欠片03 バナナの皮



それ「うししし、いいもんめっけ」

白「ばななだ!」

黒「ななばだ!」


それ「よーし、お前ら! 面白いもんみせてやる!」


 通りかかった枕木は、目の前のそれとかそれを見て、呆れていた。


 学校の床に黄色い物が落ちていたからだ。


 それは、バナナの皮だ。

 それの手によってしかけられていた。


 食べ物のあの、バナナの……皮。


 それが、目の前に落ちている。


 誰かが食べた後、捨てた?

 それにしてはかなりいい感じの落ち方をしていた。

 

 だから、それが仕掛けたのだろうと推測する。


枕木「……」


 周囲に視線を向けると、柱の向こうから視線を感じた。


 おそらくヤツだろう。


 悪戯、なのだろうか。


 見え見えすぎるトラップだが。


 枕木は、律義にひっかかってやるほど、善人ではないので、空気を読まずにスルーした。


 後から考えれば、回収しておけばよかったと思うのだが、あまりにもあれなトラっプだったため、関わりたくなかったのだ。


 結果。


???「きゃっ」


 誰かがひっかかってしまった。


 枕木は思い出す。

 そういえば、彼女も以前そんな事があった。


 しっかりしてるように見えるが意外に、おっちょこちょいな性格だったなと思いをはせた。


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