ブラック企業で生きていくために嘘つきになんかなりたくない

宇木 劇男

第1話 ごめんなさいグチです

楽しく正直に生きていく事は難しいと心底思う。

40年生きてきてこれだけは確かだ。

しかも人は人と上手く付き合って行かないと生きていけない、だから人付き合いからは逃げられない。

そのために、人間がやった方がいいこととか、やらなきゃいけない事は多い。

グチや悪口を言わず明るく元気に前向きに真面目に努力する事。

誰からもとは言わないけど人に好かれる人間である事。

大まかに言えばだいたいこんな感じだよね。

もちろん完璧な人間なんかいない、そんなことは分かってる。

そもそもいまさら完璧になれるとも思ってないけどさ。

しかも仕事となるとお金が発生するから、さらに複雑で厄介だ。

企業の仕事とかだとクライアントからお金をもらっている事から、お金の対価として成果物をクライアントに提出していかないといけない。

契約数、期限の厳守、報告書の詳細、業務の進み具合、業務の進め方の丁寧さなど、本当にキリがない。

ブラック企業の案件なんかに関わった場合は本当にロクな事がない。

お客様にとってメリットがほとんどなく、面倒でややこしい説明、さらに時間と手間がかかる。

そんなクソ商材の契約を毎月、何十件も取ってこいと平気で言われる。

商材がクソすぎて、本当のことなんてとてもじゃないけど言えない。

ちょっと聞いた感じとか、パッと見だと、商品がよく聞こえるように核心に触れずに商品説明をする、こんなやり方を上司から叩き込まれる。

初めの一ヶ月なんか本当に耳を疑ったよ。

ブラック企業すぎる。

もちろん社内で誰も契約が取れていない、ベテラン、新人もほとんど結果に差がない。

ただベテランがタフで結果が出てないのに、まったく結果を気にしてないってところはちょっと凄いと思ったな。

でも、まぁ数字が悪いとゆうのは、これが商材に対するお客様の評価だってことは誰が見ても明らか。

そんな時、下請けの会社はどういう風にこの苦境に対応するのか。

まず社内で会議をして、今後の対策を考え、今回の業績の悪さを謝罪し報告、確認や途中報告の徹底、どうやって営業トークを精度を上げていくかなど。をクライアントに報告書を提出、もしくは会議であたかも責任感があるかのような態度で次回の契約目標を達成しそうな空気で報告。努力アピールでクライアント様を安心させるとゆうだけ。結果はどう考えても変わらない、なんでそう思うか?結果を見た上で今後のそうだと断言できるからだよ。

なぜならずっとそういう社内の風潮を見てきたからだよ。

こんな中身のない仕事で従業員の給料が発生している会社。

どう思う?

世の中の会社、みんなそうだとは思わないけど、自分に正直でありたいから言わせてくれ、この会社は酷いぞ。

一応下請けの営業職なんて底辺なのは分かってる。

お客様ってあえて言ったけど、本来クライアントから仕事もらってるからお客様はクライアントの方だってゆうのも分かる。

商材を売るお客様なんて騙してナンボとかベテランは言うけどこの考え自体がクソだと思う。

さらに、このクライアントと下請けってゆう社会の仕組み自体が最悪なんだよ。実際に自分が中に入ってみてブラック企業を生み出すシステムになっちゃってる事が凄く実感できちゃったんだよ。

だって企業は金さえ払えば、クソ商品やサービスを作って、下請けに売らせる、在庫余らせる、赤字出そうになったらキャンペーン終わらせて、下請けが雇用切られるってことの繰り返しになるよね。

こうして転職を繰り返し、底辺へたどり着いた人間をたくさん生み出す。

この私のような人間をたくさん。こんな世の中どうなの?

そう、私はアラフォー、底辺の派遣社員。

正直者で今まで好きに生きてきました、だから後悔はしてないし、別に欲もそんななくて、普通に生きていければそれでいいと思ってるだけなんだけども、そんなことも難しい世の中だなぁって思ってるわけ。


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