第71話 アポロンの独壇場 ~第二幕~

まず、自分は特別な存在だという思い込みは捨てろ。

考えてみたら理解わかるだろう?

「特別な成功者」になるのと、「特別な失敗者」になるのとではどちらが簡単かということは。

お前らは自分が特別だなどという甘ったれた自意識で、自ら敗者への道を突き進む。

「普通」になんかなったら、お前が後生大事にしていた「自分は特別」だというアイデンティティは露と消えるだろうからなぁ?

そしたら、お前には何も残らねえだろうからなぁ?

「普通」を羨みながら、本心では「普通」になるのを拒絶してやがる。

救えねえ馬鹿だ。

そのくせ、世間を騒がせる凶悪事件が起こると、手を叩いてはしゃぎだす。

救えねえクズだ。

反出生主義を唱え始め、他人の生き方に文句をつけ始める。

ふざけるな、出てくるなよ、お前は。

いつまで悲劇のヒロインを気取ってやがる。

いいから働け。

お前の病気じみた妄想を周囲に垂れ流すのを今すぐやめろ。

愚痴ってる暇があるなら働け。

世界の転覆を望むなら、いっそ政治家にでもなって、本当に世界を変えたらどうだ?

妄想しかできんクズが。

しゃしゃり出てくるな、クソ。

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