの二人だけを連れてクロードのもとへ向かう。
フードコートの入口から奥へ入ったところでマチアスと話していたのがわかっていたのだが、ブリジット達と話していたので挨拶するのが遅れてしまった。
本来ならば、目上の者であるマチアスに先に挨拶をするべきだった。
己の未熟さを反省する。
「ご無沙汰しております。マチアスさん、挨拶が遅れてしまって申し訳ございません」
「かまわんよ。ちょうど食べ終わったところだ」
スペアリブを食べていたようで、皿の上には十本ほどの骨が残されている。
年をとっているが、なかなかの健啖家のようだ。
「近場にこうして食堂ができて嬉しい限りだ。久し振りにグレーターウィルに行けるかと思ったら『お前は残れ』と置いていかれたからな」
マチアスは悲しそうな顔をする。
誰だって「大事な話をする時にいると不安だからお前は留守番な」と言われれば悲しいだろう。
アイザックは悲しい話から話題を逸らそうとした。
「王都に行った事があるんですか?」
「そりゃあ、当然ある。昔はワシも住んどったからな」
マチアスが「まぁ座れ」と仕草で席を勧めた。
アイザック達は勧められるがままに席に着く。
「そもそも、ワシはリード王国ができる前も知っておるぞ。むしろ、リード王国ができる時にいたからな」
「ええっ!」
アイザックは驚く。
しかし、すぐに納得した。
リード王国の建国が五百年ほど前なので、七百年近く生きているマチアスならば不思議ではない。
「あの時はノーランという若造に声をかけられてな。エルフの青年をまとめて建国に力を貸してやったんだぞ。ただまぁ、協力の見返りでエルフ全体に恩恵もあったが、なんとなくあやつが権力の座に座るための踏み台にされた感は拭えなかったがな」
「えぇ……」
マチアスの話を聞き、アイザックは冷や汗を流す。
その汗をハンカチで拭った。
それだけ大きく動揺していた。
本当の事なら大事だ。
アイザックもウェルロッド侯爵家の代々の歴史の本で読んだ事のある人物かもしれないのだ。
しかも、ノーランという人物の名前にも聞き覚えがある。
「もしや、
「おっ、知っとるのか? かなり昔の事なのに人間に覚えていてもらえるとはな」
五百年後の人間にも名前を知られているという事で、マチアスは上機嫌になっている。
だが、アイザックはそれどころではない。
「知ってるも何も、王国建国期にご先祖様に協力してくださったお方じゃないですか。早く言ってくださいよ!」
悪戯好きの爺さんだと思っていたら、予想以上の大物だった。
しかも、マチアスは
ウェルロッド侯爵家初代当主ノーランは、アイザックの曾祖父であるジュードと同じくらいヤバイ人物だったが、そのノーランですら「人が魔法で吹き飛ぶ姿に高笑いするマチアスの姿にはドン引きした」というような事を書き残している。
目の前にいるマチアスが、そのマチアスと同一人物だとは思えなかった。
「最初に会った時に何も言われなかったから、忘れられているんだろうと思ってな」
「二百年前に戦死したって聞いてましたから」
「ワシはこうして生きとる。なんで死んだ事になったんだ?」
「休戦協定を結ぶ時に出席されなかったので、どこかの戦場で戦死したのだろうと書かれていました。リード王国周辺のエルフの顔役だったマチアスさんならば、生きていれば出席しているはずだと思われたようです」
「あぁ……」
マチアスは過去を思い出して、遠い目をする。
「あの時も『お前がいると、まとまる話もまとまらなくなる』と言われておいていかれてな……」
悲しい話を変えようとしたら、また悲しい話に戻ってきた。
マチアスの話を聞いたアイザックも遠い目をする。
日頃の行いは大切だと実感した。
「マチアス様があのマチアス様なら、国賓待遇で迎える事になるでしょう」
ノーマンが空気を変えようと話を切り出す。
戦争が起こるまではウェルロッド侯爵家の大事な客分として迎え入れられていた。
交流を再開した今ならば、友好をアピールするために国賓として迎え入れられてもおかしくない。
だが、マチアスは必要ないと首を横に振った。
「新しい関係を築こうという時に、過去のしがらみを持ち出すのはよろしくない。それに、今はもう曾孫がいつ生まれるのかだけを楽しみにしている隠居した老人。表舞台に顔を出すのは面倒だ。ワシに対する分、皆に良くしてやってくれ」
時は人を丸くするのだろう。
ウェルロッド侯爵家初代当主ですら引いた戦闘狂の姿はそこにはない。
年相応に落ち着いた(?)老人の姿があった。
ついでに、気まずそうな顔をしたクロードの姿もあった。
そんなクロードにマチアスが絡む。
「曾孫を可愛がりた~い」
「爺様は自分の入る墓の心配だけしていろ!」
もう一度「曾孫が欲しい」と言ったマチアスをクロードが冷たく突き放す。
妻に先立たれたクロードには、再婚について思うところがあるのだろう。
もしかすると、そんな彼をマチアスなりに心配して、曾孫が欲しいと急かしているのかもしれない。
「ブリジットさんと再婚するとか?」
「フンッ」
アイザックの提案はクロードに鼻で笑われた。
「お前から見ればブリジットはお姉さんかもしれんが、俺から見ればまだまだ子供。結婚相手にはならない」
「そういうものなんですね」
アイザックも本気で言ったわけではない。
クロードがブリジットと結婚すれば、クロードが振り回されて胃痛に苦しむ姿が容易に想像できる。
同じ男として、無理強いするつもりはなかった。
今世では美形に生まれていて心の余裕があるからできる配慮だ。
(それにしても、ちょっと様子見に来ただけなのに予想外の大収穫だったな)
マチアスの話だけでも、身内どころか王家まで驚くだろう。
寿命の違いというものを実感させられる。
氷菓子もジュースを凍らせて棒アイスを作ってもいい。
チョコレート菓子も、冷やして固形のまま出すという選択肢が増えた。
エルフの活用方法はいくらでもある。
ティリーヒル付近の村だけではなく、もっとエルフ全体と協力関係を築きたい。
そして、将来的にはドワーフとも交易をしたい。
今はそこまで手を伸ばす時間を取れないが、国を奪い取った後はエルフやドワーフと仲良くして国を発展させるのも悪くない。
エリアスのような良い恰好をするだけではない。
本物の賢王となるのもいいだろう。
ネイサン打倒の時まで一年ちょっと。
アイザックは少しずつその先。
王になった後の事も考えるようになっていった。
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