第10話 新たな嵐の前の静けさ

アクエリアスを倒したケフェウス達は『流星りゅうせい』を回収し、村の人の安全確認、村の掃除、壊れた家分の木材の調達を行った。

それらすべてを終え、ケフェウス達は夕暮れ時に、水の村『サダルメリク』を出た。

『シェダル』に帰る途中、一人の子供がケフェウス達を呼び止めた。

「すみません。お待ちください、騎士サマ達。」

ケフェウス達が振り向くと白髪で、右目が青く左目の赤い少女がいた。

「『ポルックス』です、ボクは。

共に戦いたいです、騎士サマ達と。」

「何!?」

ケフェウスは白髪の少女の発言に驚いた

「まだいるんでしょう、あの村を襲った人達。

占いできます、ボク。

お礼にお助けしたいです、村を救ってくれた騎士サマ達に。」

それを聞いたオリオンは1度迷ったが。もう既に2人の村人を団員に入れてることもあり、ポルックスを連れ『シェダル』に帰ることにした。

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「なんでまた、アタシ様達を集めた訳?ですの」

十二座集じゅうにざしゅうのアクエリアスを除く11人がシルクハットの男によってまた、集められ緊急会議が行われた。

「皆様に悲しいお話があります。我ら十二座集じゅうにざしゅうの中で1番の働き者、アクエリアス君が騎士共の戦闘によって、命を落としてしまいました。」

いおい、あのアクエリアス君が!?

彼が死ぬとか寝耳になんだが」

水色の髪の女性が、コッと舌を鳴らすと、9人の十二座集じゅうにざしゅうが冷めた目で水色の髪の女性を見た。シルクハットの男だけ、よく分からないような顔をしていた。

「どうしたんです皆さん?そんな顔して」

「水瓶、寝耳に水、ピスケスのいつもの・・・」

黒髪の少女がシルクハットの男に耳打ちをするとシルクハットの男は笑いだした

「なるほど、そういう事ですか。いやはや1本取られましたよ。」

「笑ってる状況じゃないだろう。人1人死んでるんだ」

筋肉質の男の言葉を聞くとシルクハットの男は突然何事も無かったかのように笑うのを辞めた。

「そうでしたね。ピスケス君もいけませんよ。笑ってしまうでしょう」

「悪い。こういう空気苦手でさ・・・」

「っていうか、アタシ様には嬉しい話ではあるけど、その話本当なんですの?

あいつがどれだけバカでも、雑魚が増えただけの騎士共に負けるとは思えねぇですわ。」

赤髪の少女の質問に眼鏡の子供が笑って答える

「勿論です。なんて言ったってオレ共の情報ですから。

オレ共、『夢の情報センター』は『清く正しく迅速に』がモットーです。」

「ま、僕は驚きはしないよ。あいつは変にやる気あるだけで、適当にしか奴だ。

いずれは潰される運命だったのさ。」

銀髪の男はため息をしながらそう話す

「亡き人を悪くいうのはよくありませんが・・・貴方の考えを知っているので否定はしませんね。

問題は、騎士共というより『コストレ村』の坊やの方でしょうねぇ。彼の情報が手に入ればいいんですけど。」

シルクハットの男が悩んでいると眼鏡をかけた子供が椅子から降り、シルクハットの男の隣へ移動した。

「そんな旦那に『オススメ』。オレ共の『夢の毎朝騎士サマ新聞』!!

『今だけ毎月20金』で毎朝7:00に騎士サマと村の子供の情報を『GET』。こんなに安いのは『今だけ』ですよ。」

「に、20金!?高くありませんか!?」

シルクハットの男はその値段に驚く

「とんでもない、アヌタ様がこの情報を手にすれば十二座集じゅうにざしゅう全員に勝利の『チャンス』は必ず訪れます。

さすればたかだか、20金程度簡単に元を取れますでしょう。」

「う・・・

わ、分かりましたよ。契約しますよ。」

「毎度ありがとうございます」

シルクハットの男は机に倒れこみながら言った。

「皆様で使う情報ですし。ここは割り勘ということで・・・」

「は?アタシ様がお前みたいなのの資金の援助なんてする訳ないですわ。」

「同感だ」

赤髪の少女とサングラスの男性はハッキリとシルクハットの男の願いを断る

「じ、自分は半分払うッスよ先輩!」

帽子をかぶった女性だけはシルクハットの男に優しく声をかけ、シルクハットの男は

「あ、ありがとうございます」

と答えた

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おまけキャラ紹介

『アクエリアス』

十二座集じゅうにざしゅう 水瓶みずがめ

能力:1、『水吸い』掌で掴んだ相手から水分を奪う能力。使いすぎると体に水が溜まりすぎてしまう。

2、『水吐き』体内の水分を銃のような速度で放つ能力。体の水分を消費するため使いすぎると脱水症状になる。

求む世界『罪人がしっかりと裁かれる世界』

好きなもの

嫌いなもの

自分に都合の悪いもの、時間通りに動かない人


十二座集じゅうにざしゅう』1の働き者で時間通りに行動する事で騎士達との戦闘も最短に終わらし被害を少なく『流星りゅうせい』を手にしようとする。昔はルールに忠実な少年であり、偉い立場の人が罪を犯しても裁かれないことに激怒した。

部下の武器は『片手剣』

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