第4話 冒険者登録
『承知しました。ではゲームを開始します』
おお、おおおおお。
何かワクワクするような音楽が流れ始めたよ。
いいね!
気がつけば私は街中にいた。
うーん! 何というかファンタジーを感じるなぁ。
お城とか見えるし。
街を行き交う人々は武器を持ってたり、鎧を着てる。ただその武器とか鎧とかっていうのは大半はイチゴ系なんだけどね。
って、どういう世界観だよ!
個性的過ぎる人が多すぎるわ!
さすが夢。
ん? これってつまり他のプレイヤーもいるってこと?
まぁ、とにかくあれだね。人を見なきゃファンタジーを感じるよ。
『まずは冒険者ギルドに行って下さい』
えっ? それどこ?
と思った瞬間。
隣の建物が光を放つ。
あ、ここってことね。
冒険者ギルドって半透明の表示も出てる。
取り敢えず入ってみるか。
と言うか他の建物や人がグレーになってて、入るしか選択肢がない感じだ。
『受付に話しかけて下さい』
入ると今度はカウンターにいるお姉さんが光を放つ。
「すいません」
「いらっしゃいませ。初めての方ですね。ここでは冒険者として登録をしたり、
どういったも何も、ウィンドウが表示され『冒険者登録』という選択肢しか表示されてない。
こう、選択肢が一つしかないと何か反抗したくなるんだよね。
「ここで私が素直に冒険者登録をすると思ったら大間違いだよ!」
「承知しました。冒険者登録ですね」
「おいっ!」
「冒険者登録DEATHね」
怒気、いやこれは殺気。
お、お姉さんの笑顔が怖い。
『NPCと言えど迷惑をかけてはいけません。好感度が下がってしまいます』
ミラちゃん、そういうのは先に教えてよ!
いや、まあ、私が色々説明すっ飛ばしたんだけども。
で、NPCってなに?
『ノンプレイヤーキャラクターの略で、プレイヤーが操作しないゲーム内のキャラクターのことです』
あ、そう。
「ご、ごめんなさいお姉様。冒険者登録をお願いします」
張り付いた空気が緩みお姉様から殺気が消えた。
良かった。助かったよ私。
「それではこちらにご記入をお願いします」
お姉様はニコッと笑う。
『名前をご記入下さい』
突然目の前に入力画面が表示された。
あー、面倒だから「あゆみ」でいいや。
そう考えただけで入力欄に「あゆみ」と入力され、決定ボタンが押される。
すご~い。楽でいい。
「あゆみ様ですね。これにて冒険者登録は終了です。冒険者の説明をお聞きになりますか?」
早っ、名前だけで登録終わりなんだ。
うーん。説明聞くのは面倒なんだよねぇ。
『私からも都度説明できます』
じゃあ、今はいいか。ミラちゃんよろしく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます