第8話「ファミリィレストラン」

サカナのカナちゃんデス。

今日ワファミリィレストランにって魔入まいまシタ。

早速ヒト殺しと魔入まいりショウ。


ありゃらあ?

ファミリィレストランと聞いていたのデスが、どうシテ家族釣れが少ないのでショウ?


「ヒィ、トゥー、セッ…モジャ、ツヴァイ、サラーサ…ビル、ドヴァー、サン…」


…いくら数えテモ三組デスね。二十組以ジョウの客がいるのにどうシテ家族釣れが三組シカいないのでショウ…ここ、ファミリィレストランなのでワ?

ドウ視ても独身シングルの連中が多いデスよ。

これワもしかシテ、独身シングルハラスメントでワ?

…仕方ないデスね。

ハラスメントと言われる前にワタシがコイツらを家族にシテ殺りまショウ!


「お待たせしまシタ、鍋デス」


「いや、鍋なんて頼んでねーし。さっさと特盛ポテトフライ持ってこいし」


「そーそー、あーしのプレミアムチョコパンケーキも早くねー」


「いーカラ黙って喰えよ。バカ女。隣のバカ女三人組より遅かっタラ次に鍋になんのオメーら二人だカラな?」


「は?あんたなに言ってんの?アタマおかしーんじゃ…ひいいいいい!!!」


「ん?どーし…いやあああああ!!!て、てて、手がああああ!!!」


「ヨーイ、ドン!」


「……んぶ…おげ…食べたくな…おええ…」


ありゃらあ?

一組目の家族釣れを鍋にシテ仲良く喰わせタラ家族になレルかと思ったのデスが…間違ってマスかね?

ま、せっかくなノデ全部喰わせまショウ。


「オメーらよく聞け。四人家族を鍋にシテあるカラまだまだオカワリあるカラな。腹が破れテモ喉が裂けテモ喰えよ。これワ命令だカラな。勝った方ワ完食シテも生きてタラ見逃シテ殺る。骨が刺さりヤスいカラ気をツケるんだな」


さて、次デス。


「お待たせしまシタ、釘特盛デス」


「は?なに…っ!痛い痛い痛い!あんた誰っ!何でこんな事すんの!?」


「ひいっ!ゆ、許してください!あなたに釘を打たないと娘を殺すって…ゆ、許して!俺は三人で生きるんだ!」


「いぎいいい!!ひとでなしいいっ!!自分達がよければ他人を…うぎいいいい!!」


「ホラホラ、目に逝けよ目に。耳の穴に孔をアケるのも面白いかもな。どっちにシテもオメーがこの女の肉体からだに九百二本の釘を根本まで刺シテまだこの女が逝きてタラ家族三人で帰れるぞ。釘打ち機貸シテ殺ったんだカラしっかり殺れよ。目玉ワ片目毎に最低三本、は四本だカラな?忘レンなよ?」


「ひぎいっ!!あぐえっ!!うぶえっ!!」


ありゃらあ?

早速ホオに三本逝きまシタね。顔は致死率が高い割に死ぬまで時間が掛かると逝ったのを信じたのでショウか?

やっぱりファミリィレストランなので家族釣れは優遇シテ殺るのがいいデスからね。

この女ワ一人で来ていた自分てめえを呪うべきデス。

さて、最後の一組ワ…


「ありゃらあ?なんだオメーら?」


これワ困りまシタ。

サトゥ、ジ、トレース……ザッと十四じゅうし人。

外に逃げられないと知ったカラでショウか?

囲まれてしまいまシタ。

ワタシにカナわない事くらい他の連中を視てレバわかると思うんデスけどね…


「なっ!?」


「へっ!?」


「どーシタ?動けネエのか?ソーだよな。ザンネンだったな。ワタシはカナちゃんだよ?カナちゃんワ絶対なんだよ?オメーら全員共喰いシロ。あ?何でこんな事するのかって?知らネーよ。オメーらがヒトだカラだろ?さっさと共喰いシテ死ネよ」


とんだ興ザメ…デスね。

家族釣れワ少ないシ、ファミリィレストランは退屈デス。

デモ、あの釘を打つ親父ワ奇妙おもしろいデス。娘ワ助けると逝ったけど自分てめえと母親ワ助けるとワ逝ってないのに…

そうデス!いいこと思いつきまシタ!

父親にワ娘の手で生きたハリセンボンを十匹呑まショウ!

三人で生きられる約束なんてないのに勝手にウソをく奴はハリセンボン呑マス!

ヒトの決めたことデス!

ふふ、母親がソレを視てる姿ワ少しの退屈凌ぎにワなりそうデス!

でワ、ワタシはそろそろ次のヒトを殺しに魔入りマス。

また次の塲ショでアイまショウ。

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