〈サユ視点〉










サユ「ふぅー…よしッ!!」





深呼吸をしてからインターフォンのボタンを押すと

数秒してから「はい?」とシュウ先輩の声が聞こえて

ドキッとしながら「沙優です」とマイクに向かって話した






シュウ「えっ??沙優ちゃん??」





サユ「あの…カオル先輩にお願いがあって…」



 



シュウ先輩は「カオル?笑実ちゃんもいるの?」と

言われ私だけだと言うとロックが解除されて

中に入る様に言われた





先輩の部屋の前へ着くと扉が開き

中からシュウ先輩が顔を出した






サユ「こんばんは…テスト勉強中にすみません…」





シュウ「それはいいけどカオルがいるのよく分かったね?」





サユ「先輩、前に試験期間中は皆んなでシュウ先輩の

  部屋に集まってから寝ないでするって言ってたから…」






「よく覚えてるな」と言いながら皆んなのいる

部屋の扉を開けて「どうぞ」と言われ中を覗くと

いつもの先輩達がいて「どうした?」と顔を向けている





サユ「勉強中にすみません…直ぐに帰りますから…」






そう言ってカオル先輩の方に近づいていき

「お願いがあって来たんです…」とバックからスマホを

取り出して時間を確認しながらカオル先輩の方に顔を向けた






サユ「笑実ちゃん…明日誕生日なんです」






カオル「明日??」






サユ「今、地元に帰っててコッチにいないんですけど

  あと3分で誕生日だから…その…

  電話でおめでとうって言ってあげて…ほしくて…」






ヒョウ先輩達も顔を上げたまま話を聞いていて

「あぁー」と言って頷いている…




私がシュウ先輩を好きで…

笑実ちゃんがカオル先輩を好きな事は

きっと本人達も含めて皆んな知っているから

「なんで?」みたいな言葉は出てこないけど…


 



( ・・・・結構恥ずかしいな… )





カオル「いいよ?笑」





カオル先輩は笑って私のスマホを手に取ると

通話履歴から笑実ちゃんの名前を見つけて

発信ボタンを押して耳に当てた





ヒョウ「俺らも

  おめでとうだけ言うからスピーカーにして?笑」





ヒカル「頬つねられた文句言う気だろ?笑」





ヒカル先輩の言葉を聞いて「あっ!」と思い出し

ヒョウ先輩の方に顔を向けると

「もうカオルとシュウから怒られたから!」と

勘弁してと顔を横に振っている



 


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