〈サユ視点〉








里奈ちゃん達のお店は2階にあり

1階までお客さんを見送りに降りていると

前方から先輩達が歩いて来るのが見えて

思わず階段にパッと隠れたけれど…




しっかりと見えていたらしく

「女の子4人のコスプレパーティーはどうしたの?」と

ヒョウ先輩の声が聞こえてきた…





サユ「こんばんは…」





諦めて顔をあげると先輩達は私の着ている衣装に

目を向けていたから「お金とりますよ!」と言って

両手で胸元を隠した





シュウ「それココで覚えたんだろ?笑

  あの沙優ちゃんがこんな格好で働くなんて

  お兄ちゃんは心配だぞ??笑」





シュウ先輩の言葉に少しムッとして

「忙しいからもう行きますよ」と言って階段を上がって

行こうとすると後ろからついて来る足音に「えっ?」と

振り返えると「お客様だぞ?」と笑っている…





お店には笑実ちゃんもいる事を思い出しハッとして

カオル先輩に顔を向けると「いるのは知ってるよ」と

困った様に笑っていて…

前みたいに怒っている様には見えなかった






サユ「・・・・また笑実ちゃんの事怒りません?」





カオル「まぁー格好にもよるね?笑」





ヒョウ「あっちも結構露出系な衣装を持ってなかったっけ?」





サユ「・・・・露出は…まぁ…大丈夫ですけど…」






そう言うと「無理だろ」と笑う先輩達に…

ほぼカオル先輩に顔を向けて「妬きません?」と確認した






カオル「・・・ん??」





サユ「だから…お店の中の笑実ちゃん見てヤキモチ妬きません?」




ヒカル「何?モテモテなの?笑」





茶化す様に言うヒカル先輩に目を向けて

「モテモテですよ」と言ってから

もう一度カオル先輩に「妬きません?」と確認した





コウ「モテモテ??」





先輩達は以外そうに目を開いて驚いているから

「スタッフに乱暴な事したら追い出すみたいですよ?」と

念押ししてからカオル先輩を見ると

少し面白くなさそうな顔をして「妬かないから早く」と言われた





もう既に軽く妬いてるじゃないですかと思いながら

階段を登って行きお店のドアをガランと音を立てながら開けた




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る