【episode1-金色の微笑み】


私の祖父は、いわゆるクリエイターである。


日本での有名どころといったら棟方志功だろうか。


そう、祖父は木版画師だった。



金色の勲章が届いたり、新聞に掲載されたりしていたので、まずまずの有名人であったようだ。



私に向ける優しい笑顔。厳しさを感じさせる後ろ姿。


幼い頃の記憶には、両極な印象が刻まれている。


そして、そのどちらも私にとっては祖父の真実なのである。

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