欠片06 追放だ(その2)



 突然の追放劇が始まってしまった。


「追放だ! お前が強すぎて、俺達が全然成長しないんだよ。勇者パーティーだよ! もっと戦闘経験して強くならなくちゃだめじゃん、それなのにさぁ、何で一人で倒しちゃうの!?」


 あ、うん。ごめんな。


 俺が細かい事考えるの苦手なばかりに。


 あれ、経験値ってパーティー全員に入るんじゃなかったっけ。


 そこんとこ、俺説明された記憶があるけど、あの説明役間違った事いってたのか?


「だから、もう出てってよぉ! 俺達まだレベル1だよ!?」


 うん、そのごめんね?

 今すぐでてくから、そんな泣かないでくれる?


 泣くほどヤバかったの俺?

 だったら、ここでキレる前に、もっと早くいってよ。


 なんか俺が悪い事したみたいじゃん。

 追放されたの俺なのに。

 えー、周りの奴までそんな目しちゃう?


 そっかー。

 ちょっとショックだなー。


 何気なく周囲をながめていると、その男と目が合った。


 え? 俺?


 なんか同じ目に遭ってる男がいるんだけど。


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